見出し画像

玉ねぎ

玉ねぎが高すぎる。実のところ、高すぎるかどうかはちょっとよくわかっていない。なぜならいつも玉ねぎの値段なんか見ていなかったからだ。

たしか1ネットで200円だか300円だか、1個で買っても100円はしないだろう、おそらく玉ねぎはそれくらいの値段のはずだ。

冷蔵庫の玉ねぎが切れているなと思って買っておいて、新の文字が嬉しくて新玉ねぎを選んで腐らせてしまってもがっかりするほどでもない。これが牛肉だったら3日は凹んでいると思う。

それが今や1個150円もするのだから。昨日は買い物かごに放り込むのをためらってしまって肉じゃがなのに玉ねぎを抜いて作ってしまった。


今までそこにあるのが当たり前だと思っていて気軽に使っていた玉ねぎだったが、この価格高騰をきっかけに付き合いを考えさせてもらおうと思う。玉ねぎが無い肉じゃがが別に問題が無い程度には美味しかったのもあるが、そもそも私はこいつのことをそれほど知らない。

もちろん皮があって剥いて切って煮込んだら甘みとかが出て美味しいとか、そのまま食べると辛いとか、色々知っていることはあるのだが、腐らせてしまっても別にいいやと思うよりもうちょっと君について真面目に調べてみようじゃあないかと思った次第なのだ。


知らなかったことの一つとして、新玉ねぎと通常玉ねぎの違いがある。

乾燥させてるかどうかだろうなというのは誰もが予測がつく所だとは思うのだが、もしこの価格高騰をうけて購入していて手元に新玉ねぎがあるのであれば少し見ていただきたい。若干平たい潰れては無いだろうか。

さては向き不向きの品種があって新玉ねぎ向けの品種があるんだろうなと予測がたてられるだろう。

残念ながら違っていた。

結論から言えば新玉ねぎと通常玉ねぎ(こいつはどうも通年たまねぎと言うらしい)に品種の差は特にないようだ。

通年玉ねぎは収穫後乾燥して出荷する、新玉ねぎは収穫後すぐ出荷するということでしかないのだが、では何故新玉ねぎだけ平たいのか。

それは収穫時期によるそうだ。

通年玉ねぎとして出荷するタイミングでは玉ねぎは丸く、その後平たく潰れた形に育っていく、ということだ。

平たくなったたまねぎは、果物のように熟している状態というわけだ。

熟しているのなら良いのでは?と思うのだが、熟しているということは痛みやすいとも言える。

そういえば丸い状態での新玉ねぎもスーパーで見たことがあるような気がする。

美味しい玉ねぎの見分け方を調べても丸いのを選んでくださいと書いてあることが多い。

なるほどわかった、ではこれからは新玉ねぎも丸いやつを選ぼうってなるかというと、適切なタイミングで収穫されたであろうまん丸の新玉ねぎはちょっとお高い。通年玉ねぎ以上の値段がついている。

ちょっと高いのでスーパーにあるのは知ってるけど見ないようにしていたようだ。結局、今後ともスーパーで見かけた時には熟しすぎて腐るかもしれないと思いながらを買うことにする。

たまには腐らせることもあるだろう。玉ねぎのサラダを作ろうと思って辛味が抜けないで泣く日もあるだろう。ハンバーグに入れるみじん切りが途中で面倒くさくなって大きくなっちゃうこともあるだろう。

1ネット300円くらいに戻る日を楽しみにして。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?