「第11回爆走そり大会」に出て、惨敗をして色々考えが深まった話
遡る事、2023年2月5日に
モエレ沼公園で開催された「第11回爆走そり大会」に出場した。
大会のルールは至ってシンプルでダンボールで作成したソリを使って雪を滑り、1番速かった人の優勝
大会の概要を見ると様々なソリがあり、ダンボールの他
・ガムテープ
・ビニール
・底面へのスキーワックスの使用
が許可されていた
小学生が中心となるような町のお祭りだと思い、油断した。
規模もそこそこに大きく、過去の映像をみたら相当速そうだ。
大会の規模が意外と大きいことに個人的には燃えた
勝つことは当たり前でいかにエレガントに勝つかなどの妄想にもふけっていた
ところがどっこい、大会では惨敗をして
80組中39位という、なんとも微妙な結果となった。
悔しすぎるので来年へ向けて簡単な振り返りと
それ以上に色んな発見があったので書き留めておく
なぜ負けたのか
まずはここから振り返らないといけない
我々は前日に友人の自宅に集まり、ソリ作りをした。
もちろんダンボールでソリを作ったことのある人なんていないので
簡単な仮設と検証を繰り返してソリを作った
■行った事
雪を滑る動物や、実際に世の中で普及している速度の出る乗り物を参考に設計
もちろん「ボブスレー」を参考に質量に対してできるだけ狭い面積(動摩擦抵抗係)設計を実施
滑走面はルール範囲内の素材を靴の裏に貼り付けて歩行テストをし、サランラップを採用(これが圧倒的な敗因になる)
スキー、スノボを参考にノーズ?を上げて走行中の雪埋まりを防止
過去大会の映像を見ると滑走路幅が広そうだったので、先頭に手綱を用意し、真っ直ぐに滑られるよう、準備
滑走直前に、オイルタイプのスキーワックスをしっかりと塗る
実際に作成したソリの完成度も高く、当日には運営スタッフの人に「こういうシンプルなソリが速いんだよね〜」なんて言われちゃったりして、我々は優勝以外見えていない勝者のメンタリティー??を手に入れていた。
しかし冒頭で述べたようにスタートした瞬間、すごく速い!きた!!と思った瞬間、、、全員が感じた
「あれ?なんか遅くね??」
ゴール直後にタイムが発表されるが1位のタイムに遠く及ばない。
放心状態のなか、ひっくり返ったソリを見てみると、丁寧に貼ったサランラップが消し飛んでいた。
■考えられる負けた理由
「スタートした瞬間に摩擦でラップが剥がれて大失速した」
あまりにも単純すぎる敗因に唖然とするが、
次回は摩擦に耐えられる強度を底面に持たせる事が必須になる。
直接的な敗因はそのようなことだが、未知な領域に対してのアプローチとして我々は結構やってはいけないことを実施し、そこからの学びをつらつらと書いておく
未来と願望を履き違えるとエラーが起きたときに身動きが取れない
準備の記載をしたように我々は結構な熱量を持ってソリ作りを実施したため優勝するという「願望」を「未来」と勘違いしてしまった。
そうなると全てが都合のよい解釈になる。
ゴール直前には、スピードのほぼすべてがなくなり一刻も早く身を投げだして走ったほうがタイムは速いはずなのに誰もソリから降りられなかった。
一瞬の出来事ではあったが、自分たちのソリはすごく速いという願望や執着から逃れられない状態となった。
ここらへんについては「常に最悪の想定をしておけ」みたいなよくあるアドバイスで片付けられるような気がするが、
問題はその後にある。
願望が負けた後のアクションにも影響する
ここまで願望が脳に焼き付いていると、負けや失敗を受け入れられなくなる。
すぐさま我々が行ったことは、人数を変えて滑ってみたり、走行姿勢を変えてみたり。パラレルの勝つことの出来た未来を探しにいった(言い訳を見つけに行った)
でも今思うと現実はそこにあるわけなので、負けを認めて
1位のソリと自分たちの反りにどんな違いがあったのか、正しく観察をすることが適切なのではと思う。
以上により、なにかに挑むときの基本姿勢として
「負けた(想定で)言い訳を探すように準備をして、現実が現れたらそこと徹底的に向き合う」
ということが大切なんだと実感をした。
ここで1つ付け加えておくと、スポーツとか受験??とかはこまめに結果というフィードバックをもとに、成功体験を積んでそれが自信となり正しいメンタリティーになるので自分への期待値も法外になりづらいと考える
なので、未経験や未知の物事に挑むときにどんどん上がってしまう期待値(妄想)に対して有効なアクションだと捉える
全員が主役だから面白い&盛り上がる
最後に、なぜここまで「爆速ソリ大会」が面白かったのか考えてみる
伝えたように、大会(祭り?)は非常に盛り上がっており、個人的な満足度も非常に高かったのでこれは何かと転用が効きそうだと感じた。
盛り上がりについて、以下3つのポイントにまとめる
・参加ハードルが低い
・コミットさせる
・主役にさせる
■参加ハードルが低い
今回でいうと「素材は原則ダンボールのみ」とうのが肝になる。
この丁度良い工夫の余地があることによって、参加ハードルを低くした上で次に説明するコミットを増加させる事ができる。
■コミットさせる
工夫をするということは大会に対してコミットが生まれる。
コミットすると必然と満足度は高くなり、それらの連鎖が熱気や興奮につながるとすると
いかに全員に程よい期待をさせてコミットさせるかが重要となる
(要するに、我々のように妄想にふける連中を増やす)
それと競争はコミットを増加させるに有効な手段となる。
■主役にさせる
ここで言う主役とはフォーカスをして、スポットライトが当たる瞬間を作ったり、主役になる未来をちらつかせて大会を自分事化させる事を指す。
例えばスタジアムのスポーツ観戦で観客をカメラで抜いたり、ディズニーの誕生日ステッカー?なんかもこれらに該当すると考える。
その中で自分たちだけのステージを用意されるのは主役と錯覚するには十分な演出で、これにより参加者が圧倒的に大会を自分事化する(元に我々は錯覚した)
上記の大会の盛り上がりをおぼろげに考えていたら
「欽ちゃん&香取慎吾の仮装大賞」がなぜ盛り上がっているのか少し見えてきた。
あれは全員が主役となる番組でそれが各地域で予選が行われているとなると
根強い人気にも納得がいく。
一気に書いてみて、そろそろ話がそれ過ぎてきたのでやめにする。
来年は絶対優勝!!!!!!!!!!!!
以上でした。