「世界一快適な靴」を買ったら快適だった（オールバーズ）

　履きやすそうだと思って購入したサンダルをその２日後にメルカリで売り払い、以前から気になっていた靴ブランド「オールバーズ」のスニーカーを購入した。
　このことから私が得た教訓は３つある。
①一回の試し履きでサンダルの合う合わないは判断できない。
②メルカリめっちゃ便利。
③オールバーズのスニーカーは快適。
　今回は③についてシェアしたく文章にすることにした。

オールバーズとは

　履き心地の良さを追求した靴を製造・販売している、サンフランシスコ生まれの新しい企業。オールバーズで検索すると「世界一快適なシューズ」と出てくるのでそこまで言い切って大丈夫かと心配になる。（大丈夫だった）
　最近よく聞くサステナビリティ（持続可能性）を強く意識していることが特徴で、地球環境保全のため靴の製造から販売、廃棄まで、環境への負担を減らそうと尽力している。このくだりは公式ホームページに詳しく記載されているが、ここまで詳しく記載している企業ホームページはそうないので読み物をしても面白い。

　日本国内のリアル店舗は原宿の一店舗のみだ。先日、表参道に所用があったため店舗まで約一駅分歩いて向かった。
　店舗は原宿駅のほぼ目の前にあるためアクセスはいい。中に入るとお客さんは数人で、それぞれにスタッフがついて接客していた。私も中に入り、ひやかしではなく本気で買おうとしていますよと全身でアピールしたところ、スタッフのお姉さんが話しかけてくれた。
　夏に涼しくはける靴を探しているとお姉さんに訴えたところ、
・色々なタイプの靴があるが、基本はスニーカー
・ツリー（ユーカリの木）素材のものはより風通しがよくて涼しい
・ウール（羊の毛）は履き心地がよりよく、フワッフワ
　事前にホームページを読み込んで予習していた私は「スニーカーを買う」と決めていたので、早速スニーカーを試し履きさせてもらった。
　ツリー素材のものは見た目からして涼しげだ。メッシュ素材っぽくもあり、夏場に履いても蒸れないだろう説得力がある。
　一方ウール素材は全体的によりやわらかく、足全体が包み込まれている感覚がある。この靴を紹介していたユーチューバ－の方が「まるで履いていないみたい」と言っていた気持ちもわかる（履いているのは知覚できる）。

　スニーカー以外にもスリッポンやバレエシューズもある。せっかくなのでスリッポンのウールタイプも試し履きさせてもらった。
　いちばん感動したのはこの時かもしれない。スリッポン、ほんとに雲の上を歩いているようにフワッフワだった。（公式ホームページで「まるで雲の上を歩いているよう」と自ら言っている）
　スニーカーをやめてスリッポンを買おうかとも思ったが、かかとが微妙に浮いたのとカジュアルすぎるので今回はやめた。けれど本当にふわっふわで、履いていて楽しい靴だったのでスリッポンもおすすめできる。

　ウールタイプのスニーカーを購入すると決めると（夏場だけでなくオールシーズン履きたいと思ったのだ）、シューレース（靴紐）をおまけでもらえた。「鳥居レッド」「さくらピンク」「神奈川ブルー」のうち１本を自由に選ぶことができる。「神奈川ブルー」のみ浮いていて（名前的に）面白かったので神奈川ブルーにした。
　前述したとおりオールバーズは環境保全に本気を出しているため、過剰包装にならないよう「靴を入れる箱そのものを持ち帰り用の外箱とし、持ち手は靴紐」にしておりそこも面白い。持ち手用の靴紐はおまけでもらえる靴紐とはまた別なので、これで２本の靴紐スペアを手に入れた。お得な気分になれる。

　店員のお姉さんが「買った靴をそのまま履いていく人もいる」と仰ったため即座に「私もそうします」と言った。表参道から店舗までヒール高めのサンダルで歩いてきたため足がガタガタだったのだ。お姉さんは私が履いてきた靴をオールバーズの箱に入れ手渡してくれた。私はスニーカーを履いた。素足で。
　ここで説明したいのだが「オールバーズの靴は素足で履いても違和感がないし、臭くならない」。お姉さんは「私は靴下派なので履いているが、素足で履いても臭くなりませんよ。男性が履いても大丈夫」とのことだった。詳細は失念したが、何か良い感じの製法のため防臭効果があるらしい。実際店舗から素足で履いて帰宅したが、スニーカーから匂いはほとんどしなかった。
　更に言うと、汚れた場合は洗濯機で丸洗いすれば綺麗になるらしい。まだ試してはいないけれど洗ってみるのも楽しみだ。

実際の履き心地は

　非常に楽。
　靴擦れはまず起きないだろうなという信頼感がある。
　足を締め付けないスニーカーで、靴の中で指が自由だ。指先を動かすと、動いている様子が外からでもよくわかる。生地がやわらかく靴自体も軽い。
　スニーカーは一足12,500円なのでそう高くもなく（いや私の金銭感覚からすると十分に高級なのだが、良いスニーカーにしては安いのだと思う）、購入して満足している。たくさん歩く日は必ず履きたい。
　半額で履き心地がいまいちなスニーカーを二足買うくらいなら、このシリーズの靴を一足買う方が良いのではないだろうか。
　ただ「この靴に向かない人もいるだろうな」とホームページを見たときから感じていたこともあるので、最後にそこにも触れたい。

オールバーズに向かない人

　端的に言うと「靴の見た目が気に入らない人」。
　オールバーズの靴には余計な装飾がない。企業ロゴもないし、模様もない。
　それを「無駄がなくて洗練されている」と思う人と、逆に「洗練されていない」と思う人に分かれるような気がする。これは個人の好き嫌いの問題なので周囲がどうこう言うものではないのだけど、私はこの装飾のなさが今っぽいような気がしている。
　普段インパクトのある靴を履いてファッションにメリハリをつけている人でも、ランニング用や足を休めたい日のために一足買っておくのはアリではないだろうか。
　実店舗に行かなくても通販で購入できるため、サイズがわかっている方はぜひ購入してみてほしい。