#45 感動の作り方(自動車会社_4)

 感動する商品やサービスはどのように作られるか?満足ではなく感動なので、すべての指標を100点を目指すと満足はするが、逆に言うと不満はない商品にはなるが、感動を与えられる商品にはならない。

ではどうすればよいか?それは既存の商品やサービスにはない指標、言い変えると、お客様が気づいていない評価項目について、120点を目指すのだ。

車の例で例えると、
①初代セルシオ:静粛性
 高級車が乗り心地やハンドリング性能を競っていた時代にダントツ静粛性
②初代プリウス:燃費
 ガソリンがそこまで高くない時代にダントツ燃費
③GT-R :車速0からの加速力
 スポーツカーといえばFRやMRだったのに対して4WDでダントツ加速性能
④テスラ :車のIT化
 EV化とともにセンサーやナビで性能ではなく、ダントツのIT機能

消費者は予想できる性能やサービスについては感動まで行くことは無いが、予想していなかった不満を解決してくれたり、今まで体験したことのない性能を提供してくれるものには感動を感じる

感動=他に代替品が無いため、高い値付けでも価値を感じている消費者には安いと言ってもらえるため、ブルーオーシャンになる。注意しなければいけないのは、他社がすぐにその評価指標を取り入れて追いつかれてしまうため、その性能が当たり前になってしまう。製品によってその指標の賞味期限は違うが、商品の購買サイクル×3回くらいが目安になる。(車:5年×3=15年程度)

その間に他社が追いつけない他の性能やサービスを投入しアップデートすることによって、ブランド化していくことができる。(残念ながら、上記の日本車はアップデートが止まっている)感動は長続きしない事を認識しながら、選んでもらったお客様に価値を提供し続ける事でビジネスは成長していくんだと思う。

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