ひさしぶりのプール

「こんばんは」
プールに来たのは、2週間ぶりだろうか。
プールの受付で窓口で会員証カードを渡す。

「こんばんは」
愛想も型位も良い係の男性が、律儀にお辞儀で返す。

”ピッ”
会員証のバーコードをカードリーダーに読み取らせ、受付を済ませる。

「お願いします」の声と同時に僕は会員証を男性にわたす。
会員証とロッカーカードキーを交換し、僕は2階への階段を上がった。
更衣室に入り、受け取ったカードキーでロッカーを開ける。
荷物を置いて水着への着替えを済ませると、さっそく1Fへの階段を降りた。シャワーを浴び、プールへ。

今日は人が少し多いな。

普段であればそれほど多くないこのプールも、今日は先客が大勢いるようだ。

う〜ん、生暖かい。

(僕は彼らを”ガチ勢”と呼んでいる)トライアルスクールの練習生が水しぶきを上げて勢いよく泳いでいるところだった。

響き渡る笛。
その音に呼応するようにガチ勢が水しぶきをあげて一斉に泳ぎだす。
その波の勢いに押され、僕のレーンまでちょっとした波が到達する。

ゆれるビート板。
まるで小舟がタンカーからの波に転覆されそうな様相だ。

波に押されて、まっすぐに泳げないなぁ。

ばちゃばちゃとマイペースに泳ぐプールで、そう感じた一日だった。

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