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Mac studio をDAWで使用してみて Part1(互換性&MIX編)

先月発売されたMac Studioが届き漸くセットアップ完了しました。
まだプロ作家によるレビューは殆ど見かけないので
早速色々検証してみました。

スペック
M1 MAX
10コアCPU
24コアGPU
メモリ64GB
OS Monterey
使用DAWはCubase11 pro(M1チップ否対応なのでRosetta起動)

前Macからのデータ引き継ぎはアプリケーションの互換なども考慮し
Time Machineを使わず全て手動でDL&インストールしました


まず互換性
・今まで作成したプロジェクトは問題なく開けて使える
・有名どころソフトではBFD3のみ使用できず

といった感じでした

Superior drummer3やBattery4などは何ら問題なく使えているのですが
BFDに関してはインストール時にエラーが出て進まなくなり
何度も試したらまぐれなのか一度インストールできて音も出たのですが
挙動が不安定なので再インストールを行おうとした所またできなくなり
「これは仕事で使用するには危険」と現時点では判断しました

持っている全てのプラグインを解説すると膨大な量なので
有名どころのみ記載しますと

WAVES v13
PluginAlliance 
Slate Digital(FG-XはVST2のみなのでご注意を)
Fabfilter
iZotope
あたり問題なく使えております

シンセも
Serum
Spire
Sylenth1
Avenger
Nexus3

なども問題ありません

互換性に関してはネットに色々上がっているM1互換に関しての記事でほぼ間違いないかなと感じております。BFDも使えるはずなんですが…Montereyのせいなのかな。


そして恐らく皆さまが一番知りたい
使用感について
CPU負荷などを自分の楽曲で検証してみました

私が昔から活動しているバンド(?)グループ(?)同人オリジナル(?)R.T.W.の楽曲を使用します(著作権安心)


MIX編

踏切を渡れば新しい風が吹く(視聴動画)
https://www.youtube.com/watch?v=yWYRwsa_RK8

※商用案件ではなく私の個人的な活動なので
この曲はMIXも私がCubaseで行いました

・48kHz / 64bit floatにて制作
・合計74トラック(Mono Stereo混在)
・全てwavデータでMIXしております

全のトラックをミックスした状態でアイドリング時のCubaseの負荷を載せていきます。

マスタートラックには
GULLFOSS
FG-X(コンプのみ使用)
Invisible limiterG2 ほか
高負荷なプラグインも複数挿さった状態での検証になります

踏切バッファ32


バッファサイズ32

Maximum(リアルタイムオーディオ処理の最大負荷)が結構高いですね
しかし再生してみると特に何の問題もなく快適に動きます
音がブチブチいったり動作が遅くなるといったこともありません

何だか視覚的には結構行ってそうですが
「これ表示本当にあってる?」というくらい軽快



踏切バッファ256

バッファサイズ256

Maximumが下がったがなぜかAverageが上がっている
しかし当然32でサクサク動いていたのでとても快適に動作しました
本当に表示あってる!?(2回目)


踏切バッファ2048

バッファサイズ2048
256と視覚的にはそれほど変わりません、勿論動作は軽快
本当に表示…(3回目)

そしてラストは…


踏切バッファ32_os5

バッファサイズ32
invisible limiterG2 一番負荷が重い ModernⅤ モードで
オーバーサンプリング5

流石にブツブツ言いだしました、しかし再生しても止まりはしませんね。
オーバーサンプリング3にすると正常に動作しました


ここまでの結論

あれ、思った程凄まじいパワーではないような。。。


間違いなく優秀ではあるのですが
オーバーサンプリングもっといけるかと思った


そこで
Intelと比較検証

私と組んでいるR.T.W.エンジニア シヲノ の所有している自宅用Macが

Intel corei7 3.2GHz6コア
メモリ64GB
OS Catalina

なのですが(メモリは私のMac Studioと同じです

上記の題材曲と同じCDに収録されている
大凡同編成の下記の楽曲をシヲノがMIX担当しているので

バッファサイズ毎の負荷率を検証してもらいました
※シヲノがこの楽曲で使用したプラグインは上記題材曲と9割以上同じです

ドラマティックめろんぱん(視聴動画)
https://www.youtube.com/watch?v=7q_OAYspetA


検証してもらった結果


まさかの私の上記スクショ検証結果と大凡同じに笑
なぜか彼のIntel方がMaximumは大人しい

オーバーサンプリング耐性は
確かにMac Studioの方が強い
といえますが
「大差で勝っている!」
といった感じでは全くありませんでした

まぁコア数も違うし
同じ時期に同じ人間が作った曲とはいえ微妙にトラック数も曲長さも違うし
単純比較はできないのですが
(※同じ曲「踏切を渡れば新しい風が吹く」
を彼に送って検証したかったのですが幾つか弊害があってできませんでした


噂では
メモリが同じならM1チップはIntelの倍くらいのパフォーマンス出る!
と聞いていましたが、少なくとも私の検証では上記の比較差異を踏まえても
Cubase Rosetta起動ではそこまで大きな差はないように感じます
M1ネイティブ対応しているCubase12proにアプグレしたら
更にパワーアップが期待できますが、それでも倍くらいは厳しいのでは?
といった印象(やってみないとわかりませんが

しかし、今回の検証は前Intel Macで制作したCubaseプロジェクトを使用しており、新規で制作したらまた違う結果になるかもしれないので
上記は断言できるものではありません



今回の結論!!


・大体今までのソフトは普通に使える!
・BFDメインの人はまだやめておきなされ!
・M1MAX 確かに性能は高いけどIntelの倍とかそういう過度な期待はしない方がいい!
・っていうかやっぱりDAWってCPUよりメモリの方が影響でかいのでは!?
・本体がメッチャ静かなのは間違いない!



今回はこんな感じでしめさせていただきたいと思います




もし私と全く違う結果が出入る方や
「BFD3普通に動くよ?」という方がいらっしゃいましたら
TwitterなどでコメントorDM頂けるとありがたいです!

それでは!


瀧澤純一


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予告
次回は作編曲編で
「MIDI &オーディオファイルが混在したプロジェクトでの検証」
します。新規作成ではなく前Macで作成したプロジェクトファイルを引き継ぎ検証します。

多分これからMac studio購入検討している作家さんは新規作成よりこっちの方が気になる方多いと思いますので、何か参考になれば嬉しく思います。

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