実体験12 抜管!

9/21
いよいよ人工呼吸器抜管の日。

午前0:00〜
ステロイド投与
喉の腫れを抑えるため。

午前9:00
ICUのベッドに寝たまま心臓のエコー検査。
OK!
ICUのベッドに寝たまま咽喉の内視鏡検査。
OK!

午前9:30
臨床心理士が、iPadで動画を見せてくれた。
娘からと、友人からのメッセージ。
コロナ禍で面会ができないから、iPadで心のサポート。そういえば記憶(意識)が出てきた頃、兄からのメッセージを看護師さんが聞かせてくれた。
その時は、涙が溢れ、呼吸も乱れ、血圧も上昇。
今回は、冷静に見ることができた。

正午
数人の医師や看護師がベッド周りに集まってきた。

朝、書いたメモ帳を見せた。

「プロ集団にお任せします!」

抜管担当医師がやってきた。
「あらかじめ書いていたんですね。
わかりました!」

ベッドを起こし、90度くらいの角度で血圧などを測定。
OK!

「では、抜きますよ!口を開けて、そのままで!」

私は思いっきり口を大きく開けた。

医師は私の口から管のようなものを、ほんの数秒で取り出し、前方へ進んでいった。
喉からヘビが出ていくような感触だった。

「そのまま口を開けて!唾液を飲み込まないように!」

開けた口には吸入器から出る蒸気。
鼻には酸素の管。

そのまま30分経過。

「もう大丈夫ですよ!」

どうやら無事に抜管できたようだ。

でもさらに30分は、口を開け、蒸気を喉に当てて続けた。

もうあとには戻りたくない!
絶対に戻らない!!!

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