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アイスランドの女性ストライキ『女性の休日』に行ってきた


24日のストライキ当日は14時に首都レイキャビクの広場Arnarhóll( アルナルホゥル)にて集会が行われたので、それに合わせてレイキャビクに行ってきました。英紙ガーディアンによると当日は約10万人がこの丘に集まったとのこと。

女性たちがレイキャビクに集結

正午頃にレイキャビクに到着できるようにと乗ったバスは平日の昼間にして満席。途中で降りる人はほとんどおらず、乗客も年齢層問わず女性が7割といった感じ。
私含め赤ちゃん連れの女性も多く、ベビーカーは4台いた。レイキャビクのストライキに行くため?

レイキャビクに着いたらお腹が空いたという子どもたちとともに腹ごしらえ。

レイキャビク チップス
ラージサイズで1,500iskくらい(苦笑


しばしまったりして、13時45分ころに集会が行われる広場へ向かおうと店を出ると、道には女性、女性、女性!写真には撮りませんでしたが子連れの人たちも結構見かけてホッとする。

プラカードを持って広場へ向かう女性たち


今年のテーマ「You call this Equality?」にちなみ「平等」と日本語で書いたものを持参


ステージが設置された手前は既に埋まっていて行けそうにもないのでスペースのある丘の天辺へ向かうと、銅像の裏側の方になんと子どもの遊具がある公園を発見。

子どもふたりはそこで遊んでもらうことに。
子どもたちが20人弱いて賑わっていた遊具周りにはお母さんはもちろん、おばあさん、おじいちゃん、お父さんたちがいました。公園の写真は子どもたちが写ってしまうので撮影はしてませんが周りの様子はこんな感じでした。

プラカードを持つお母さんたち
ベビーカーにもプラカード


ぬいぐるみと一緒に置いてあったプラカード



遊具まわりにいる人たちは子どもを見つつ14時に始まったスピーチにも耳を傾けて、友人や家族とおしゃべりしたりとすごく楽しそうな様子でした。

余談ですが遊具あたりに集まっていたお母さんたちは都会的で洗練された雰囲気を持つ人が多かった。この日は風もなく秋晴れといった日だったのでアウターもいかにもなダウンではなくウールコート着てる人もいたし、カラフルなアイテムをポイントにを身につけていた人が結構いて、コペンハーゲン的(偏見)おしゃれだなぁーとしばしおしゃれウォッチング。若い女の子はトレンド(?)のアスレジャースタイルが99%でした。 

1975年のストライキに捧げられた歌 Áfram Stelpur を大合唱


14時半過ぎに前方のステージが少しでも見えないかなぁと思い子どもたちを連れて移動してみるも、人だかりで見えず。ちょうどそのとき歌のパフォーマンスが始まりました。そのうち周りの女性たちも一緒に歌いだし、大合唱に。これはアイスランドの国家…ではないよな?でも皆がそらで歌えるほど認知されている歌ってどんなものだろうと思って調べてみたら、「Áfram Stelpur」という歌で、1975年に行われた『女性の休日』ストライキでラディカルフェミニスト団体のRedstockings(レッドストッキング)によって歌われてたそう。

15時過ぎ~10分からはまた別のパフォーマンスが始まる。ロックな音楽で廻りもノリノリ。ミュージックフェスティバルのような雰囲気でした。
曲、パフォーマンスした人が誰かは調べてもうまく出てこなかった…。その後解散、となり皆続々と歩き出す。

母としての連帯感、移民としての疎外感


バスがなかなか混んでおり大変でしたが、子ども3人連れ出して10万人も集まるようなストライキに出かける、なんてことはイギリスに住んでいたらハードルが高すぎたけど(首都のロンドンに行くには電車で2時間かかるところに住んでたので)アイスランドなら公共交通機関でも30分あれば首都レイキャビクに行けてしまう!なかなか良い体験となりました。

ニュース記事の画像にはなかなか出てこない、子どもを連れたお母さんたちもレイキャビクの集会に来ていたという事実を知れて嬉しかったし、私もその一部であったことで連帯感を持ってその場にいることができた。

しかし、お母さんたちやその他女性たちを見ていると今回のストライキでも言及されていた移民女性たちの存在をヴィジュアルで確認するのは難しかった。移民女性たちは今回参加した女性たちの何パーセントを占めていたのだろう?

ガーディアンの記事によると、現在39,000人の外国人女性がアイスランドに住んでおり、アイスランドに住む女性全体の18%を占めているそうです。そして彼女たちは清掃や介護、保育園など低賃金な職に就く場合が多く、労働環境は良いとは言えません。子持ちのお母さんが働きに出るのも移民女性とアイスランド人女性とはまた困難さが異なると思います。フリーランス(非正規・自営業)の移民として、ここら辺は自分事でもあります。

移民と言っても人種が多様なイギリスとは違ってポーランドからの移民が多いアイスランド。一目で移民と見分けるのは無理な話。

これまでレイキャビクから少し離れた郊外に向かうバスに乗ると、非白人の女性は結構な数見かけていました。でも火曜のレイキャビクのストライキの場には彼女たちの姿は見られませんでした。あの女性たちはどんな事情があってアイスランドに来て、どんな仕事をしているんだろう。まだ移民女性との繋がりがないので、そこらへんの事情が気になるのでした。

参考記事

https://www.washingtonpost.com/business/2023/10/24/iceland-women-strike-equal-pay/403afd82-7248-11ee-936d-7a16ee667359_story.html


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