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カルヴァンって、こんな人。その4

外向的な思考-感覚型 〔思考が主要機能で、感覚が補助機能〕 の人は、
内向的な感情-直観型の影をもつ傾向がある。

ドン・リチャード・リソ「性格のタイプ―自己発見のためのエニアグラム」春秋社 より
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■9(調停者)のウイングをもつタイプ1
タイプ1の特性と9のウイ ング の特性は、互いに補強し合う傾向がある。 この二つの成分としてのタイプは、ともに環境から遊離する傾向をもつ。

タイプ1は理想に関わるためであり、タイプ9は人々そのものよりも、人々を理想化した姿に関わるためである。その結果として、9のウイングをもつタイプ1は、他の人たちからある程度連絡を絶たれており、非人格的で、2のウイングをもつタイプ1よりも情緒面で冷静である。

このサブタイプの人々が健全であるときは、その判断や人との付き合いは、並みはずれて個人的感情をまじえず穏健である。なぜなら、彼らは冷静に関わり続けることに、特別の関心をもっているからである。 このサブタイプ の人々には、宗教的、神秘的な一面があり、彼らは、人間よりも、自然、芸術、動物などに引きつけられる。タイプ1が主体のタイプであるため、彼らは理性的で、公正で、正義と真理に関心をもつこのサブタイプの健全な人 々の中にさえ、人間的な温かさや感情表現はあまりない。しかし、彼らは、傑出した知性と原則に対する無私の献身によって、しばしばそれを補う。

このサブタイプの通常の人々は、タイプ1の高い身分に伴う義務感とタイプ9の保守主義が結び付いて、貴族的エリート主義者、権力機構の中で育て上げられた典型的な私立中学校生となる。階級、特権、公の責務の観念が、彼らには重要である。彼らの理想は、自分の社会的背景に合致する目標か、対立する目標のどちらかに彼らを導く。このサブタイプの通常の人々は、抽象的な観念に関わるよりも、現実の個々の人々に関わることが目に見えて少な い。さらに、タイプ1の非人格性とタイプ9の遮断性が、その行為から私的なものをいっさい排除しようとしつつ、ほとんど完全に抽象的な観念から説教をする人を生む彼らの感情は抑制され、彼らは、人間的な動機や人間性 一般に対して、関心をもたない傾向、さらに鈍感な傾向さえもつ。 このサブタイプの個々の人々の知能やオ能は傑出しているが、その精神世界は区分化されている。関心領域と無関心領域、確信とむとんじゃく、規律と放縦、 一貫性と無節操などが現れる。

このサブタイプの不健全な人々は、自分の感情と自己矛盾からほとんど完全に解離している。彼らは、自分の世界観に合わないものを見ようとしない。彼らは感情的にも知的な面でも打ち解けない傾向があり、がんこに固執する意見の背後に自分を遮断する。彼らの懲罰的な態度は、他の人たちに対する真の共感や一体感によって点検されないため、彼らは非常に厳しい人間になれる。9のウイングをもつ不健全なタイプ1は、きわめて不寛容で独善的である。彼らはすぐに、他人の悪行とみえるもので頭がいっぱ いになり、それを正す手段をとらなければならないということに衝動強迫的になる。ところが 一方、彼らは、自分の行動の中にある矛盾から、自分自身を解離させる。彼らは、彼らがためらうことなく人に与える苦難の性質や程度を理解しないので、人に多大の害を与える。

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