おかえり巾着
こんにちは。
RIVERSPEYです。
麗らかな春。
雨も風もなく穏やかなお天気。
瑞々しい空気が気持ちのよい朝です。
いつものように大好物のお饅頭を小脇に抱え、うきうきとお店のお会計に並んでいました。
ふと足元に目をやりますと、深みのあるえんじ色をした小さな巾着袋が倒れていました。
近くには、恐らく非常に重要な役割を担っているであろう厳かな雰囲気の鍵と、貴重な面持ちのカードがいくつか散乱していました。
…
ウワァァァ
急いであたりを見回すと、僕より先に並んでいらっしゃった老齢のお婆さまが、少し慌てた様子で立ち尽くしていました。
お婆さまの笑顔。巾着さんは無事にご家族のもとへと帰っていかれました。
それではまた。
お読み下さりありがとうございました。
RIVERSPEY