【バスケ】データからB1 2022-23シーズンの勝率・順位を予想します!
こんにちは、らんそうるいです。この記事ではRAPM(Regularized Adjusted Plus-Minus)というデータに基づいて、2022-23シーズンの各チームの勝率と順位を予想したいと思います。予想の結果を載せた後に、計算ロジックを説明し、最後に留意点について述べます。
勝率と順位の予想結果
勝率の予想
![](https://assets.st-note.com/img/1663827374676-e0UcS3Xt8t.png)
順位の予想
![](https://assets.st-note.com/img/1663835404766-w1kNOxA8jA.png?width=1200)
計算ロジック
RAPMとは
詳しい解説は私たちが書いた次のnoteをご覧ください。
この記事でもRAPMについて簡単に説明します。RAPMは選手一人一人の貢献度を、その選手がもたらした得失点差で表現したデータです。評価値が高いほど勝利に貢献していると解釈します。
百聞は一見にしかずということで、2019-20~2020-21シーズンのRAPMの日本人選手・外国人選手のTOP5を見てみましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1663845672124-ofSSKfn2DO.png?width=1200)
この記事では、2019-20, 2020-21, 2021-22シーズン(*21-22シーズンは半ばまで)のデータを使って、チームの平均RAPMを計算し、勝率と順位の予想に使いました。
過去のデータで性能検証(チームの平均RAPMと勝率の相関)
チームの平均RAPMが勝率とどれくらい関係が強いのか分からないと、予想の尤もらしさを判断できないので、関係の強さについて説明します。
関係の強さを調べる方法として、散布図を描く方法と相関係数を計算する方法があります。
まず散布図を紹介します。2019-20, 2020-21シーズンのデータを用いて計算したチームの平均RAPMを横軸に、2021-22シーズンの勝率を縦軸にとった散布図が次の図です。散布図は各点が一直線に並んでいる度合いが強いほど、(線形の)関係が強いと読み取ります。
![](https://assets.st-note.com/img/1663829284258-SbiBiZMDe7.png)
散布図は主観的な関係の強さしか分かりませんが、関係の強さを客観的に表す統計的な指標として、相関係数があります。相関係数は-1〜1の値をとり、絶対値が大きいほど関係が強いと解釈します。チームの平均RAPMと勝率の相関係数は0.825でした。この結果は、チームの平均RAPMが高いほど、勝率も高くなりやすいという強めな傾向があると解釈できます。
過去のデータで性能検証(チームの平均RAPMと順位の関係)
*この節は2022/09/26に追記しました。
2019-20, 2020-21シーズンのデータを使って、21-22シーズンの各チームの平均RAPMを基に予想した順位は次のようになりました。予想順位の高い順にソートしてあり、括弧内は実際の順位です。灰色に着色してあるチームは予想順位が実際の順位から外れたチームです。
![](https://assets.st-note.com/img/1664162833099-Wa1uew59lW.png?width=1200)
予想順位と実際の順位を見比べてみると、西地区の島根(予想:7位→実際:2位)と大阪(予想:2位→実際:8位)以外は大きく外れていないことが分かりました。
なぜ島根と大阪の予想が大きく外れているかなのですが、それぞれチームの平均RAPMを眺めるだけでは考慮できなかった要因があるのだと考えています。
島根は20-21シーズンと21-22シーズンでヘッドコーチが交代しています。これに加えて、後述するチームのメンバー同士の相性が良かった結果、予想よりも成績が良くなったのではないかと思います。
大阪は選手の怪我の影響が大きそうです。特にRAPM個人ランキング全体1位のディージェイ・ニュービル選手が15試合ほど欠場しているのが、成績が予想よりも悪くなった原因なのではないかと思います。
留意点(今回考慮していないこと)
今回の予想で考慮していないことについて述べます。考慮していないけれど重要そうなことは次の3つです。
チームのメンバー同士の相性
新人選手への評価の割り当て
試合に大きく関わっている選手の評価を重視
チームのメンバー同士の相性
選手同士の相性の良さについては考慮していません。例えば、強力なインサイドと優秀な3Pシューターが揃ったチームは、フロアのバランスが良くて強そうですが、こうした相性は考慮していません。
新人選手への評価の割り当て
新人選手、つまり初めてB1でプレイする選手はRAPMを計算できないので、考慮しませんでした。日本人選手・外国人選手それぞれの平均値でこの欠損を埋めることを試しましたが、埋めない方がチームの平均RAPMと勝率の関係は強かったです。
こうしたことから、新外国人選手が多いチーム、具体的には滋賀などは勝率・順位の予想が悪くなっていると考えられます。
試合に大きく関わっている選手の評価を重視
チームの平均RAPMを算出する際に、選手ごとに重みをつけませんでした。しかし、実際には選手ごとにプレイしたポゼッション・出場時間は異なり、試合への関与度が異なります。試合への関与度を考慮して選手のRAPMに重みをつけてチーム平均を算出した方が、予想が正確になる可能性があります。
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