大好物

私はご飯に興味が無い。
むしろ面倒臭い。食べなくていいなら食べないし
点滴を打てるなら打ちながら、他のことをしていたいそう思っていた。

カレと出会うまでは。

カレは私と真反対な人、ご飯を食べるのが好きで
食べてる姿はいつも、美味しそうに食べる。
(何がそんな楽しいんだろ)と見ていたら
『え、欲しいの?あげるよ?』って私が
ご飯を興味ないことを知っていながら得意げに笑う。

普段なら要らない。と返すところだが
ふと、カレの驚く顔が見たくなって
「要る」と答えるとカレは少し驚いた顔を見せ
満足そうにスプーンを口元に運ばせた。
耳が熱くなりながら、鼓動を少し早くさせながら
目を少し瞑り、口を開ける。

その時に食べた、コンビニのピラフが今迄で1番美味しくて、カレの味覚は天才か!?そう思い。その後まもなくしてカレとは別れた。

1人の時、コンビニに向かって同じ商品を買って
食べてみる。
ひと口食べる。
『もう要らない』思わず出た一言
全然美味しくなかった。
やっぱり、食べるべきじゃなかった。
だって、また君に会いたくなるから...。

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