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「設計アイデアの値段」について考える #内省録

何気なしにふと気になったテーマを取り上げ、自分の経験、思考、価値観と向き合いながら深堀りをしていくシリーズ。内省したものをこうして記録することで、

  • エンジニアとしての成長のロードマップ

  • 自分が取り組んでいる分野の動向の推察

  • 今後の活動に関する意思決定

のために役立てていこうというもの。要するに、思考・価値観の人間ドックである。

私が普段仕事をしている設備設計の業界では、仕事の流れとして、

  1. お客さんから引合いが来る

  2. 引合い内容(引合い仕様書)に基づいて、設計者が構想設計をしてモデル作成をする

  3. 引合いの範囲に対して金額を見積り、構想図面とセットでお客さんに提案をする

  4. 提案を受け取ったお客さんは社内で稟議をし、その結果発注するかしないかを決定する

  5. 受注すれば、残りの引合い範囲の作業に入る

という感じになっている。製品設計とは違い、個別のお客さんに対してオーダーメイドで設計をするので、「家を設計して建てるような感覚」」に近いと思う。

「見積作成」という部分に違和感を感じた方もいるかと思うが、これも設計の業務範囲である。もちろん最終的には営業部からお客さんへ見積を提出する企業が多いかと思うが、大元の見積作成、例えば

  • 設計費(詳細設計・詳細設計)

  • 製作費

  • 輸送費

  • 据付け工事費 など

設計部が作成するのだ(もちろん、項目は案件によって様々)。そこに営業がマージンを乗せて、最終的な見積金額となる。

そんな中でふと気になって以下のようなツイートをした。

つまり、諸々の見積をする中で「構想設計」の設計費の計算はなかなか難しい。このツイートに対して多くのリプライをいただけたが、やはり人によってやり方が違ったり、そもそもやり方を知らないという感じだった。

でもこの構想設計や見積の作業・金額については、非常にトラブルが発生しやすいフェーズである。中小の経営者や個人事業主の方のツイートを眺めていると、ここのフェーズにおけるトラブルの情報発信を見つけることが容易となる。

私の肌感では、この設備設計の業界においては「請負側」が割を食っているパターンが多いと思う。もちろん私自身もこのフェーズにおけるトラブルを経験してきたうちの一人である。どんなトラブルが多いのか?トラブルは解消しうるのか?これについて深掘りをする。

ちなみに、以前春山さんと対談をしたが、ここではあくまで自分の中で深堀りすることに集中する。

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