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満洲に渡った青少年たち

*普段は仙台のことを書いているのですが、しばらく前に茨城県を訪れる機会があったので、その際に訪問した場所について書こうと思います。

茨城県水戸市内原。
水戸駅から電車で25分、バスに乗り換えて20分の場所に、小さな資料館があります。
内原郷土史義勇軍資料館。
日中戦争、太平洋戦争のなか進められた国策「満蒙開拓」の一翼を担った「青少年義勇軍」の訓練所があった場所です。

青少年義勇軍 内原訓練所

青少年義勇軍は16から19歳の男子で構成され、数ヶ月の訓練を受けたのちに満洲各地に渡り、農業移民として入植しました。
彼らの訓練を行なったのが「内原訓練所」でした。

訓練所跡地に建つ資料館では、青少年義勇軍の始まりと実態、そして戦後に至るまでの義勇軍の生活に光を当てた展示を行っています。

水戸市 内原郷土史義勇軍資料館

資料館の周辺には、他にも義勇軍に関連のある場所が点在しています。

日輪兵舎

義勇軍の宿舎として建設された兵舎です。面積は99平米で、60名が収容できるとのこと。資料館の隣に1つ、次の「慰霊碑」の隣に1つあります。

日輪兵舎(日の丸兵舎とも)

訓練所の碑

こちらも資料館と同じく訓練所跡地に建っている碑です。満洲に渡った義勇軍、訓練所の名が刻まれた石も建っています。

訓練所跡にあるとはいえ訓練所は広大で、資料館からは徒歩10分ほどかかります。

満蒙開拓青少年義勇軍 内原訓練所の碑

渡満道路

訓練所から内原駅へ続く道で、訓練を終えた隊が満州へ向かう際に通った道です。当時は松林が広がっていましたが、訓練生らが整備し桜の苗木を植えました。今ではその桜も立派な姿になっています。
資料館から訓練所の碑に行く途中に通ることができます。

渡満道路。桜の花が咲く季節に訪れたいものです。

地蔵院

「元満蒙開拓青少年義勇軍慰霊碑」があります。隣には戦争で亡くなった方を祀る忠魂碑もあります。

地蔵院入り口にある、慰霊碑の案内


以上、水戸市内原にある「義勇軍資料館」と青少年義勇軍に関係する場所の紹介でした。機会があればぜひ訪れてみてください。

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