見出し画像

移植周期2 Day 17〜20:どの胚を移植する?

Day 15、エコーが終わり、移植日が確定して、問診室を出ようかという頃。
ふいに「一番いい胚を移植したい」と、用意していなかった言葉が出てきました。
夫とのすり合わせどころか話し合ったこともなかったことですが、言わないといけないように感じたのです。


移植する胚をチェンジ

唐突すぎて医師は少し面食らったようですが、「システム上では、うちで最初にできた正常胚(正常胚②)が移植の対象になっていますが、グレードでいうと最後の採卵からの正常胚(正常胚③)のほうが上ですね。仮にこちらに変えておきましょう」と思ったよりすぐに変更してくれて、少し慌てました。
「気が変わったら前日までは再度変更できますから」と言うので、仮の変更はそのままで、持ち帰って夫と相談しました。

正常胚の成功率は同じではない

私たちの手持ちの駒はこの3つ。

  • 採卵②からの正常胚②:6日目胚、グレード2

  • 採卵③からの正常胚③:5日目胚、グレード1

  • 採卵①からの正常(低頻度モザイク)胚④:6日目胚、グレード2

モザイクなうえに2回凍結された④は明らかに成功率の面で劣るので対象外、なので②か③か、の2択です。

ここの院長先生は「高年齢でも、正常胚さえ得られれば生児獲得率は50%、正常胚2つで1人の赤ん坊になる計算だ」とシンプルに話をされますが、細かい話をすれば、同じ正常胚同士でも移植の成功率、つまり妊娠率や分娩に至る率は同じではありません。

正常胚の生児獲得率を比べた研究によれば、Day 5で53%、Day 6は32.5%、そして胚の見た目のグレードも高いほど成功率が高い、ということになるので、③→②→④と移植すれば最短で妊娠出産できることになります。

胚側の問題VS受け入れ側の問題

でも、この計算はあくまでも移植成功率が胚に依存する場合。
もし母体側の問題でうまくいかなかったら、一番いい胚を無駄にしてしまう。
楽天的な夫もさすがに不安なようで「時系列で順当な正常胚②がいいと思うんだけど」と躊躇気味です。

院長先生にメールして、今までの検査でわかっている母体側問題(甲状腺抗体と血栓傾向)を知らせて意見を仰ぎましたが、なかなか返事が帰ってきません。
そんなこんなしているうちに、前々日になってしまいます。
ギリギリというところで、夜中に返事がありました。

院長先生の返事

「私のやり方では成功率の高い胚から移植するから、Day 5のグレード1胚③が良いだろう
対して夫は「こう言われれちゃったら、変更したら先生の方針に反することになるから後戻りはできないじゃん」と不安&不満を口にしました。

でも、子宮鏡検査で何も見つからなかったし、グルテンフリーで甲状腺の自己免疫も抑え込んでるし、普段の私は健康そのもの。長年鍼にも通っている。
これでうまくいかないほうがおかしい、という思いと、もしダメだったら、という不安とが拮抗して葛藤が耐えません。
それでも、もう後には引けない。
人事を尽くして天命を待つ、それしかない。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?