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未踏時代のリーダー論 vol.5 男子バスケットボール部主将 山下健輔

「試合に負けたらキャプテンのせい、勝てばキャプテンのおかげ 」

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彼は親からもらったこの言葉を胸に、男子バスケットボール部キャプテンとして進み続けている。

昨年の11月、バスケットボール部のコーチ陣から指名を受けて彼はキャプテンに就任した。しかし彼は、「自分がなるとは思っていなかった」と語っている。

立命館大学男子バスケットボール部は1946年に創部されて以来、関西学生1部リーグ優勝1回、全日本学生選手権出場27回と優秀な成績を収めており、昨年度も関西学生1部リーグ8位という成績を収めている。現在は1から4回生合わせて、34名の部員で活動している。

そんな部活のキャプテンという重役を、彼は自分に務まるのかとても不安に感じていた。それは、彼自身がこの部活に、スポーツ推薦ではなく入部テストを受けて入っていたからだ。スポーツ推薦の選手がたくさん所属しているのに、自分がキャプテンになることは全く予想していなかったのだ。

不安を感じていた彼に、コーチ陣から「周りがよく見えている選手だから指名した。」と言われたことで、自分の役割はチーム全体を把握することだと理解し、彼はそれを行動に移した。

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自分なりに全体を把握することで、部の問題点に気づくことができた。

それは、練習などにおいて回生ごとのモチベーションの差が大きく違うことである。4回生は就職活動のため、部活動に対する気持ちが疎かになり、その間に支えなければならない1,2,3回生は来年もあるからという気持ちで部活に臨んでしまい、全体的に部の志気が下がってしまっていたのだ。特に今回の新型コロナウィルスの影響により、4月から活動が出来ず、この問題はさらに深刻化した。コロナ禍で、あるかわからない大会のために取り組むモチベーションを保つのが難しいのである。

そのために、トレーナーと話し合って、1週間取り組むメニューを作成しメンバーに共有し、それを行ったかどうかをGoogleフォームなどのオンラインで確認するようにした。また、部員にトレーニングの感想や各自が自主的に取り組んだトレーニングを記入してもらったり、週2,3回ミーティングを開催することで、部員同士でお互いを高め合うことができ、全員のモチベーションを上手く保てるようになった。

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そして、彼らの今年度の目標は秋のリーグ戦で5位以内に入り、インカレ出場である。まだまだコロナ禍で練習が思い通りにできない状況が続くと予想される。

「自分がしっかりしなくては。」

彼はキャプテンとして、一人の選手として、部活全体を見ながら上手くモチベーションを保ち、どんな逆境にも負けず部活を引っ張って行くだろう。

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男子バスケットボール部主将からミライのリーダー達へのメッセージ

自分が4回生でキャプテンという立場になってみて、初めて1,2,3回生では分からない立場や責任感、課題などさまざまなことに直面した。チームスポーツのキャプテンは本当に重要で、キャプテンになってからやっとチームの事を考えると、全てが後手後手になってしまう。

1,2,3 回生の段階で、上に立つ人がどのようなことに取り組んでいるのか、他部活やプロのリー ダーがどのようなことに取り組んでいるのかなどを、自分から知ろうとしてほしい。そうすることで、いざ自分がキャプテンになった時にもチームのために良いスタートダッシュを切ることができるだろう。

文:立命館大学AVA 飯山美凪(産業社会学部3回生 応援団吹奏楽部) 


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