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読書メモ15・「国境なき医師団」をもっと見に行く ガザ、西岸地区、アンマン、南スーダン、日本

うっかり古書で前作を買ってしまったので、
こちらは新しいものを購入。
だって寄付できるんだもん。

元夫(3)にある日突然
「親がいないとイヤ」
と母子共に縁もゆかりもない土地に放置され
いろんな人の手助けを得ながら
古着に古本、リサイクル家電とまあ
どちらかといえば「してもらう方」でしかなかった。
食べ物も地方に住んでた頃はよくお野菜とか
いただいて・・・友達みんな優しいな・・・。


彼らはきっと困っていた人が私じゃなくても
手を差し伸べることに躊躇しないだろう人たち。
私も、そういう人でありたいし、そういう人に囲まれてたから
大多数かもしれない「そうじゃない人」に気付かず生きてきてしまった。
鈍感!この幸せ!

光陰矢の如し学全くならないけど
あれから10年以上経ち
貧乏に別に変わりはない。
しかし子どもたちは無事に社会人になり
少しくらいは私も社会にお返しできるかなと
思えるくらいになったので
ささやかに新品を買う。

日本はよく言われるように
自殺者の多い国だ。
宗教的ないろんなことをあんまり考えなくても
普通に考えて多すぎるだろ!としか言えない。
しかも「未来が長い」はずの若い人たち。

国境なき医師団が重きを置いているメンタルヘルス。
いや、もしかして世界的な潮流なのに
日本はいまだに時代遅れマチズモが生きてる?
「有害な男らしさ」ってやつ?

健全な身体に健全な精神、なんて
昭和初期に埋めておきたいようなことを
まだまだ思い込んでるおじさんおばさんは
実は佃煮にするほどいて、
「自分は良い人」という圧で
人を容易に追い詰める。
そしてそれが自分をも追い詰めていることに気付かず
彼らもまたストレスを抱え、弱いところへ刷毛口を求めて
流れていく。

砲弾も飛んでこない(着弾こそしないが飛ばしてくる人はいるか)。
デモに参加しても銃で撃たれない。
たとえば県が違うからと何かの報復をされることもないし
「翔んで埼玉」は平和にフィクションだ。

ハサウェイ(ガンダム)も言っていたように
どこから解いて良いか分からない。
だけど出血は続いていて
それに対してバンドエイドは、
一生懸命貼ろうとしてるのは分かるのに
なぜか膝の傷におでこに貼るようなことをする。

平和な日本の
平和な、地獄。

どこから解いていいか、そもそも解けるのか、
何も分からない。
だけど何かしたい。
そんな時は、きっと目の前の人に優しくしたらいいと思う。
たまにはいるよね、優しさを奪うだけの人。
そういうお気の毒な人は気にしないで
大きな事じゃなくていいから、小さなやさしさというか
たとえばレジで「ありがとう」と言うだけでも
そんなことでもいいと思う。
ご飯を食べたお会計で「ごちそうさまでした」や、
バスに乗るときに「お願いします」とかでも。
ご飯を食べるときの「いただきます」という感謝の言葉でも。

誰かの足を引っ張る暇があるなら
自分の足で階段を上がればいい。

私は今まで生きてきて、たくさんの人にたくさん
助けてもらったから、恩返しとともに恩送りをしたい。
こんな狭いとこでマイクロな恩送りしてる私と違って
世界で見知らぬ傷付いた人を躊躇せずに救おうとする
MSFの方々に最大限の尊敬と拍手を。

それを本当にたまたま「いとうせいこうって作家なんだっけ?本を読んだことないかもなあ」というきっかけでこの本と出会うことができた
私の運の良さは自慢したい。
そして、読んでくれてありがとう(マイクロ)。

おしまい。

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