20220310

晴れ。労働。その所属の最後の日。身の竦むような脅迫めいた日々をくぐり抜けた感慨はおもいのほかずっと後刻に少しずつ訪れた。友人知人にそのことを報告をした。辞める際に、殆ど会話のなかった隣席のひとにチョコレートの箱を貰ったり、元自動車メーカー勤務のお爺さんから車のキーホルダーを貰った。想像以上にじぶんが他人たちの中に存在していたみたいだと思い知る。単なる儀礼でもその心に感謝しつつ、わたしの存在など忘れて欲しいとおもう。深夜に川沿いで仰向けになった。いまは地と空があるだけ。本当はずっとそうなのだが実感の手前で様々な狭雑物を篩い落とす必要がある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?