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思えばあれがきっかけだったのかもしれない

そのものの魅力を伝え解決をしたり、人それぞれのライフスタイルを豊かにするきっかけとなれるような仕事がしたい。

そう思っています。ざっくりとした表現ですが。

でも、なんでそう思ったのか?原点はどこか?
自分自身を探ってみました。

学生の頃、バレンタインの短期アルバイトをしたんです。チョコレートが大好きで。
バレンタインシーズンはひとつの場所に
たくさんのお店、たくさんのチョコレートが集まります。

色々なチョコレートに囲まれたこんな素敵な場所、他にあるだろうか。

ただ、自分はいつも買う側。
売るってどんな事なんだろうか。
売る側になってみたいと思った。
だから応募してみました。

そして見事受かりました。
夢だったバレンタインのチョコレートに囲まれる仕事。

そしてはじめて売り場に立った時、初日は
「こんにちは」
「いらっしゃいませ」くらいしか言えませんでした。
販売の仕事、はじめてでした。

どうすればいいんだろう?
飲食店で働いてはいるけど、お店に来る方は買うことや、
そこで食事をする事がほぼほぼ決まっている。
その人自身がどんなものが食べたいのか?
何を飲みたいのか?今のおすすめは何か?
それをお客様の言葉や目線から引き出して提示する。
それだけで良かったんです。

でも販売は違う。
もちろん、何を買うか決めてご来店される方もいらっしゃいますが、
大体のお客様はどこの何を買うかまでは、ほぼ決めていない。
どんなものが出ているのかとまずは色々なお店の商品を見て回る。
そこから選び始める。

だからもう、最初のスタートが違う。
まずはお店の商品を見てもらう事、味を感じてもらう事からのスタート。

試食は用意されているものが決まっているので
あくまで足を止めてもらう手段だと考えました。
まずは一口の時間をもらう。
そこから、「この商品はー」とかすぐに商品の話をせず、

「もう色々なお店回りました?」
とか、こんな話から入っていきました。

そうすると、話をしてくれる方が沢山いました。

旦那様にあげる用だけど、お酒がダメだからどんなものがいいのかよくわからない。
とか、
同僚の方たちに渡す用だけど、
一人当たりの予算はこのくらいで
でも安っぽく見えすぎなくて、日頃の感謝というような感覚でバレンタインのチョコです!
みたいに見えすぎないものがいいとか。

お客様のニーズって本当に様々でした。
ここから、そのニーズに合うものを差し出す。

ではなく。一緒に考えてみることにしました。
ただ、決めるのはお客様自身です。
あの人に言われて買ったけどハズレだったとか思ってほしくないし、思われたくない。
なので、いくつかの選択肢・ルートをつくって一緒にゴールまで向かっていくような感じにしました。

そこからがすごく楽しかった。

AとB。まずは2つの商品を並べてみて値段や入っている個数、
パッケージ(包装)を比較してみてもらう。
お客様自身のニーズに合うもの・触れるものはどこにあるのか。
探りながら話しをしていくと、少し値段がオーバーしても
A、BではないCという商品を買っていってくれたり、一見違うように見えたDの商品が合っていたり。
思ったより安く済んだから、と別のおすすめを聞いてくれてその商品を買ってくれたり。

自分自身がお客様に勧めたり話をするために、
売っている商品の中身をきちんと説明できるよう
ひとつひとつをきちんと見て、商品を知ることを同時にやって。

覚えるのは大変だし、
立ちっぱなしで足は痛いし、
倉庫から取ってくる在庫は重いし。

でも、目の前でその結果が見える。
そこから修正したり。またその結果が見える。
なんて面白い仕事なんだろう。

その時、そう思いました。

そして自分自身の仕事、将来のなりたい姿とか考えている時は
いつもこの時の記憶が出てきます。

ニーズを考え、引き出し、可能性や言葉やモノを提示する。
そこから自分自身で考え、手にしてもらう。
この「提示する」の部分がやりたいのではないかと思う。
そこから他の仕事をして感じたこと等も併せて、冒頭のこんな仕事をしたい。にたどりつきました。

今改めて考えると、このことが私の思考のきっかけ、原点のひとつとなっていたようです。

たかがアルバイト経験とばかにする人もきっと沢山いると思います。
でも、この経験・想いを大事にしていきたいと思います。

ちなみに、
私が働いたお店は値段に驚くような高級チョコレート店、ではなく。
名前がわからなくてもロゴを見ればわかる人が沢山いるような、昔からあるお店でした。
安めのものも、高めのものもある。
みんなで楽しめるようなものから、しっかり本命になれるようなものまで、
バラエティーに富んでいた記憶があります。

そんなお店のありかたにもすごく助けられました。色々回って、たくさんあってよくわからないけど、昔からあるお店だから。

そう選んでくれる方もたくさんいました。
あのお店を選んでよかった。
あの時、やってみたいと勇気を出して応募してよかった。

どんな小さな事でも
体験することはとても大事。
このnoteを書いて、改めて思う。

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