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夏は“粋”だけで成立している
足立区の花火大会、見事に中止になってしまった。会場につくギリギリで中止のアナウンスがあり踵を返した。どうやら、私は祭りの神様に嫌われているらしい。
帰りの北千住駅の混雑ぶりと言えば無かった。
朝の新宿かよ。通勤ラッシュとは別の悲壮感が漂っていて、それはそれで良かった。
花火大会が開始直前で中止になると、人は死を1/1000に希釈した様な顔をするらしい。意外な発見だった。
祭りってなんで夏にするんだろう。
春や秋の方が気候的には恵まれているし、冬の方が空気が澄んでいて花火がより綺麗に見えそう。わざわざクソ暑い中人ゴミに行く行為自体、熱中症対策の観点的にあまり良くなさそうだし。いや、夏だからこそわざわざ祭りをするのかもしれない。田植えを終えて秋の収穫に備える束の間の時期に襲い掛かる夏。
このどうしようも無い季節を楽しむために産まれたイベントが祭りなのかもしれない。
そうで無いと、ただのクソ暑い退屈な季節になってしまうから。夏は日本人の「粋」だけでコンテンツとして成り立っている。
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