見出し画像

三方良しのスキームでロマンとそろばんを実現させた話

こんにちは。
LiBZタレントサーチの営業責任者の近江と申します。

2022年2月にLiBはリブランディング発表を行い、「ワークシフトを支援する会社」として再出発しました。
※その過程におけるハードシングスを伴う構造改革の話はこちら

ある日の全社会議で、松本から「ロマンとそろばん」の話を聞いたときから、私はその言葉の響きにも意味にも惹かれています。

「ロマンとそろばん」を「大義と実利の共存」と私自身は解釈してるのですが、それでいうところのLiBの目指す「ロマン」については、入社時から誇りに思っていました。しかし、市場に受け入れられる「我々ならでは」の優位性をなかなか築くことができず、「そろばん」については、佐藤のnoteからも分かる通り、理想とは程遠いことに心苦しさを感じていました。

「我々ならでは」と胸を張って言えるご支援は単発でしか生まれません。
気がつけば「決めやすい求人・決めやすい候補者様」という、人材業界あるあるな言葉が社内を飛び交い、理想と現実のギャップに悩み苦しんできました。

佐藤のnoteより

ただ、この構造改革により、少しずつではありますが、新ミッションである、「1人の可能性をどこまでも活かせる仕事のカタチをつくっていく」というロマンを実現できるような事例が再現性を伴って生まれ始めており、「ロマンとそろばん」が共存できつつあると感じております。

本日は「ロマンとそろばんの共存」の先駆けとなった、
IS CAMP(インサイドセールスキャンプ)」の話をしたいと思います。

IS CAMPとは?

IS CAMPは、「働き方に制約のある方が、LiBのインサイドセールス(IS)としてチャレンジしながら、スキルと経験を積んだ後、他社への就職を叶える仕組み」です。

ユーザー:未経験でもサポートを受けながら安心してインサイドセールスにチャレンジできる

LiB:IS CAMPの活動の中で自社サービスのリード/商談獲得をしてもらいながら、紹介Feeという利益も創出

企業:教育を受けた優秀なインサイドセールス人材を採用できる

世の中にあるリスキリングサービスから着想を得た形ではありますが、ユーザー様から頂戴するのは、お金ではなく、労働力になり、その発想の転換が、当時のLIBZのユーザーが抱える「負」だけでなく、自社の課題・企業の課題を同時に解消するという転職支援のスキームとなりました。

※リスキリングサービス

IS CAMPスキーム図

転職もしくは、仕事復帰したいけれど、「これまでのキャリアでは難しいのではないか…」と、感じていたユーザー様は、「短期間で、未経験から、安心してスキルアップできる」こと。また企業様は、即活躍できる人材が採用できること。そしてLiBはその両者のベネフィットから利益を得られるという、まさにロマンとそろばんを実現できる三方良しの仕組みなのです。

IS CAMPにおけるロマンとそろばん

まず、IS CAMPにおけるロマンは、「安心してチャレンジができる場所」をLIBZユーザーに提供できる点にあります。
IS CAMP一期生の対象ユーザーは「働き方に制約のある法人営業未経験の方。」実際決まった2名(LiBでは、CAMPに参加する人として「CAMPER」と呼んでいます)は、幼いお子さまがいる元エステティシャンと元キャビンアテンダントというご経歴でした。

一般の人材紹介サービスでは、なかなか良い求人に巡りあえず、「働くことを諦めるか」、「子供との生活を諦めるか」の2択に迫られていたそうです。

そんな時にLiBを見つけ、「ここなら、働くことを諦めず、子どもとの時間も大切にできる」と思い、意を決して門を叩いてくれました。

働く場所を問わず、比較的時間の融通も利いて、スキルアップできるポジションは、コロナ禍の影響も受けてかIT/SaaS系のビジネス職種に増えてきていると感じます。
特にインサイドセールスという職種は、営業の専門職として需要が高いものの慢性的に人手が足りていなかったので、CAMPERのニーズに合うポジションではないかと思っておりました。

ただ法人営業未経験の方が、営業の専門職としての価値が上がってきているインサイドセールス職で、内定を獲得することの難しさがあるだけでなく、ユーザー自身が「あまりにも経験がなくて怖い」「自信がない」と、チャレンジする一歩目を踏み出しづらいという課題がありました。

そういうことならばと、社内で未経験のインサイドセールス人材の立ち上げを何度も経験したことがある我々が、1人前のインサイドセールスパーソンとして育成し、転職をご支援することで、「新たなチャレンジを安心してできる場所」が作れると思ったのです。

次にそろばんの部分です。

一般的なリスキリングサービスは、ユーザーからお金をいただくビジネスモデルですが、LiBでは、ユーザーからお金をいただくのではなく、育成のサポートをしながら戦力として一緒に働き、商談獲得を行っていただきます。
最終的には、ユーザーが一人前に育った後に、転職をご支援することでマネタイズもできます。そうすることで、最終的な商談獲得単価を下げ、「コストを抑えて商談を獲得する」という実利が生まれるのです。

みんなで作るIS CAMP

企画をした後の設計、実行がよりパワーがかかるところだと思いますが、IS CAMPもまさにそうでした。コンテンツ作り、仕立て、日々の運営と、通常業務の営業目標を追いながら、限られたリソースで対応していたので、「こりゃあ大変だ!」と思わず声を漏らしました。笑

怒涛の日々でもうれしかったのは、メンバーの成長です。新人賞も取った新卒2年目の内藤に、思い切ってIS CAMPの運営リーダーを任せたのですが、CAMPERと共に、大きく成長をしてくれました。

ここから、メンバーである内藤から、IS CAMPの運営時に何を考え、日々どんなことに取り組んだのか、話させてもらえればと思います。

▲運営メンバーで談笑中の一コマ 左奥が内藤

こんにちは、運営リーダーの内藤です。

2021年6月、いざ、1期生を迎えて始動したIS CAMP。
今では、無事1期生の転職支援も成功したIS CAMPですが、初期段階は特にカオスにまみれていました。そんなカオスまみれな状態からカタチになるまでの2つの工夫についてお話させてください。

1つ目:CAMPERが自走しやすい仕立てと仕組み作り

IS CAMPでは、ISとして商談獲得などの一連の業務ができるようになることももちろん大事にしていますが、なによりも「自身でPDCAを回せるようになること」を最重要視しています。
限られた期間で以下に早く習得してもらえるか、そのために以下のようなコンテンツ作成や仕立てを行いました。

◆達成プラン作成講座・Salesforce講座・ロジカルシンキング講座などの育成プログラム作成

◆「総括→課題→背景→打ち手」の順番に基づく振り返りフォーマット作成

◆獲得経路別に行動量・商談獲得率・受注貢献数など重要指標の現状がわかるダッシュボード作成

IS CAMPプログラムコンテンツ

ハイタッチに時間をかけてサポートしなくても、仕組みがあれば飛躍的に個人の成長スピードは上がるのだと体感した事例になりました。

2つ目:制約があるからこそ、それを活かした工夫する

1期生のお二人は未就学児のお子さまがいらっしゃり、時短勤務をされています。コロナ禍ということもあり、幼稚園が休園になったり、体調不良で幼稚園からお迎え要請があったりするなど仕事をお休みをしなければいけない日が発生することもありました。

「どうしても自分ではコントロールできない突発的なお休みが発生してしまう。残業もできない、でも目標達成はしたい。成長したい」そんな葛藤を持ちながら、泣いているお子さまを横に仕事を続けるお二人を見ていると、胸がはりさけそうな時が何回もありました。

ISは行動量がものをいう仕事です。でも、限られた時間の中でどうすれば最大の成果が出せるのか、「量で成果を出すのではなく、工夫で成果を出す」そのスタンスで運営チーム・CAMPER一丸となり考えるようにしました。

例えば、以下のような工夫をしました。

◆工夫①
<Before>
Salesforceのレポート機能でリストを作成し、架電。LIBZのデータベースと親和性の良い求人を探すのに時間がかかったり、採用ニーズのない企業様にも架電をしており非効率だった。
<After>
データ収集を自動化する「スクレイピング」を使い、LIBZのデータベースと親和性の良い求人を出している企業様だけのホットリストを作成。架電までの準備時間が短縮され、効率的に架電ができるようになった。

◆工夫②
<Before>
お子さまの自宅保育の日は架電がしづらく、仕事を休まないといけないこともあり、目標達成に必要な稼働時間を確保できなかった。
<After>
お子さまがお昼寝の時間を有効活用し、メルマガを運用。架電では接触できなかった企業さまからも商談獲得ができるようになった。

働き方の制約が全くなくフルタイムで働く私では気が付かない観点からのフィードバックをいただいくこともあり、IS CAMPの未来を考えたときに、CAMPERのみなさんと一緒に作り上げていくことの重要性を感じました。

制約があるからこそ創意工夫が生まれる」、そんなお二人の姿を間近で見ることができ、尊敬の念を抱くとともに、IS CAMPを一緒に作り上げてくださったお二人に感謝をしています。

転職支援の話

「IS CAMPの最重要指標は何か?」と言われれば、間違いなく、IS CAMPERが理想のキャリアを叶えること。つまり転職活動が成功することです。
これが成功しないと「ロマン」が成立しないので、誰にも応援されず、必ずそういう企画や施策は頓挫します。

なので、IS CAMPプログラムの集大成として評価シートを作成したり、面接の対策や書類作成のサポートなど、一緒に働いてきたからこそできる転職活動の準備を入念にさせていただきました。
転職活動の詳細はセンシティブな情報も多いので、割愛させていただきますが、結果的には多くの企業様にIS CAMPの取り組みを評価いただき、最終的には2社から内定をいただくことができました。

そして、CAMPERが面接を通して、以下のような評価をもらえたことにより、IS CAMPとしてのコンテンツが認められたのだとIS CAMPメンバー全員で嬉しさを感じたのと同時に安堵感が生まれました。

<期待できること>
・SDR/BDRとして商談の獲得スキルを活かして欲しい
・スクレイピングでのリスト作成/Pardotの運用などITツールを使い業務効率化を高めて欲しい
・カオスな状況でも自主的にPDCAを回し事業を成長させて欲しい
<評価ポイント>
・PDCAを回す力が高い
・セルフコントロール力が高く、限られた時間内でもパフォーマンスを出せると思えた
・ISとしての基本的なスキルもあり、ISの構築から支援してもらるイメージを持った

企業様の面接フィードバック
IS CAMPERのスキル表

さいごに

このプロジェクトに関わってくれたIS CAMPERやLiBの取り組みを面白いと言ってくださり面接を組んでくださった企業の皆様には、IS CAMPの運営メンバー一同、心より感謝申し上げます。

関わった全ての人々の人生が今よりもっとポジティブになるようにこれからもIS CAMPを磨いていければと思いますので、応援よろしくお願いします。

1年がかりのプロジェクトであり、巻き込むメンバーやユーザー様も多く、超大作になってしまいましたが、最後まで読んでいただきましてありがとうございます。

IS CAMPに興味を持って頂いた方へ

企業様
インサイドセールスの採用を始め、FS、CSの採用に関してお困りであれば
是非ご相談ください。
https://libzcareer.biz/

ユーザー様
IS CAMPプログラムに少しでも興味ある!話を聞きたいと思ってくださった方はDMもしくはmeetyでご連絡ください

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?