41話がヤバすぎるのでまず叫ぶ
本当はいつも通り日記を書いてサクッと終わるつもりだったのだが…日記の片隅では済まない相当強火の熱が入ってしまったのでやりたい放題にする。
王様戦隊キングオージャー第41話「宇宙を救う時」
日曜がかなりゴタついていたこともあってようやく見ることができた。
中盤の五道化編開始+キョウリュウジャーコラボに加え、終盤に入ってもなお1話たりとも失速を感じさせないストーリー構成はとにかく見事という他なく、ここまで熱を持って楽しめているのは数年単位で久々の感覚だ。
ラクレス・ハスティといえばキングオージャーにおいてデズナラク8世よりも印象深い。デズナラクが人類そのものの脅威としての悪であるのに対し、ラクレスはギラの王道を妨げる覇道としてストーリーラインに直接介入してくる悪と言えるだろうか。
本来の敵であるデズナラクよりも登場回数が多く、彼が半分空気になるほどむちゃくちゃしていた悪役だったが、決闘裁判もあり五道化編開始と共にフェードアウト。
ダグデドやその配下たちの驚異的な強さもあり、あくまで序盤の敵だったのか…と思い忘れつつあるその中でキョウリュウ回の終わりと共に「シュゴ仮面」として舞い戻ってきた。
デズナラクを差し置いて事実上の悪の親玉として君臨し、シュゴ仮面となってからはダグデドに畏敬すら示すヒールっぷり。自身はキングオージャーを見始めたあの頃と変わらない安心感を覚えていた。
しかし終盤の終盤、残り10話もないこのタイミングでなんとチキュー側としてダグデドに反旗を翻すことに。
シュゴッダムの王として暴虐の限りを尽くしたのも、宇蟲五道化の枠を狙いダグデド側に付いたのも…全てはダグデドの不死の生命力を打ち破るべく、その本人から不死を殺す力を得るためだった。
ダグデドの配下になってからは”チキューのためならば泥臭くも這い上がって見せよう”という気迫を感じつつも「どこかでやってくれるんじゃないか?」と淡い期待を抱いていたこともあり”ここまで邪道を進むならそれはありえない”とする予想外と”ラクレスならばいつか果たしてくれるのでは”とする予想通りの感情がないまぜになって襲い掛かってきた。
大局を返すために一時的に悪に回り裏をかくのは作中における一時的なものがほとんどで、そうした立ち回りは近年の特撮でもいくつか見ることができた。しかしラクレスは放送当初からこの半年以上もの間、ダグデドを討つべく悪を貫いていた。
ハッキリ言えば異常な領域であり、裏切りの線は視聴者はもちろんのこと、チキューの動向を宇宙から監視しているダクデドさえも意識の外にあった。
40話も見ておきながら「ラクレスが好きなキャラに入ることはないかな…」と思っていた自分が、あのワンシーン、ほんの一瞬の視線の移りでひっくり返ってしまった。「ラクレスの陰謀」が流れたその瞬間、とてつもなく鳥肌が立った。
あれほど嫌っていた男が、今まさに目の前で燦然たる輝きを放ってそこに君臨しているのだ。
作中17年もの間偽り続けてきたその恐るべき人間性が、予想外の方面から好きなキャラとして刺さることになるとは…
最終回まで数えるほどしかないこのタイミングで世紀の大どんでん返しをぶちかましてくれた王様戦隊キングオージャーは、恐らくではなく間違いなく一番好きな戦隊作品になってしまった。
これはオージャカリバーを早く買わないと…早く…王鎧武装しないと…
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