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先生、中原淳一展に行ってきました

るるいぇだよー。
えっと、先生っていうのは私の頭の中にだけいる先生です。わたしは発達障害で常に頭の中では声がするの。それで、先生を作りました。考えを整理するために、話し相手が必要だから。

中原淳一展には過去にも行ったことがあります。その時は少女の部屋の再現もあって、当時の憧れる生活が垣間見れてすごく興味深かったです。白い壁と家具の中に赤いドットがぱっと華やかで……。

えっと、今回の展覧会はたくさんの原画を見ることができました。繊細な筆致で描かれた女性の姿は、はっとするほど綺麗でした。
撮影可能コーナーがあったので、幾つか写真を載せたいと思います。

ヘアアレンジについて
黒の着こなし方

中原淳一は戦後の物資の不足などで厳しい世の中でも、女性たちに賢く美しい人になってほしいとの理想に燃え、女性に夢と希望を与えようと筆を奮った人物です。
彼が創刊したあらゆる雑誌は、当時の少女から壮年の女性まで魅了しました。中原淳一はファッションだけでなく、インテリアや暮らしの美しさ、豊かさまでも説きました。

あなたの家にカーテンがゆれて、
清潔なテーブルクロスが部屋をいろどっているかどうか、
そんな部屋に住んでいるかどうかで、
あなたには目に見えない雰囲気が身について、
美しい印象を人に与えるのだということも知っていてください。

中原淳一展

特に印象深かったのはこの言葉です。いいえ、そんな簡素な言葉では表せません。正直、グサっときました。
わたしは自分の家のカーテンを、気に入っていません。引越し後間に合わせでつけた、何の思い入れもないくすんだ色のカーテン。買い換えるのも億劫で、そのままにしていました。これを目にする度に、ほんの少し憂鬱になるのです。
わたしは、このカーテンのように妥協して毎日なあなあに生きていないかな?本当にやりたいことを自分で見極められているかな?
そんな疑問と、今わたしは向き合っています。

中原淳一は女性の美しさを信じています。それは見た目だけの話ではなく、心から生まれるものです。心は行動になり、行動がその人自身の所作に美しさを宿らせるのだと、そう感じました。

この展覧会を観に行けて本当に良かったです。わたしはやっぱり、美術館は静かでとても落ち着くから好きです。作品と自分だけの対話がそこにはあるからです。

自分へのお土産に枝折を買いました。本を読む習慣をつけようとしていたところなので、今のわたしにぴったりでした。花言葉が描かれており、それを眺めるだけでも楽しいです。

花と少女が描かれた枝折

先生は、美術館は好きですか?どんな絵が好きですか?その絵の、どういうところに惹かれますか?
今度また美術館に行くので、そのお話もさせてください。それではまたね、先生。おやすみなさい。

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