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【レースレポ】2024.3.3 富士クリテ 決勝 10位

昨日危なげなく予選通過できて、プロの胸を借りて挑む決勝のレース。

見立て

スタートは14:35と遅め。午後になって風が出てきて、ホームストレートは向かい風、バックストレートは追い風となる風向き。それでいてビル風が吹いて突発的に横風になったりもするので、荒れる可能性もある。

プロ、特にブリヂストンのトラックスペシャリスト達に挑戦できる良い機会なので、結果を狙うというより彼らの動きに同調して自分の力を試すつもりで挑む。

スタートリスト

ブリヂストンが大本命、コーチングしている愛三の岡本選手ももちろん優勝候補。

昨日の予選2組では横風強く、ブリヂストンの超特急トレインが集団を絞りに絞って大荒れだった。今日もそうなる可能性も大いにあり、個人的には力試しのためにそうなってほしいとも思う。とにかくブリヂストンの動きに合わせることだけを考えてスタート。


富士市役所前の広い道を往復する周回で、30周54kmのレース。

レース

風向きは事前の見立て通りだが、集団がバラバラになるほど強い風ではない。

それもあってか序盤は各チーム様子見という感じでスローペース。20番手前後を位置取る。

拍子抜けしたのは、序盤10周でほとんどブリヂストンの選手を見なかったこと。「今日は集団まとめてスプリントで勝つ気なのだ」と悟る。

15人以上の逃げ集団が決まったが、それでもブリヂストンは前に出てこない。タイム差が30秒、40秒、1分…とみるみるうちに広がりちょっと焦る。焦ったところで自分が何かするわけではないけど。「ブリヂストン本当にやる気ある?」なんて考えてた。今考えるととんだ杞憂。

15周目くらいかな?ブリヂストンの選手たちが「通るよ〜ごめんね〜」と言いながら飄々と集団前方に上がっていく。ついにきたか…牽引開始。

1周あたり5秒くらいのペースで、前の大所帯の逃げとのタイム差をどんどん縮めていく。圧巻。

ブリヂストントレイン

僕としてはもっとサバイバルな展開でブリヂストントレインについていきたかったが、風が穏やかだったので仕方ない。

ブリヂストンのトレインの後ろは愛三、キナン、シマノあたりが奪い合う。仕事しているのはブリヂストンだけなので、有力チームだからと言ってブリヂストンの後ろを譲る義理はない。

とはいえ学生のジャージ着てる単騎の選手を他チームとしては入れたくないだろうし、クライアントが多くいる愛三の邪魔をするのは望むところではないので、それら3チームの後ろでヴィクトワール広島や宇都宮ブリッツェンと位置を争いながら距離を消化。

定刻発射のブリヂストントレインがラスト4周で逃げを吸収して、そのまま先頭で集団をまとめ続ける。どんだけ強いんだ。

その後ろで僕は15-20番手争い。コーナー立ち上がりを終えて一瞬ゆるむところで前に上がるが、次のヘアピンでインを切ってくるならず者たちに割り込まれたりしながらストレスフルな時間を過ごす。

ラスト2周を切ると、流石にイン切りならず者たちを許容できないので突っ張って前に入れないようにする。10番手前後で位置どる。

最終コーナーを15番手で通過してラスト700。

コーナー立ち上がってラスト500で前を見ると、ブリヂストンが先頭の選手を切り離してギャップを開けているのが見えた。

A mind-blowing attack from Van Aert 🤯 The Team Jumbo-Visma rider's winning move on Stage 5 at The Tour Of Britain was...

Posted by Velon CC on Friday, September 8, 2023

2023年Tour of BritainでJumbo VismaがWoutを最終コーナーで切り離して戦略的に勝利したのがあったが、それと似たような感じ。

風向きは左前からの向かい風。単騎でスプリントする以上、ラスト500mを風上で突っ張らなければいけなくて脚を使うから、まともにスプリントしても勝率は低いだろう。

咄嗟の判断。

このまま他チームがブリヂストンの思惑にハマって先頭の選手(後から映像見たら英也さんだった)を逃し切る展開に賭けて、ラスト500で全力アタック!

↑ラストの展開(YouTube)



英也さんをキャッチした時点では集団と若干のギャップができており、後ろに勝つことになるシマノの寺田選手がついてきていた。僕は全力で踏むのみなので後ろは全く見えておらず。


ラスト250を切って寺田選手が発射。ここでやっと寺田選手がついてきていたことを認識。


あとは集団に飲み込まれながらゴールするのみ。結局寺田選手は逃げ切り、ぼくは10番手に残ったらしい。

リザルト&振り返り


https://fcrr.fujicity.jp/playersnews/1030/

単騎で挑む身として自分の判断に悔いはない。やれることはやって、負けたので仕方ないという感想。

結果的に寺田選手の優勝をアシストするような形になってしまったが、僕がラスト500でアタックした時1250wでもがいていたので、それに事もなげに反応して、そこからさらにもがいていった寺田選手が一番強かった。

昨年末のROAD RACE TOKYOで8位になった時も感じたが、短い時間のレースなら、まだまだ国内プロ相手でも戦えるな、という実感を得ることができた。

パワーデータなど



ブリヂストンが完全にコントロールする展開だったのでパワーや心拍数は控えめ。



dFRC見ると序盤に1度キナンのアタックに反応した時と、ラストスプリントで使いきれていて、今日も調子良かった。特に最後は-9.421kJ(!)まで使えており、つまりFTP311wとするとFRCが29.3kJあるということ。こりゃFTPが過小評価だ。

ピークパワーは最終コーナー立ち上がってもがいてから、いったん緩んでラスト500mでアタックして最後まで全力で踏み抜いた区間。

46秒, 661w, NP695w。悪くない。


でも、今回みたいに単騎で勝負して勝ち切るには1分12倍くらいの出力が求められそう。

まだまだ強くならねば。


最後までお読みいただきありがとうございました。

前日に行われた予選のレースレポートはこちら↓

日々のトレーニングとコーチングの気付きについて書いている日記はこちら↓


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