『魔女の12ヵ月』について
私の好きな本紹介シリーズの第2弾として選んだのは、『魔女の12ヵ月』(著・絵:飯島都陽子)です。横浜・元町の魔女グッズ専門店「グリーンサム(Green Thumb)というお店で元々家族が買っていたのを私も気に入り、自分でもネット購入した本です。
「魔女」と一口に言ってもいろいろなイメージがあると思うのですが、この本に登場する魔女たちは、主にヨーロッパで、古くはギリシア神話の時代から中世を経て、そして現代にいたるまで、複雑かつ神秘的な自然との共生を営んできた女性たちを指しているようです。イメージとしては、白魔術の魔女や、映画『魔女の宅急便』に登場するキキのお母さん、そして小説『西の魔女が死んだ』の魔女が近いのではないでしょうか。
この本では、そんな魔女たちが自然の中での生活を通じ、季節ごとの儀式や仕事をしながら12ヵ月かんをどのように過ごしてきたかを知ることができます。ことに興味深いのが、いわゆる「魔女のレシピ」です。リンゴ酒や神社―ティーなど現代でも作りやすいものもあれば、「カエルの卵のスープ(一応、カエルの卵はタピオカで代用することになっていますが、魔女たちは本物のカエルの卵を使っていたのでしょうね・・・)といった、いかにも魔女といったレシピも。薬草、ハーブもいろいろ使い、それが日本ではあまりしない取り合わせだったりもするため、実際に食べてみたら恐らく若干口慣れないものになりそうですが、そこを含めて面白いのだと思います。
この本を熟読するだけで、季節の移り変わりや身の回りにある植物が違った風に見えてくるかもしれません。
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