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卒業まで1000時間かかるプログラミングスクールを『やりきる』ために必要なこと

この記事はフィヨルドブートキャンプ Advent Calendar 2021(Part 2)16日目の記事です。

私はフィヨルドブートキャンプでメンターをして約2年経ちます。

2年間メンターをしていて気づいたことは、『カリキュラムをやりきれば現場の即戦力になるエンジニアになれる』ということです。

やりきれば力がつくカリキュラムなのでかなり量も多く難易度も高く、卒業までに約1000時間かかります。
メンターも現場で活躍している方がしっかりコードレビューをするので、簡単にはOKはもらえません。
卒業までは決して簡単な道ではありません。

その代わり卒業までたどり着けば確実に力はつき、『現場の人間にとって、戦力になるプログラマー』になれます。


ということは、大事なことは諦めずに『やりきること』です。


これはとても難しいことです。新しいことを知ること・学ぶことは楽しいですが苦しいことももちろんあります。

やる気が出ない日が続く、エラーがまったくわからない解決しない、レビューが怖くて見たくない、孤独を感じる、書いてある本の意味がわからない、実装が思いつかない…

いろんな悩みが降りかかります。


それでも学びの道を歩み続ける皆さんを心から尊敬しています。

この記事では、私が本を読んだり経験してきた中で、やりきるためのコツや、知っておくと心が楽になるかもな〜と思うことをお伝えします。

個人差があると思いますし、個人的な主観も入っていますが参考になれば幸いです。

ネガティブな思考を受け入れる

こんな序盤でわからなくなってこの先大丈夫なのだろうか、今まで学習とか続いたことがない、後から入ってきた人が自分より早く進んでいる…

など様々なネガティブな思考が思い浮かぶことが多くあるかと思います。

メンターをしている中で、ネガティブな思考のループに入ってしまい続けることが辛くなりスクールをやめてしまった方も見てきました。

皆さんに認識して欲しいことはネガティブな思考は本能であり、自分だけではないということです。

FACTFULNESSでは人間が誰しも持っている「世界をありのままに見せてくれない10の本能」が紹介されている中に以下の2つの本能があります。

ネガティブ本能:人は物事のポジティブな面より、ネガティブな面に注目しやすい習性がある。
恐怖本能:危険でないことを恐ろしいと考えてしまう思い込み。リスクとは危険の大きさと頻度の掛け合わせだが、人は小さなリスクでも理不尽に恐がる習性がある。

また人は、ポジティブな出来事や情報よりも、ネガティブな出来事や情報のほうに注意を向けやすく、それが記憶にも残るというネガティビティバイアスがあることもわかっています
参考: Bad is Stronger than Good

私たちが普段生活する上ですべての活動の根底には「個体として生き残り、種が繁栄するために行動する」という共通する生命原則が存在しています。また、リチャード・ドーキンスは、「利己的な遺伝子」という書籍の中で、「すべての生物は、遺伝子を運ぶための生存機械だ。」と述べています。

ということはネガティブな感情を持つのは、遺伝子が正しく機能している証拠です。災害や事故などの危険から身を守るために危険が及ぶようなものに特に敏感になり、それらを記憶に長く留めて回避できるように脳が発達した結果と言えます。

そこでネガティブな思考にとらわれないためには

「遺伝子に搭載された機能が正常に働いているな〜」

と客観的に捉えることが大事です。

私たちの感情はマイナスの状態から一気にプラスに転じることがないと言われています。一度フラットな状態にもどり、プラスないし、マイナスに転じるため、自分の感情を客観的に捉えることで、自分自身が感情の主導権を握ることができ心にゆとりができ自分の感情をフラットに戻すことができます。

ゴールを決めること

卒業するまでにはネガティブな思考と上手く付き合うだけではなく、最後までやり切る『熱量』も必要です。ここからは『チームが自然と生まれ変わる』という本の中で記載されている、認知科学的に熱量を継続させる方法を紹介します。

この本では熱量を持続させるには、「心から自分自身がやりたいことのゴール」を決めることが有効と書かれています。

人を動かす刺激としては「楽しさ」「好奇心」「情熱」といった感情が真っ先に思い浮かびます。

これらの感情は人の行動の原動力となり得ますが、持続性や一貫性に欠けるところがあります。そこで熱量を持続させる場合はある種の目的ないし目標「ゴール」を設定することが有効になります。

人がなんらかの目標を持ち、「なんとしてもこれを実現したい!」「絶対にあれを達成するんだ!」という思いが生まれたとき、外的な刺激を必要とすることなく主体的に行動をとることができます。


またそのゴールに対して『達成できる気しかしない』というエフィカシー(自己効力感)を持つことも大切です。
エフィカシーとは「自分はそれを達成できるという信念」「やれる気がする/やれる気しかしない」 といった手応えのようなものです。ゴールに対して十分なエフィカシーを感じているとき、脳は無意識的にゴールへの行動を引き起こしてくれます。

プログラミングスクールを卒業してスキルを得た自分は『どうなっていたいか』『何をしたいか』を臨場感を強く抱けるようにめちゃくちゃ具体的に想像して見てください。どんな場所で誰と何をしていますか?
そして『こんなふうに生きてみたい!』と本気で本音で思えるゴールを決めて見てください 。

ぜひ思いっきり自分が心から自分自身がやりたいことを突き抜けたゴールを設定してみてください。
「心の底から住みたいと思えるにもかかわらず、どうすれば到達できるのかわからないような現状の外側にある世界」をゴールとして設定することで、脳が世界の見方を変え行動が変化します。

未来は不確定です。そのなかで「あのときの判断は正しかったのだろうか」「自分は正しい方向に進んでいるのだろうか」と正しい選択をできているか悩むのではなく、皆さん自分自身でゴールを決め、エフィカシーを高めゴールへ向かう道を正解にしていってほしいです。

まとめ

・ネガティブな思考は本能なので「遺伝子に搭載された機能が正常に働いているな〜」と受け入れよう
・熱量を持続させるために「心から自分自身がやりたいことのゴール」を決めよう

最後に

それぞれに、ご家族がいる、お金がない、場所の都合がある、等いろいろな事情やHave to(やらなければならないこと)があると思います。

それでも自分のやりたいことのために違う業界や未経験から環境を変え、1000時間かかるプログラミングスクールに入会し学びの歩みを進める皆さんは本当にすごいです。

この記事が勇気のある皆さんのお役に立てれば幸いです。

参考

チーム運営の秘密兵器「エフィカシー」とはなにか|Hajime Hotta|note


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