Cubase Protoolsの違い(無料記事)
ギタリスト作曲家のRitchie the worldこと瀧澤純一です。
約6年前ブログで書いて今だに人気の高い記事に
2021年の現在に少し追筆したものを投稿致します。
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(オリジナル記事)2015-09-14
Cubase Protoolsの違い。
この質問をされることが最近多いので記事にしてみようと思います。
主観的な意見や「そんなことないだろー。」と思う箇所もあるかもしれませんが
よろしくおねがいします。
2015年現在の最新版Cubase pro8とProtools12での比較となります。
まずMIDI入力について、打ち込みですね。
これは圧倒的にCubaseに軍配が上がると思いきや、意外とそうは言い切れません。
CubaseはMIDIに関してかなり細かい設定までできます、機能の多さ確かにCubaseが圧倒的です。Cubase proではコードアシスタントやアルペジエーターも装備されて至れり尽せりです。
ただ
あまりに多機能になってしまった為、色々項目が増え前だったら1クリックでできたところに3クリック以上かかってしまうような感覚はあります。これ、何トラックもやってると結構嫌になります。
その点Protoolsは余計な機能が殆どなく、他のトラックとの切り替えがCubaseより楽です。入力の楽さにおいてはCubaseもProtoolsも慣れでなんとかなる範囲だと思います。
次にオーディオレコーディングです。
これはもう間違いなくProtoolsです。勝負にならないと言ってもいいレベルです。
IN/OUT関連の設定の楽さ見易さ、操作性。文句なしでProtoolsの勝ちです。
特にHDにしかなかったインプットモニタリング機能が12に搭載されたのは大きいです
スタジオとほぼ同じ環境でレコーディングできるのはやはりあらゆるアドバンテージもあります。
Cubaseの良い点を挙げるとしたら、Protoolsと同じビットレート/サンプルレートで
録音する場合、同じPCでも明らかにCubaseの方がマシン不可が少ないです。
高解像度で多数トラック録音する際は実はCubaseの方が安定しているような気もします。あとVariAudio2の存在ですね、Cubaseの最上位版にしか付いていない機能ですが
これは相当に優秀な機能です、これは後ほど触れます。
そして多分皆さんが一番気になると思われる
ミックス・音の違いについて。
ミックスはProtoolsの方がやり易いです、さすがオーディオ特化。
ただCubase6.5までだったら良い勝負でした。Cubaseも相当そこには力を入れているのがわかります。8は明らかに色々詰めすぎた感があり、プラグイン選びがやりにくくなりました(逆の意見の方もいると思いますが)
準装備のプラグインについてですがこれは甲乙つけがたいです。どちらも良い感じです。
でも得意不得意が違うように感じます。Cubaseのコンプレッサーは昔からかなりコンプっぽくないというか、かかったような音にならないというか…なんかパワー不足なんです(笑)ProtoolsのコンプはWavesのC1的というか「まさにデジタルコンプ!」といった感じで普通に使えます。かなり個人的にですが、Protoolsのディレイが嫌いです(笑)若干使い難いのはまだ良いのですが、独特の広がり方をしてしまうというか…それが好きな人なら良いのですが私は合いませんでした。Cubaseのディレイは逆に好きです。シンプルで使い易い割になんの色つけも引き算もされないので下手な有料ディレイより好きです。あと先ほど触れたVariAudioは相当使い勝手が良いです。ピッチ修正だけでなく
オーディオのアタック部分を一括スライスや、波形をMIDIとしてはき出せたり実に強力です。準装備ソフトなので相性問題に悩まされることもなく効率良いです。
そして音の違いですが
様々な説がありますね 「本当は変わらない」とか「パンニングレベルの違いだ」とか
結果から言うと音は違います。
同じオーディオファイルをインポートし同じパンニングレベルにしても音は違います。
とは言っても「良い悪い」の違いではないと感じています。
Cubaseの方がやや軽い印象を受けます、しかしそれが良かったりします。
Protoolsの方がややミッドにコシがあるような気がします、それが良かったりします。
程度の差です。好みですね。どちらもプロユースのサウンドは十二分作れます。
しかもそのくらいの差はミックスでどうにでもなるレベルです。
強いて一番違いを感じるタイミングを挙げるならプラグインを使わないでボリュームとパンだけの調整をするラフミックス時でしょうか、この時が一番違いを感じると思います。
どちらが良い悪いを考えるよりも共同作業者がいる場合、その人と合わせるのがベターだと個人的には思います。
ちなみにWinならCubase macならProtoolsがエラーが少ないです。(どちらも最近は安定していますが)
最後に操作性について。
これはもうどっちを先に触ったかが一番大きいですね。
私はコントローラーを殆ど使わないでキーボードショートカット派なのですが
どちらもテンキーは必至ですね。強いて言えばキーボードショートカットをカスタマイズできるCubaseの方がやや優勢でしょうか。
CubaseとProtoolsのショートカットをそれぞれで暗記して作業していたのですが
DAWをチェンジすると必ずと言っていいほど
「あ…今こっちじゃねーや…」
と間違えるので最近はCubaseもProtoolsと同じショートカットにカスタマイズしました。Protoolsが置いてあるスタジオは、多くの場合でJISではなくUSキーボードなので注意が必要です。
まとめると、どっちも優秀で良いDAWです。
当然上記のような違いもありますが、何で作るかより何を作るかの方が大事だと思います。
Win macの両党でProtools Cubaseの両党ですが、両方使ってて思うのは
今はどっちで何を使っても「全然使えない」ということはないです。
(ただCPUとメモリーはあげられるだけあげといた方が良いです。)
個人的にはWinはHP製のBTOがオススメです、知識も必要ですがオーダーメイドを安価でできる上にスペックはmacの上位機種に勝るレベル。拡張性も高くシルバーmac proのwin版くらいに思っています。(大げさ?笑)
最大の魅力はもしもの時のリカバリー時間が恐ろしく早いことです。
これあまり知られていないんですよね。
macは2015年9月現状ではiMacがオススメです。
(こちらは説明すると長くなるので割愛)
私はCubaseで作曲Protoolsでミックス レコーディングは状況に応じてどちらでも
というスタイルに落ち着きました。今はmacをメインで使っていますが絶対にmacじゃないとダメかと言われたらそうでもないです。
結局、気に入った機材、または環境に合せて連帯が取りやすい機材をチョイスするのが自分が作れる一番良い音になるんじゃないかなあ?というのが私なりの結論です。
「XXの方が絶対に良い!」「いいや!OOだね!」
みたいなしょうもない争いは不毛な水掛け論といいますか
「お前らは楽器メーカーの販売員か!?」とツッコミを入れたくなるのでやめましょう。
それでは長文読んでくださった方ありがとうございました。
何かの役に立てたなら幸いです。
Ritchie the world
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以下2021年追筆
今見てみると結構状況が変わっているところがあるので面白いですね笑
まずCubaseの録音性能はかなりアップしました。
レーン機能が物凄く優秀です。特定のコマンドを打ち込まなくても
オートマティックにできるという点ではPro toolsのプレイリスト機能よりシームレスと言えると思います。
音に関しても6年前と現在で大きく双方に違いが出たのは
Pro toolsは当時と変わらず32bit(float)(Carbonは32bit整数まで)
に対し
Cubaseは64bit(float)書き出しは32bit整数
という違いが出てきた所ですかね。
とはいえ、現状もプロユーススタジオでは主にPro toolsが使用されているので64bit(float)ファイルの恩恵を全世界が感じられるようになるには
もう少し時間がかかりそうですね。Pro tools HDXの正式な後継機はでるのだろうか…? (またRTASからAAXのような拡張子変化は是非やめて頂きたいものである。。
ちなみに、私自身の当時と現在の違いなのですが
環境や状況も大幅に変わったのでより情報精度は上がったと思われます👍
本記事は2015年の転載メインですが
このnoteでは「信頼度と鮮度の高い有益な」情報を
発信していこうと思います。
宜しくお願いします!
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