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産業遺産:産業景観:選鉱場跡/選炭場跡

日本国内に、それなりの数の鉱山や炭鉱が稼働していた頃、採掘した鉱石や石炭を選別する選鉱場/選炭場と呼ばれる施設が設けられていた。
それらは鉱山や炭鉱が閉山するに伴って同様に無用のものとなり、そのまま廃墟となった。やがて建物は朽ちて、危険だからというので取り壊しも進んだ。

神子畑選鉱場跡(兵庫県朝来市)

明延鉱山の選鉱場跡。明延鉱山は錫を主要産出物として、銅、亜鉛、タングステンなどを産出していた。
坑口は約6km離れていて、山中にトンネルで鉄道を通してここまで鉱石を運んできて選鉱していた。今は建物は取り壊されて、斜面に土台だけが残っている。

星越選鉱場跡(愛媛県新居浜市)

別子銅山の選鉱場で、坑口とは10km程離れている。住友金属鉱山下部鉄道が通じていた。写真は2010年撮影のものだが、建物はその後取り壊されて現存していない。

大谷鉱山選鉱場跡(宮城県気仙沼市)

大谷鉱山は金鉱石の採掘が行なわれていた。ここは坑口に隣接して選鉱場が設けられていた。
訪れた時はだいぶん緑に埋もれていたが、その後伐採されて、今は遺構が見やすくなっているようだ。

土倉鉱山選鉱場跡(滋賀県長浜市)

土倉鉱山の選鉱場跡で、こちらもだいぶん緑に包まれている。
ドローンで空撮してみた。

池島炭鉱選炭場跡(長崎県西海市)

池島炭鉱の選炭場跡。ここで選炭した石炭を、島外に移出していた。
現在も建物が残っているが、徐々に崩壊が始まっている。


選鉱場や選炭場と同じように斜面を利用して作られるものに精錬所もある。これは安中の亜鉛精錬所


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