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Dream Guest 『八人目』
「わたしは王道を行く!」
新年明けまして一人目のゲストです。
今年もさまざまなゲストさんを紹介していきますのでよろしくお願いしますね。
今回のゲストはそんな新年一発目に相応しいと言えるのではないかなと個人的に思っております。
両パークに入場する前のエントランスから聞こえてくるBGM。
あの音を聞くことで「あー、来たなー!ディズニー!」と心のギアを上げる。そんなディズニー好きの方からしてみれば儀式と言っても過言ではない、夢の国で最初に掛かる魔法。
そんなエントランスのBGMが一番好きな曲だと答えてくださった彼女は、ディズニーの王道を楽しむ、まさにあまりディズニーに行ったことがない、詳しくないぼくらと同じ目線で楽しんでいるのではと思える方でした。
だからこそぼくはよりワクワクするんです。
誰もが認める夢の国。
そんなディズニーリゾートの”王道”とは一体なんなのか!?
今回はその一部をぼくなりに探っていこうと思います!!
・女性
・40代
・2〜3回/年 (ランド:シー=9:1)
「どの瞬間に一番喜びを感じますか?」
「オープン待ちをした上で入場する時とパレードが始まる瞬間ですね」
今回のゲストのテーマはズバリ『王道!』
これまでも夢の国でのそれぞれの楽しみ方や求めていることなどをぼくなりに紹介してきましたが、その度に新しい発見があり、そしてディズニーという存在がどれだけの人の想いを乗せているのかを目の当たりにしてきました。
各ゲストならではの楽しみ方だったり過ごし方は、「なるほど!そういう見方もあるのか。」と思えるものばかりでした。
だがしかし!
中にはそんなゲストを見てきてこう思われる方もいるのではないでしょうか!?
「わたしはそんな深い想いを抱いているわけではないなあ」
でしたり、
「今まで数えるほどしか行ったことがないから、なんかちょっと敷居が高く感じるなあ」
とかね。
確かに、ぼくもほとんどディズニーに関する知識はありませんし、これまでにも片手で足りるほどしか夢の国に行ったことがありません。
なのでその気持ちはよーくわかります。
「やっぱりディズニーに行く人たちは、みんな楽しみ方だったりを熟知してるのかな?ルールとかあって、新参者は近寄れない雰囲気なのかな?」と、少し敬遠してしまう気持ちをぼくも抱いていました。
ですが、こういう言い方をしてしまうと今回のゲストさんに失礼かもしれませんが、彼女はどちらかと言うとぼくらの感覚に近いところでディズニーという世界を楽しんでいるのではないかなと思えたんです!
彼女は純粋に魔法に掛かり、そして童心に返り心のままに素直にリゾートを満喫している。
彼女の答えの中には、ディズニーの王道とも言えるヒントが随所に隠されていて、これまでほとんど行ったことがない方も、そしてぼくのように知識を持ち合わせていない方でもちゃんと楽しめるんだよ。きっと素敵な時間を過ごせるはずだよ。
と、勇気をもらえるような感覚すら抱ける気がしました。
舞浜駅で降りたらランドかシーか目的の方向へ歩き出し、エントランスのBGMを聴いて。
するとほら、もうあなたにも魔法が掛けられているから。
「好きな景色はありますか?」
「ゲートを超えてすぐにある季節ごとの装飾を見るのが好きですね。いつ行ってもその時期の装飾になっているので、季節ごとの楽しみを味わえるんです。」
エントランスで耳に魔法を掛けられたら次に目に魔法を掛けてもらう。
夢の国の細部にまでこだわり抜かれた装飾や物語を見ているだけで、あまり知らない人でもどこかで聴いたことがある、”童心に返る”ための魔法が掛かります。
「これはこういう意味なのかな?」
「見て!あそこにあれがあるよ!」
「これってなんだろう?」
一日中見ていても飽きることのない装飾が季節ごとに変化していくとなると、何度だって足を運びたくなるゲストの気持ちもすぐに理解できると思います。
それがさらに年ごとにも変わっていくんですよ!?
同じ時期にしか行かない人だって楽しめるようにできている。
アトラクションに乗らず散歩をしに行くという方がいるのも納得できるんじゃないですかね。
ディズニーの王道その1は”耳と目に魔法を掛けてもらう”です。
「好きな場所はありますか?」
「そうですねえ。一つじゃないんですけど、ショップは全部好きですね。」
まずはキョロキョロ視線を動かす!
その先にはきっとあなたの童心を刺激する何かがあるはずです!
もちろんその日の天気だって物語を構成する一要素です。
どんな物語が思い浮かびますか?
巨大なおもちゃ箱みたい!
中には何が入っているかな。
アトラクションの出口の付近にだってショップがあります。
記念に一枚いかが?
「ビビディ・バビディ・ブティック」という名のショップです。
ネーミングひとつでぼくなら魔法に掛けられますね笑
ショップ一つ一つにもちゃんと物語が存在している。
そりゃ一日じゃ足りないわな。
「一緒にショーを楽しもう!」
「夢の国か海外旅行か。わたしは断然夢の国よ!」
ゲストの回答からディズニーの王道を探すという今回のマガジン。
そんなディズニーの王道その2は”ショーを楽しむ”です。
そしてぼくがここで言っている”ショー”とは、リゾート内にあるすべてのことを指していると思ってください。
キャストさん一人ひとりもショーの一部。
聞こえてくる音楽もショー。
目に映るあらゆるものがショー。
食べ物やグッズだってもちろんショー。
各地で紡がれる物語だってショー。
そしてそして、各アトラクションやパレードや各地で行われているショーをとにかく五感で味わい尽くすことこそが王道です。
さらに言ってしまうと!
ここを訪れる一人ひとりのゲストだってショーの一部なのです!
ゲストの「今までで一番忘れられない出来事はなんですか?」という質問の回答である、プロジェクションマッピングのショーです!
ディズニーという世界を知らない人だって、これを見せられたら文句なしに興奮するのは避けられないでしょう。
まさに夜空とお城をスクリーンに上映される映画です。
思い出してみてください。
子供の頃って意味もなく夜に外に出たりするとワクワクしませんでしたか?
未知の冒険に出ているみたいで、ぼくは頭の中では大人になるとなんてことない風景が広大なマップのように見えてました。
そしてショーはまだまだこれだけじゃありません。
ゲストの今まで一番印象に残っているショーは、こちらの「ザ・ダイヤモンドホースシュー」というレストランの中で行われているショーです。
食事を取りながらステージ上で繰り広げられるショーを観劇する。
彼女は特別なショーだったと答えてくださいました。
このショーもぼくはもちろんチェックしましたが、他のどのショーよりもキャラクターやキャストさんを近くに感じられるショーなのではないかと思いました。
もうね、席がめちゃくちゃ近いんですよ!
一番近い特等席的な場所で言うと、もうステージ上に席がある感じ笑
あれはもう出演者と間違っても仕方ないくらいの距離感でショーを見ることができるなんてと驚きました。
さあ、ここでも思い出してください。
子供の頃の外食って最高にワクワクしませんでしたか?
そして同じように仮面ライダーショーだったり、地元のミニステージで行われていたショーを見るのも楽しくて仕方がなかった記憶がぼくにはあります。
なんとそれを同時に経験できるショーがあるんですよ!
食事の出され方だったりも一つ一つがエンターテイメント要素満載で、屋内だからきっと音響だって屋外のショーよりもより鮮明に聴こえてくるはずです。
そしてそしてショーがこれで終わりなわけがない!
そう!アトラクションとパレードですよね!
ゲストの一番好きなキャラクター「ウッディ」の画像をご用意させていただきました。
まず一番に思い浮かぶショーがこのパレードだと思います。
楽しい音楽と物語。
そして煌びやかなや装飾と衣装。
素敵な仕草で楽しませてくれるキャラクターとキャストさんとダンサーさんです。
これもまたまた思い出しましょう!
あなたの地元で行われていた花火大会だったりお祭りの日のことを。
パレードはもうそれと同じです。
むしろ一日でそのどちらも楽しむことができる場所ってほとんどありませんよね。
ただ見るだけでも楽しいのに、参加できたり、見る場所で見え方が違ってきたり、そこに隠された物語を知ってから見たりと楽しみ方もたくさん用意されているのは恐らくディズニーリゾートだけです。
ディズニーはまだまだこんなもんじゃない。
季節ごとに変わるショーです!
特にゲストは「ハロウィン」がお好きだということですが、ぼくはそのハロウィンという部分にも王道を感じてしまいました。
さあ恒例の思い出す時間です。
子供の頃ってこういう怖いものに恐怖を感じてましたよね。
怖い映画を見た後は一人でトイレに行けなくなって、お風呂も一人で入れなくなる。入れても烏の行水状態で「えっ!?もうあがったの?」なんて家族に笑われるなんてことは誰もが経験したことのあることだと思いたい!笑
決してぼくだけじゃないと!
だけど、人がたくさんいたら怖くない!
むしろテンションは一気に上がってフェスみたいな感覚になりませんでしたか?
夜に外に出るのがワクワクするのと同じ原理かもしれませんが、そんな恐怖と対峙することも怖いもの見たさ的なワクワクがあったと思います。
話は戻ってディズニーハロウィン。
そう考えるとハロウィンというイベントが少し違って見える。
「どうしてワクワクするんだろう?」という疑問の答えの一つになるかもしれません。
だけどあまりにも怖すぎるものはNGです。
「あなたの中でディズニーにおけるタブーはありますか?」
「うーん・・タブー・・?あっ!そうです、リアルなドクロはだめですね。怖いので笑」
まだまだまだまだありますよ!
それが、キャストさんとの交流です。
まったく知識の中ったぼくレベルの人でさえ、「ディズニーでこういうことがあった」という都市伝説的な話をいくつか知ってました。
そしてそれはどれもこれも、ゲストとキャストさんとの交流から生まれた素敵な話だということもです。
これまで紹介してきた七名のゲストの記事を読めば、そんな交流の一部を垣間見ることもできますし、ゲストだけでなくキャストさん一人ひとりにもちゃんとしたドラマが存在しているんだとわかると思います。
いくら豪華絢爛な装飾が施されていようが、最新鋭の技術が組み込まれた乗り物があろうが、最上級の食材を使用した美味しい料理が提供されようが、それらすべてをゲストへと届けるのはキャストさんです。
夢の国の住人としてぼくたちを子供に戻してくれるキャストさんとの交流そのものがショーになっているってなんだか素敵です。
今回のゲストの回答が、いかにぼくたち誰もが子供の頃に経験したことがあるであろうことが根底に含まれているかを紹介してきました。
そんな中で、最後に残した王道とは果たしてなんなのでしょうか。
「童心に返ることができる場所」
「そして夢を見る場所です」
ディズニーの王道その3は”童心に返る”です!
「なんだそれかよ」と思われるかもしれませんが、これを求めていないゲストはいないと言っても過言ではない気がしませんか?
これまでご紹介してきたすべてのゲストにも唯一共通していたのがこの”童心に返る”だったはずです。
「わたしだけかもしれないマニアックな好みはありますか?」
「キャストやゲストの楽しんでいる姿を見ることですかね。」
「ディズニーにハマった、好きになったきっかけはなんですか?」
「現実から離れられると感じた瞬間です。」
「今後どんな体験がしてみたいですか?」
「貸し出しの衣装やフェイスペイントなどをしてくれるブースがあれば、仮装をしてみたいですね。」
これらはすべて現実の”大人であるわたし”からの解放が根底に潜んでいる気がする回答たちです。
エントランスのBGMから始まるディズニーの魔法は、入場ゲートをくぐった先にある季節ごとの装飾から始まり、訪れるゲストたちを一人の例外もなく童心に戻してしまう効果があります。
もちろんそこには初めても100回目も関係なく、誰もが等しく自分の子供の頃に返ることができる。
ぼくらは歳を重ねるにつれて、自分のもう一つの顔を出せなくなっていきます。
さらに子供が産まれ”親”としての自分が存在してしまうとなおさらあの頃の”子供の頃の自分”に戻りにくくなってしまう。
「自分はしっかりしなくちゃいけない」という意識が、そしてお手本としての存在という世間の共通認識が余計にその意識に拍車をかけ、やがて多くの大人たちが童心の自分を封印するようになる。
封印と言ってしまうと少しおどろおどろしい感じがしてしまいますが、なかなか納得できる表現だなと思います。
そんな封印を解き、もう一つの自分の顔をさらけ出せる場こそがディズニーであり、そしてそれこそが夢の国のパスポートのような、”王道”である気がぼくはします。
このゲストへのインタビューは、まだディズニーリゾートが閉園している期間に行いました。
その際、「閉園になっている今何を思いますか?」という質問に、
「やっていないという事実が寂しいですね。」
と答えてくれた彼女。
本当は大人と子供と二つの自分がいるのに、ずーっと片方の自分だけでい続けるのは苦しいことだと思います。
そんな中で、一年に2〜3回夢の国を訪れ童心に返る。
365日のうちのたった2〜3回でも彼女には必要なことだったのでしょう。
当時はそれがもうできなくなるかもしれないという思いが、この回答を導いたんじゃないかな。
彼女にとって「夢を見る場所」でもあるディズニーリゾート。
しかし彼女は極端にディズニー”ランド”の方に足を運んでますよね?
これってなんでだろうなってぼくも考えたんです。
質問の回答では、
「キャラやパークの作りが自分に合っていて、それに自分も慣れていて行きやすいからですね。」
とありますが、別の質問の回答を見れば他の可能性も見えてきます。
「あなたが思うランドとシーの違いはなんですか?」
「違いですか・・・えーっと、ランドの方はこう、夢の国の話の中にいるという感覚で、シーはもっとこう、海外旅行に行っているような気持ちになりますね。」
どうですかね?
この回答の中には「ランドは夢の国の話(空想のもの)で、シーは海外旅行(現実)に行っている気持ちになります」と二つの対比が隠れています。
現実では”大人なわたし”
空想では”子供でいられる”
そんな無意識な判断が、彼女をランドに向かわせるのかもしれませんね。
さあということで、『八人目』のゲストの紹介とそこから見えてくるディズニーの王道を紐解いてきた今月のマガジンもそろそろ終わりが近づいてきました。
最後は今年もやっぱり二つの質問の回答を載せて終わろうと思います。
Q「もし関われるとしたら何をしてみたいですか?」
「えー。あー、ショーに出てみたいです。あと、ツアーのガイドになってパーク内を案内したいです。」
Q「ではこちらが最後の質問になります。あなたにとってディズニーとはなんですか?」
「心から楽しめる場所です!」
夢の国の魔法を素直な子供のように受け取り、そしてそれを無邪気に楽しんでいる。
子供は自分で環境を選ぶことができません。
だけどその代わりにどんな環境でも楽しむことができる力を持っている。
確かに夢の国は知れば知るほどその魅力が増していくという楽しみ方もあります。けど、何も知らなくても楽しむことはできるんですよ。
だってぼくたちは誰だってその特別な力を持って産まれてきたのだから。
人はどうしてディズニーの魔法に掛かってしまうのか。
その核心にこの記事を書いていて少し迫ることができたんじゃないかなと思います。
そこまで読んでいたのだとしたら、すごいぞ!ディズニー!!
ディズニーに関わるすべての方へ感謝。
これまでも、そしてこれからも夢の国を夢の国にし続けてくれているすべてのキャストさんへ感謝と声援を込めて。
ありがとうございます。
そして素敵なお話をしてくださったこちらのゲストにも拍手をお願いします。
ありがとうございました。
この記事が素敵な体験になりますように・・・
写真:あんどうみく、ディズニー大好きっ子さん(「スプーキー・Boo!・パレード」写真)
文 :前田亮
4コマイラスト:めしゃ
あとがきと質問と回答と
こんにちは。
勝手に”フリーライター”と名乗っている前田亮です。
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