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Dream Guest 『四人目』

「楽しいのその先に学びがある」



さあみなさんお待ちかね!
今回のゲストは、多い時で年間200回近く夢の国を訪れると語ってくれた、もはや”ゲスト”ではなく”キャストさん”と紹介しても差し支えのない素敵な方です。
一度はお話ししてみたいと思っていたゲストのうちの一人。
一年の半分以上を夢の国で過ごす彼女、彼らは一体何を感じ何を見ているのでしょうか。


それほどまで人を夢中にさせてしまうディズニーの魅力を再発見。
そして、彼女はそこに何を求めているのでしょうか・・・




・女性
・三十代
・100〜200回/年 (ランド:シー=2:8)



「実家よりいる」




「ディズニーランドはミッキーフレンズがゲストを迎えてくれる場所で、ディズニーシーはミッキーフレンズと一緒に冒険ができる場所ですかね。」


そう語ってくれた彼女の言葉からは、やはりそれだけの熱量と重みを感じられました。
一年の半分以上夢の国に足を運ばれるゲストがランドとシーをどのように区別しているのか、30年生きてて3回のぼくではさらにその奥にあるこだわりや愛を窺い知るにはまだまだですが、そこにある想いを想像することはできます。


「子供の頃から当たり前にディズニーのことを知っていて、エレクトリカルパレードが好きでした。」
と教えてくださったように、物心ついた時には魔法にかけられていたのでしょう。

ですが、物心ついた時にはすでに好きだったのだとしたら、そこに”なぜ好きになったのか”という明確な理由はもしかしたらないのかもしれなくて、それよりも大人になった今でも思わず足を運びたくなるその理由に、今回のゲストの想いの根っこが現れているのではないかなと思います。


そういった思いも胸に次々と質問を浴びせかけます。


「ディズニーランドとディズニーシーではどちらがお好きですか?よろしければその理由も一緒にお答えください。」

「うーんそれはシーですかね〜」

「なぜですか?」

「まず好きなキャラクターがシーの方がたくさんいますし、ディズニーシーでしかできないことがあるんですよ。あと、そうですねえ、単純に世界観が好きです。」


なるほど、どうやら出迎えてもらって素敵な経験をさせてもらうというよりかは、友達のように一緒に冒険をして心躍る経験をしにいくということか。


「好きなアトラクションはありますか?可能ならばランドとしーで一つずつ教えてください。」

「えーっと、まずランドだったら『ミッキーのフィルハーマジック』で、シーだったら『タワー・オブ・テラー』が好きです。」

「その二つのアトラクションが好きな理由はなんですか?」

「『ミッキーのフィルハーマジック』は、わたしも学生時代にクラシックをやっていたので好きなのと、『タワー・オブ・テラー』はもちろんアトラクションとしても好きですけど、あの外観が好きなんですよね。」


なるほどなるほど。
「好きな場所ってありますか?」という質問に、”散歩をするのが好きだから”という理由で「メディテレーニアンハーバー」と回答されていたので、確かに建物の外観やそれこそエリア毎の街並みや雰囲気そのものを好きになる気持ちは3回のぼくでもよーくわかります。

それ以外にも、

お昼の明るい時間が好きで、映画だと『リトルマーメイド』が好き。
煌々と灯るお日様の下、「マーメイドラグーン」の色鮮やかな景色を眺めながらお散歩しているのかな。


他にはえーっと、


好きな景色は『ヴェネツィアン・ゴンドラ』の船乗り場に『ソアリン』の周囲や、ハーバーを抜け「アメリカンウォーターフロント」へ向かう途中にあるブローウェイ通り。
理由は”洋風な感じを味わえるから”か。

確かに「メディテレーニアンハーバー」は南ヨーロッパをモチーフにしていて、「アメリカンウォーターフロント」は名前の通りアメリカの活気あるニューヨークの街並みや、素朴な漁村を訪れたかのような気持ちになれる”ケープコッド”がありますもんね。


そして「好きなキャラクターは?」という質問には、ディズニーフレンズその中でも『ミニー』が好きだと、集めているミニーのぬいぐるみバッチをたくさん紹介しながら答えてくださいました。

そしてそして「好きなヴィランはいますか?」という問いには、「不思議の国のアリス」からこちら、『ハートの女王』なんだそうです。

理由を尋ねると、なんと彼女は”コスプレ”をされるみたいで、以前ハートの女王のコスプレをして、それからこのキャラクターが好きになったのだとか。




どうです?
ここまでのやり取りの中に何かヒントは見つかりましたか?

本当に楽しそうにお話をしてくださって、聴いているだけで実際に足を運びたくなるような熱が届いてくるんです。

えっ?
まだもう少しヒントが欲しいって?


仕方がないなあ。
じゃあもう少しだけ、今回のゲストのことをご紹介しましょう!



西洋の街並み2

ふと立ち止まって見上げてみても、ちゃんとそこには作り込まれた世界がありますよね。いや、もしかしたら本当にその場所に魔法で飛ばされているのかも。


ブロードウェイ9

お散歩♫

西洋の街並み

お散歩♪

ヴェネチアンゴンドラ6

楽しいな〜♬
あれ?ここはどこだっけ?




アンバサダーホテル1

「いくつになっても夢は見られる」


「ここにはすべてが詰まっているから!」



「夢のひととき」





ところで話は逸れますが、みなさんは「ミステリアス・マスカレード」というとても素晴らしくて是非再演を!とぼくが熱望しているショーがあったことをご存知でしょうか?


何を隠そうぼくも今回のゲストにそのショーの存在を教えてもらったのですが、いやー見たことがないという方は騙されたと思って一度見てみてください。

彼女の好きな「タワー・オブ・テラー」を背景にとても凝ったセットと舞台装置の中、「今夜は年に一度のハロウィーン!さあ、一緒に踊ろう!」とミッキーの兄貴感がとても感じられるショーです。


そんな「ミステリアス・マスカレード」

歌も英語だったり音楽だって雰囲気満点でとても魅力満載なのですが、それよりもとにかく出演されるダンサーさんの数が多いことにぼくは驚きました。

と同時に、ゲストの「今まで好きだった題材のショー」「好きな衣装」の二部門を制覇したのがこの「ミステリアス・マスカレード」というショーです。


そんな事前情報を知っているから余計に衣装に目がいきます。
仮面舞踏会を題材にしたこちらのショーの衣装は、西洋のダンスパーティー、貴族の社交界、マスクを着けた怪しげな舞踏会、これらの言葉にワクワクを感じられる方なら確実に惹きつけられること間違いなしです。

特にミニーのオレンジ色のドレスが印象的で、そこに早替えという演出も相まって余計に記憶に残りました。
(そしてミッキーの兄貴感がもう・・・笑)



おっと、いけません、話をゲストに戻さねば。


ここでは今回のゲストをさらに紹介するという約束でしたね。

ではでは早速。


みなさんは「ディズニーアンバサダーホテル」というホテルをご存知ですか?
もちろんご存知の方のほうが多いと思いますが、ではその外観をみたことがある方はどれくらいいらっしゃいます?

ちなみにぼくは名前は知っていても建物の外観は知らなかったうちの一人です。
そして同じく知らなかった方はちょっと上にスクロールしてみてください。



・・・しました?
これが「アンバサダーホテル」です笑


ではなぜぼくが急に認知度も外観も格段に上な「ディズニーランドホテル」ではなくて「アンバサダーホテル」の話をしたのか、それはゲストの好きな食べ物がそのホテル内にあるからなんです。


「アンバサダーホテルの中にある『ハイピリオン・ラウンジ』というラウンジの”ケーキセット”が好きです。知ってました?ここでしか食べられないケーキがあるんですよ?」


もちろん知りませんでした。
ホテルのラウンジでケーキセット!!

どうですかこの溢れてこぼれるほどの大人な響きは笑
ちなみに今の時期では、

・どんぐりを模したチップとデールお墨付きの『チョコレートとマロンクリームのケーキ』
・見た目も可愛い目でも味わえる『ミニーのストロベリーマスカルポーネムース』

のスペシャルケーキセットが食べられます(公式サイト調べ)


さて、どうでしょうか。

今回のゲストが足繁く足を運ぶ理由がお分かりになりましたか?


まだいまいちピンときてない方に、彼女が何を見ているのかがわかる質問をしてみましょう。


「ディズニーリゾートにいる中で、嫌いな瞬間はありますか?もしなければ”ない”がそのまま回答になりますので仰ってください。」

「嫌いな瞬間ですか・・う〜ん、リゾート自体にはないんですけど、しいて言うならあれですね、ファン同士でのいざこざを見るのが嫌いです。」


「では、今後どんな体験をしてみたいと思いますか?」

「夢のような体験は今でも十分させてもらってるんですけど、逆にマイナスを見るのが嫌なので、経済とか現実が見えることはして欲しくないですね。」


「ではこちらもなければ”ない”が回答になりますが、あなたの中でディズニーにおけるタブーのようなものはありますか?」

「タブー・・・。ああ、あれですね、確かにキャストさんだって一人の人間なので仕方がない面もあるんですけど、嫌な感情を表に出さないで欲しいです。」



少しずつですが何か見えてくるものがあるんじゃないですか。



ではこの辺りで、ぼくが彼女とのインタビューの中で感じた見ているものの正体をお教えしましょう。



それは、幼心で感じていた煌びやかでお祭りのような冒険心をくすぐってくれる感覚だけじゃない、それと同時にいつしか芽生え始めた一人の人間として成長していく過程で広がっていった視野の中におさまる景色。


つまり、”成長の軌跡”を見ているのではないでしょうか



これを実感した時に、ぼくの中ではいろいろと納得することができました。


彼女がなぜディズニーフレンズとの冒険を多く選ぶのかも、
ハーバーを散歩する理由も、街並みを好むのかも。

子供の頃は『エレクトリカル・パレード』が好きだったと教えてくれましたが、そこから人として、そしてもちろん一人の女性としての成長を経て、彼女は自分自身の感覚の変化や考え方の成長を実感しにいっている。

そして、あの頃よりも広がった視野で、あの頃よりも高い所から同じように成長を続ける夢の国を見て回ることで、「大丈夫、わたしもそしてこの場所も成長している。そして、あの頃の気持ちもお互い変わっていない。」と思われているのかもしれません。



そしてそれだけではありません。

この夢の国には、多くの人から愛される”女性”がいますよね?

強い心に優しさや無邪気さも併せ持ち、四季折々の素敵な衣装でゲストを虜にするキュートでクールな女性が。


何度も足を運びたくなる理由の一つは、確実に彼女に会いにいくためです!



春と秋

春と秋2

春と秋が好きだと教えてくれました。
それぞれを彩るデコレーションとキャラクターの衣装。
あなたはどちらで四季を感じますか?



フィルハーマジック2

『ミッキーのフィルハーマジック』
ちなみにぼくは未経験です。
楽しいんだろうなあ。




ミニー2

「理想の女性像の一つ」


「大丈夫わたしはいつでもここにいるわ」




「I Love ミニー」





さあ!今まであえて語らなかったゲストが一番好きなキャラクター『ミニーマウス』について、ぼくの見解を交えて語っていきましょう。


今回のゲストは多い年では年間で200回近くも夢の国へと足を運ぶ方でした。
そして物心ついた時にはすでにディズニーが側にあって、10年前にやっていたショーが今でも一番好きだったと教えてくださいました。


そんな彼女も年を経て成長し、一人の女性として、大人として、それだけで表しきれない様々な観点から歩みを進めてこられました。

けれどもそれは彼女だけではありませんでしたよね。


それはディズニーリゾートだって、そして彼女の大好きな『ミニー』にだって言えることです。

彼女の世界にはいつだって『ミニー』が一緒にいて、そして一緒にこれまで歩いてきた、ぼくはそう感じました。


きっと素敵なお姉ちゃんとして、目指すべき理想像の一つとして、同性としての憧れの対象の一人として、そしてこれはぼくがそうであって欲しいと願っていることですが、”キャラクター”という領域を超えた一人の”人”としてずっと見てこられたんじゃないでしょうか。


少し話を飛躍させ過ぎているかもしれませんが(ご本人はどう思われるのかな笑)

インタビューを通してぼくが感じたことなのは間違いありません。


考えてみてください。
これまでも様々なゲストを紹介してきましたが、当然これだけ熱心にリゾートへと足を運ばれるゲストはたくさんいらっしゃいます。

そんなゲストさんが「どうしてそこまで通いたくなるのか」というその根本の理由というものを。


同じようにぼくが考えた時に、今回の彼女のような想いがあるのならば納得できるのです。


コスプレというものをぼくは今まで一度もしたことはありませんが、きっと楽しいでしょうし、そのキャラクターになり切ることでどこか非現実を体感したり、自分とは違う言動をすることにどこか殻を破れた時のような高揚感を抱くのではないかと想像したりします。

けれどその中に、そのキャラクターになり切ることでそのキャラクターの考え方や人生観を学べるという大きな側面もあるんじゃないでしょうか。


ディズニーに登場する魅力的なたくさんのキャラクターのコスプレをすることで、擬似的にそれぞれのキャラクターを生きることができます。
それは彼女にとっての儀式のような、確認という大きな要素を含んでいるように見えました。



「あの頃のわたしが描いた自分。そして今の自分が思い描く自分へとわたしは近づけているのだろうか。このキャラクターはこう、そうわたしもそう思うわ。ではこのキャラクターは?こちらはどうかしら。そして・・・ミニー、わたしはわたしでいいよね?」と。



夢の国へと一度赴けば、その度に素晴らしい人間ドラマを見ることができます。
それは何もキャラクターが織りなすフィクションの世界のことだけではなく、そこに住むキャストさんたち一人ひとりが主人公になったたくさんの物語。


彼女はきっとそんな物語をいろんな視点から見ているのでしょう。


煌びやかな世界がただただ楽しかったあの頃の自分で。

コスプレを通したキャラクターの視点で。

そして自分史の中で常に自分であり続けた歴代の自分の視点で。



これは何度も足を運ばないと到底できることではありません。
こうしてまた、その理由が判明しました。



そこで繰り広げられる様々な物語を見て、そこに自分の歴史と軌跡を重ねる。

なるほど、これは奥深い!
そして、ディズニーって改めて凄すぎる!!


思わずそう唸った筆者なのでした。



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ぼくも大好きになった「ミステリアス・マスカレード」の画像を是非見て欲しい!

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この二人の掛け合いもいいのよ〜

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う〜ん良い写真!

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ゲスト一推しの衣装です!

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『ミニー』を多めにお届けいたしました。
可愛いだけじゃないこのカッコよさ。
画像提供にご協力いただいたみなさん、本当にありがとうございました!




さあ、そんな『四人目』のゲストとの素敵なインタビューもそろそろ終わりです。


今回は若干ぼくの想いの成分が多めに入ってしまいましたが、みなさんはどう感じられたでしょうか?

けれど一つ言える確かなことは、やっぱりあそこは”全員が主役”なんだなあということですね。

もちろんあなただってそうですよ。


そして恒例の質問にもお答えいただいております。

Q「もし関われるとしたら何をしてみたいですか?」

「キャラクターに同行しているキャストさんになってみたいです。」


Q「ではこちらが最後の質問になります。あなたにとってディズニーとはなんですか?」

「文化でもあるけれど、すべての縮図です。」



これまでの文章を読んでくださっているのなら、ものすごくいろんな捉え方ができる答えだと思います。


もちろんここに書いてあることはインタビューを通してぼくが感じたことです。
同じようにみなさんの周りにいらっしゃる方がこう思っているというわけではありません。

ですが、こういう想いで夢の国を訪れているゲストもいるということは事実ですよね。


「あなたがディズニーに求めていることはなんですか?」

「うーん、非日常でもあるし・・・あとは人としてのプラスのエネルギーです!」



どう捉えるかはみなさんに委ねます。



新たなエリアが仲間入りして、彼女は『ベル』のコスプレをするのでしょうか。
少女の面影を残して・・・



ディズニーに関わるすべての方へ感謝。
これまでも、そしてこれからも夢の国を夢の国にし続けてくれているすべてのキャストさんへ感謝と声援を込めて。

ありがとうございます。


そして素敵なお話をしてくださったこちらのゲストにも拍手をお願いします。
ありがとうございました。




この記事が素敵な体験になりますように・・・





写真:あんどうみく(1〜10、16枚目)(仮)風来のディズニーファンさん(仮)マスクの下はお札ですさん(仮)パンプキンミニーさん(11〜15枚目)
文 :前田亮
4コマイラスト:めしゃ


ミニーのぬいぐるみバッチ4


あとがきと質問と回答と


こんにちは。
勝手に”フリーライター”と名乗っている前田亮です。


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