スロベニアvsマルタ~凡人には理解できない謎戦術~[W杯欧州予選グループH第5節]
第5節ラストです。
試合概要
メンバー
試合内容ふり返り
ふり返る内容がないほどの凡戦。試合を支配したのはスロベニアですが、それはマルタの謎戦術によるもので微妙な展開が続きます。すると44分にこれまた微妙な判定でスロベニアがPKを獲得し先制。後半も淡々と時間が過ぎ、88分にまたスロベニアがPKを獲得するも今度はGKボネロがストップ。しかし、このまま試合は終わり1ー0でスロベニアの勝利となりました。
(1)危険なゴールキック
試合が始まりいきなり気になったのがマルタのGKからのビルドアップです。4-4-2で守るスロベニアに対して何故かマルタは3バックから4バックへと可変。右CBのショー(2)がサイドに開き左WBのコルバラン(15)が低い位置を取る4バックになりました。これによってスロベニアは何もしなくても簡単にプレスがハマるようになりました。
最初は流れの中で今回だけかと思いましたが、その後もゴールキックやGKがキャッチした展開からは4バックになることもありました。その度に高い位置で奪われたり、苦し紛れに蹴らされたりの繰り返しでした。ゴールキックを獲得した時が一番危険な場面を迎えやすいという不思議な状態が続きました。
(2)アンバランスな5-3-2
マルタは守備時には左WGのディメクが下がり右WGのJ.ムボングが前残りになる5-3-2のブロックを作りました。ただ、WGが左右非対称になっていることもあってか中盤の3枚が左寄りになるアンバランスな5-3-2でした。そのため中盤3枚の右にスペースができ、そこで常にスロベニアの左SBのバルコヴェツがフリーになっていました。前残りとなったJ.ムボングはCBにプレスをかける時に左SBへのパスコースを切ることができていないため、簡単に左SBのところでプレスを回避することができていました。
後半にはJ.ムボングも下げて5-4-1にしており結局このアンバランスな守備ブロックの狙いは分かりませんでした。特にカウンターの起点にしていたわけでもありませんでした。
ただスロベニアもこのスペースから有効な攻撃には繋げられず、ここから一気にゴール前までクロスを放り込む場面が目立ちました。ここからマルタのSBに対してSHとSBで2対1で攻めるなどの工夫があればという展開でした。
(3)プロフェッショナルお団子サッカー
マルタの守備で謎だった点がもう1つありました。サイドでスロベニアがボールを持った時、ボールとは逆サイドのボランチにはWGが絞って対応していました。この狙いとして考えられるのはボールホルダーから近い選手を消してスロベニアをサイドに圧縮することでしょうか。しかしそれにはボールホルダーに対して強くプレッシャーをかけなければいけません。しかしマルタは強くプレッシャーに行けていなかったため簡単にサイドを変えられてしまいました。WGがボールサイドに絞っているため当然逆サイドはガラ空きになっています。このガラ空きのサイドからボールを運ばれる場面が何度もありました。
マルタのこの守備も結局上手くはまらず。ボールサイドにただ人が集まり、周りはガラ空きのお団子サッカーのような展開になっていました。
注目選手:ジョセフ・ムボング
今回取り上げる注目選手はマルタのジョセフ・ムボングです。マルタリーグのハムルーン・スパルタンズFCに所属する24歳のWGの選手です。ドリブルなどの技術面はマルタ代表の中では頭1つ抜けている印象を受けます。課題となるのは守備面でしょうか。相手にプレスをかける時にパスコースを切れていないことが多く見られます。首を振って周りは確認できているのであとは技術が向上すればもう1段階上の選手になるのではないでしょうか。
試合結果
2021.9.5
FIFAワールドカップ欧州予選グループH第5節
スロベニア 1ー0 マルタ
【得点者】
スロベニア
44'ロフリッチ
最後までご覧いただきありがとうございました。この試合書くことなさ過ぎた、、9月の欧州予選もあと6節のみ。果たして終わるのか?
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