【書評】ロバート・キヨサキ シャロン・レクター/白根美保子 訳「金持ち父さん 貧乏父さん」
こんにちは。リコです。
突然ですが、皆さんは何のために学校に行っていると思いますか?
また、何のために小学校・中学校・高校などの学校教育を受けていたと思いますか?
このような問いについて考えたことがなかった私が、「勉強すること」について考え直すきっかけとなった一冊です。
*この本を選んだ理由
この本は、インターン先にいるときに目に入ってきてとても面白そうだと思って手にとってみました。「起業家や投資家は絶対に一回は読んでいる本らしいよ。」と先輩に聞いたことがきっかけで読みたい!と思いました。気軽に手にとってはみたものの、とても内容がボリューミーで読むのに結構時間がかかり、正直途中で心が折れそうでした。。
*本の内容
この本の著者であるロバート・キヨサキは、日系4世です。ハワイで生まれ子供時代を過ごしました。ロバートには父さんが、2人います。金持ちの父さんと貧乏な父さんです。ロバートは金持ち父さんに、小さい頃からお金について教えてもらって育ちました。実の父である貧乏父さんからもお金についての考え方を学び、「自分で選択する力」を身につけていきます。現在、「金持ち養成学校の先生」と呼ばれるロバート。彼が、お金持ちになるために今までやって来たことが「6つの教え」と「3つの実践」に分けて書かれている本です。
ロバートは、「人々が経済的に苦しんでいる理由は、何年も学校に通いながら、お金について何も学んでいないことにある。学校で、人はお金のために働くことを学ぶ…だが、お金を自分のために働かせることは知らないままで一生を終わる。」と主張しています。お金を自分のために働かせること、また、それを身につける方法が書かれています。
お金に対する考え方を少し変えてみたい!自分のビジネスを持ちたい!という方にオススメの一冊です。
*感じたこと。考えたこと。
私はこの本を読んだ時、お金持ちになるためにはお金について勉強をすることが大切だということ、そして人生で勉強をし続けることが大切だという気づきを得ることができました。ただ、それよりも「今まで何のために学校に行っていたのだろう?」という疑問を持ったのです。
私は第六の教えである、「お金のためではなく学ぶために働く」の内容が一番印象に残っています。さらに、その中でも「広く浅く学ぶ」「学ぶために働く」という2つの内容が強く記憶にあります。この2つの見出しの中では、お金持ちになるためにお金に関する色々な勉強をしてきたロバートの人生が書いてありました。現在お金持ちのロバートは、47歳に仕事を引退しました。しかし、それまで色々な職業を経験しています。それは彼自身が決めたことであり、それらひとつひとつにはきちんと何かを「学ぶ」という目的があったのです。
ロバートは最初オイルタンカーの三等航海士の仕事をします。これは国際貿易の勉強をするためでした。その機には色々な国に行き、ビジネスのやり方、そこでの文化などを必死で勉強しました。ずっと続ければ”安定”が確保されていましたが、この仕事を6ヶ月で辞め、別の仕事を始めるのです。また、ロバートは金持ち父さんの複数の会社で色々な分野の仕事もしました。経理課で会計のことを学び専門用語を身につけ、ビジネスにおける物事が重要なものかどうかの判断力の感覚も養うこともできました。皿洗いや、工場現場、営業、予約受付などでの仕事も経験したそうです。また、彼は海兵隊にも入ります。それは操縦ではなく、軍隊で指揮のやり方からリーダーシップを学びたかったからでした。海兵隊を辞めた後は、セールスマンになりお客さんに断られる恐怖心が抜けるまで、4年間働き続けました。そして、自分の会社を持ち今まで身につけて来た自分の力を試すのです。
この本の中では何度も、「ファイナンシャル・インテリジェンス」と言う言葉が使われます。これは、お金に関する知性という意味です。ロバートは人生の中で幼少期の頃から金持ち父さんに、このファイナンシャル・インテリジェンスを教わって来ました。大人になってからはどういった職業から何を学ぶかを自らで選択して「広く浅く」ファイナンシャル・インテリジェンス身につけてきました。
これを読んだ時、ふと私は何のために学校に行っているのだろう?と考えました。小学校、中学校では義務教育として学校に行き、今日常で全くといっていいほど使うことのない円周率や化学反応式を必死に覚えたり学んだりしてきました。いい点数が取れたら嬉しかったですし、宿題をちゃんと出せば褒められました。私はそのことに何の疑問も持っていなかったのです。そして、当たり前のように高校に上がり部活と課題に追われながら大学進学を目指して頑張って勉強してきました。そして晴れて(?)大学生になりました。しかし、面白い!と言える授業はあまりなく、バイトをして、サークルに行って、なんとなく楽しい毎日を過ごしていました。ただ、頑張ることがない日々に虚無感や物足りなさを感じていたのを覚えています。
改めて振り返った今、なぜ大学に入りたかったのかは大学卒という学歴がいると漠然と思っていたからでした。勉強したいことといえば曖昧で、卒業する時に「いい会社に入ることができたらいいな。」としか思っていなかったのです。
また、私は長崎の田舎で育ちました。自然に囲まれて、山と海に囲まれて田舎の中で本当にのびのびと育ってきたと思います。しかし、その分私の知っている世界は狭いものでした。ある人に「リコちゃんは出会っている人の数が少ないからもっと色々な人と会って、色々なものを知った方がいい。」というアドバイスを受けたことがあります。その時に私が知っている世界はすごく狭いものなんだということを知りました。
「大学で自分のためになるなにかを頑張りたい、やってみたい。少しでも意味のある大学生活にしたい。」そういう思いから、現在は、長期や海外のインターンに参加して、少しずつではありますが視野を広げることができていると感じています。先ほども述べたように、大学に入ってからは、何かパッとしない日々を過ごしていましたが、「世界が広がった」というそれだけでも私は、大学に来た意味があると思います。自分の将来について考えることができる猶予の時間があるのです。実際に大学入ってから、ホテル業に興味があったり、空港の業務に興味があったりと興味・関心の分野が様変わりしていますし、今でも方向性は定まっていません。むしろ広がり続ける一方です。世界が広がっていく分まだ、なりたいもの、したいことがが変わるかもしれません。
今、これからの自分の可能性を諦めなくていい環境に自分を置けていることがとても嬉しいなと思いました。そして、このことに気づけた私の大学生活は無駄じゃないと思っています。
また、最近の私は勉強したいことや読みたい本がたくさんあります。正直、大学に入ってからは単位を取るための勉強しかしていませんでした。勉強ってどうやるんだっけ?などを冗談混じりで言っていた時期もありました。(本気で思っていたのかもしれません。)高校生の時は、受験を早く終わらせてきつい勉強から抜け出したい、大学合格したら勉強しなくてもいいからラッキーだ、と考えたこともありました。しかし、今の状況やこの本を読んで、勉強し続けることは大切なことなんだと気づかされました。お金持ちのロバートも、今でも興味のあるセミナーや講演に行くそうです。勉強がどれほど大切かを物語っていますよね。
「安定する仕事につくことが全てだった」貧乏父さん。「学ぶこと」が全てだった金持ち父さん。
お金持ちは、ずっと勉強し続けているということを知ると同時に、今私が大学にいる意味を考え直すことができました。
*まとめ
これから生きていく上で、「勉強をし続けることって大切なんだな〜」と気づくことができた本でした。では、最後に印象に残った一文を。
”『いくら稼げるか』ではなく『何を学べるか』で仕事を探しなさい。”
就職活動を前にこの言葉に出会えてよかった!!学ぶことができる環境、自分が成長できる環境で働きたいと強く思いました。この本はいつかまたもう一度読みたいと思います。
また、今回も長くなってしまいました。
アウトプットも大変なんやな〜!