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履修した4年生の授業

こんにちは。お久しぶりです。学業で忙しく長らく更新できていませんでした。色々とつまらない記事ばかりだったので、最近を紹介します。

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3月~4月は『Psychiatry and Clinical Psychology』『精神科・臨床心理学』の授業を受けました。タイムテーブルは以下の通り。

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イタリアは1時限が2時間なので、めちゃめちゃ長かったです笑 ただ非常に驚いたのがUniSR精神科の教授・講師方は皆非常に非常にアカデミックで授業ぜーんぶとてもおもしろかったです。精神薬理学はその研究者であり医学部長でもある女性教授でした。

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また、UniSR医学部4年の精神科の内容は、非常にレベルが高かったです。基本的にアメリカ精神医学会による精神科疾患分類と診断・統計マニュアル『DSM-5 (Diagnostic and Satirical Manual of Mental Disorders, Fifth Edition) 』にのっとり講義がすすめられました。以前精神科を一通り勉強した時は、日本の精神科疾患診断ガイドライン?やDSM-5、ICD-10などが色々混ざっていたような?記憶にない。UniSR大学病院の神経精神科は、アメリカ基準、ということでしょうか。教授方は全員英語が今までになく、非常に御堪能でした(驚きっ) たぶんたくさんの国際学会や多数の論文を出しているからでしょう。

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例えば『統合失調症』に関し、統合失調症は"Schizophrenia"と診断されるのですが、DSM-5の『2. Schizophrenia Spectrum and Other Psychotic Disorders (統合失調スペクトラム障害および他の精神病性障害群)』の中に統合失調症と似た病名として、①Schizotypal (Personality) Disorder (統合失調型パーソナリティー障害)。②Delusional Disorder (妄想性障害)の中に様々。③Brief Psychotic Disorder (短期精神病性障害)の中に様々。④Schizophreniform Disorder (統合失調症様障害) + Specify if With/Without good prognostic features (該当すれば 予後の良い特徴を伴う/伴わない。⑤Schizophrenia (統合失調症)。⑥Schizoaffective Disorder (統合失調感情障害) + Specify whether Bipolar/Depressive type (双極型/抑うつ型を特定せよ)

ちなみに統合失調症の診断基準としては大変大ざっぱに言えば

①妄想 ②幻覚 ③解体された言語 が6ヶ月以上継続

と、統合失調症状の中にこんなにも違う病名があったのです。

知らなかった.... 統合失調症状以外の他精神疾患も分類の中にたくさんの病名があることを知りました

これらがすべて、先日4月23日に行われたユニット試験の中で臨床問題として出題され (日本の国家試験やUSMLE STEP1と似た問題様式)、診断名を選択しなくてはなりませんでした。

また、抗精神病薬(統合失調症のクスリ)、向精神病薬(抑うつ症状、大うつ病、不安など)、気分安定薬(双極性障害や躁病など)の様々な分類、種類や各薬剤の薬理作用、半減期、適応、副作用など、すべてを覚えさせられました。やー大変笑 久しぶりに理解→暗記、理解→暗記、の繰り返しでした。

さらに!日本の医師国家試験ではたぶん目にすることのない薬物乱用に関しての講義が3時間もありました。カンナビノイド(大麻・マリファナ)、コカイン、ヘロイン、MDMA(エクスタシー)、ケタミン、メタンフェタミン、PCP、LSDなどの服薬症状、中毒症状、離脱症状などを覚えさせられました笑 イタリア・ヨーロッパの地域性だからでしょうかね。マリファナは日本の世間一般では依存度が低い又はない、などと認識されていますが、それは既に大昔の話。昔のマリファナのテトラヒドラルカンナビノールの含有量は1~7%程度で依存度は低かったのですが、現在は栽培技術等が発達し、現在の含有量はなんと「15~30%」のようなのです。2倍~30倍です!驚きですね...怖いですね...それで現在はマリファナ依存が問題になっているようです。

結局、ユニット試験は過去問のプール問題の中からランダムで33問出されたのですが、いまだ会ったことのない同級生が『過去問』をWhatsappでシェアしてくれました!(なんとイタリア人は優しい涙)でも過去問750問もありましたが...笑 問題形態は、USMLE Step1と似た問題です。

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そして、UniSR入学後初となる定期試験を終えました。

試験結果は、28/30 (93%) 

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わーい笑 最後の追いこみのおかげでしょうか。

対策は、指定参考書が大変量の多いものだったので、イギリスの医学部のReading Listなどをいくつか調べ、イギリスの参考書と、USMLE STEP1『BRS Behavioral Science』を使いました。

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結果的にはイギリスの参考書は調べものなどだけで、『BRS Behavioral Science』と授業プリントを軸に勉強しました。BRS Behavioral Scienceが最も授業内容と近く、非常によくまとめられており、各章末問題は過去問に近く、非常に勉強しやすかったです。

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人生で初めて、精神科が非常におもしろい、と自分の新たな発見でした。

近況報告でした~。

4/26から5月は『Neurological Science 神経内科学です』

あ、他にも継続してる科目があるんだった...。

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