Women in Agile Tokyo 2023に参加しました

先日、都内で開催されたWomen in Agile Tokyo 2023に参加しました。
印象的な内容がいくつもあったので、紹介したいと思います。

Why "Women"?

冒頭の川口さんのコメントが日頃の私のモヤッと感にそっとハマってきました。

日本では、目に見えた女性差別はなくなってきていると言っていい状況。女性と冠するイベントなんて不要ではという見方もある。しかし、ICT関連、特にTECH系イベントには女性は1−2割程度で、女性エグゼクティブも日本にはまだ少ない。このアンバランスさ、見えない何かがありそう。今回、男性も多く参加しているので、このあたり、みんなで気づきに繋げていけるとよい。

見たところ、全体で80名程度の参加でうち男性は3-4割?
参加者の年令や性別が偏っているイベントは、テーマや立場(特にマイノリティ側)によっては独特の緊張感を感じることがありますが、今回、良いバランスだったと感じます。
マイノリティ側は参加にも発言にも勇気が要ることが多いので、Womenというタイトルで、このバランスを実現した事務局と呼応した参加者の誠意と勇気はすごくステキだと思いました。

KeyNote : REALs 理事長 瀬谷ルミ子氏より

REALs(https://reals.org/)
「紛争・テロ・社会的な暴力」を防ぎ、乗り越え、共存できる社会を目指し、争いの当事者とともに、問題解決へのリアルな選択肢をつくり、
実行する

https://reals.org/about/index.html

アジャイル開発の話ではないのに、チームビルドやアジリティなど、スクラム的にも気づきが多い内容でした。
紛争から遠い私たちにもできることはあり、サポーターも募集中ということです。(https://reals.org/support/index.html)

専門家のいないところに行く

専門家のいないところで困った状況を解決していく。(課題として認知され、専門家ができれば、その人達に任せればよい。)
溺れた人が目の前にいたら、まず、その人を助けることから。

解決から防止へ

紛争後の武装解除も重要だが、死者は生き返らず、怨恨は世代を超えて残る。それよりも紛争を防止できる方がよい。
分断・対立を解決するために、地域の人たちとチームを作り、育成していく。いきなり平和とか言っても意味がない。対話・協力していくことで日々の生活が良くなることを体感してもらう必要がある。指導者層の協力を得るために、社会課題〜例えばジェンダーや若者支援〜の取り組みを行うと、自身の求心力や影響力が増すことを実感してもらうためのイベント・カンファレンスを開催することもある。
データの蓄積と分析により、争いやテロの予兆を見逃さない取り組みもしている。

人→しくみ→社会

人を変え、仕組みを変え、社会を変える。これが実行の順番。
計画としては、目指す社会から誰が変わるべきかを考え、その実現に必要な取り組みを行う。

アジリティに関しては、アフガニスタンでの各国の対応事例が考えさせられました。日本政府の退避ポリシーのイケてなさに愕然とし、判断スピードや適時対応能力にも不安な内容でした。

Open Space Technology(OST)

午後からはOpen Space Technology(OST)でのディスカッションを実施しました。
OSTというのは、参加者がテーマを立て、テーマごとに小グループに分かれて議論するというもの。10程度のテーブル ✕ 4−5ラウンド実施しました。

テーマはかなり多岐に渡っていました。

  • 講演内容ふりかえり

  • チームビルド・対話

  • DX

  • 子育てとキャリア

  • ジェンダーイクオリティ・ハラスメント   などなど

私が参加したのは、講演内容ふりかえり、Agileイベント告知、専門スキルを社会インパクトに、という内容で、5ラウンド。いろいろな視点のいろいろな考え方を聴き、語りあい、かなり深いところまで議論が進むテーブルも多かったようです。夕方にはかなりぐったりしていましたが、充実した時間でした。

テーマ:信頼されていると思うとき、信頼されていないと思うとき

私の提案テーマは、「信頼されていると思うとき、信頼されていないと思うとき」です。
アジャイルの12の原則(https://agilemanifesto.org/iso/ja/principles.html)のうち、信頼というのは最も見えにくい部類なのではないかという気がしています。

テーマ「信頼されていると思うとき、信頼されていないと思うとき」

テーブルに集まり、まずは自己紹介から。11人集まり、チームをまとめる立場の方も何人かいらっしゃる様子。
まずは、信頼されていると思うときと信頼されていないと思うときについて、書き出してみましょうかと提案したところ、自分が信頼しているときとしていないときについても話したいという意見があり、4つのパターンについて考えることにしました。

みんなでコメントを貼り付けながら対話

信頼されていると感じるとき:まるっと任せてもらえる。コメントをたくさんもらえる。
信頼されていないと感じるとき:マイクロマネジメント。質問できない空気。
自分が信頼しているとき:よろしく!予期に計らって!と任せる。
自分が信頼していないとき:細かく指示する

信頼関係の構築についても話していきました。

  • 対話・コミュニケーション。特に対面が効果的。カメラはON!

  • 雑談が有効なこともある。

  • 責任を果たし、実績をあげて信頼を得る。

  • 同じゴールを目指す。

  • 信頼をもっと言語化しよう。

参加者から能動的に提案・コメントがあるスタイルで、みんなで対話しながら、議論の内容に幅と深みが出ていくという濃い時間でした。

Thanks

実行委員のみなさま、参加者のみなさま、学びと気づきの多い時間をありがとうございました!



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