ポイントカードっぽい
「すいません〜!ポイントカードは去年で終わっちゃったんです!」
久々に食べに来たおいしいご飯の飲食店での帰り際のショッキングな出来事。
外食を滅多にしない時期からコツコツ通い、やっっと半分に到達しそうだったそれは、
店長さんの申し訳無さそうな声とともに、何用も為さない紙切れとして回収された。
…モヤモヤする。
帰り道の自転車を漕ぎながら
「せめて飴玉かガム一つでもくれたらいいのに」
そう、思った。
紙切れひとつに思い入れを持っていた自分がいて、それをただ目の前で失うだけになってしまった寂しさを感じていた。大切に保管し積み上げた経験が無用になる事が悲しいんだ。紙ゴミになってしまって…。
と、今noteを書きながら心の発信地を言葉にしてみれば随分と大事になってしまったけど。
その時自転車を漕いでいた私は、頭上の月を見上げて息をついただけだった。
こうして思った些細なことも、きっと少し経てばキレイに忘れてしまう。
覚えて置けるのは、こうして意識的に書き留めたものだけなんだろう。
そうすると、通り過ぎていく全てが愛おしく感じれるから不思議だ。
そういえば今日は節分なのに恵方巻きを食べそびれてしまった。まあいいや。
通り過ぎてしまった、ささやかな寂しさを。
いつかまだ思い出すために、書き留めておく。
あっ、なんかコレ
人生のポイントカードっぽい。
ちょっと楽しくなった。
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