20200725

雨のち曇り。夕方、クリーニング屋に行ってアン・ドゥムルメステールのシャツを出す。店の親父さんと談笑する。酒が好きだと言う、「酒場の酒場」が良いよとお薦めしてもらう。誕生日が近いそうで、懇意にしている酒屋から酒と一緒に刺身の差し入れを貰ったのを嬉しそうに自慢していた。電話一本で酒をとどけてくれる、代わりによ、おれは絶対ほかの店では酒は取らねぇんだ、と。大林酒場へ向けて発つが、路を大きく間違えたことを、関谷に着いてから気づく。仕方ないのでGoogleに従って迂回路を通る。

荒川、隅田川を渡る。

途中に石浜神社なる場所を見つけて、社殿の妙な立派さと掃除のゆき届いた境内に曳かれて詣でる。肩にそっと触れられているような心地よさがあった。中にはもう一人、黄色いシャツの初老の男が熱心に柏手をうち詣でていた。境内には灰皿が設置してあったので、ありがたく雨に濡れた敷石を眺めながら喫煙した。天照大御神と豊受大御神が祀られていると、あとで知った。大林に顔を出すがすでに閉店30分前だったので諦める。おやっさんは愛想がよかった。また来ます、と返事をして南千住駅へ行き、大坪屋ですこし飲んでから千住大橋を渡って徒歩で帰路についた。酒を飲みながら『黒田三郎詩集』を読んでいた、個人的にはピークを過ぎたあとのうら哀しい時代の詩が、いい味わいで好きだ。



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