大人になれない僕たちは 第10話 タイトルのない人生
僕には、二つの選択肢がある。親に反発する人生か、親のコネに甘えて生きていく人生。僕は、後者を選んで生きてきた。
子は親を選べない。そんなことを言うと、周りは僕に嫌悪感を抱く。そりゃそうだ。父親は、勝ち組と言われる部類で大手広告会社に勤めていて、周りからは僕も、父親の一部としてカテゴライズされている。
反発を試みた時期もある。幼いながらに、父親とは違う人生を歩もうとあがいてみたりもした。けれど、そんな行動は無意味で、僕はすぐにすねかじりで生きていく道にシフトチェンジし