近い、けど遠くなる

車を運転してたら
雨が降ってきました
目の前におばあさんが
キョロキョロしてました
両手にいっぱいのお買い物袋。
突然降ってきたので
傘も持ってないようでした
車の窓を開けて
「大丈夫？乗ってく？
ウチにもおばあさんいるし（怪しくないですよ、って意味）」
って言ったら
「悪いわねぇ」と
すぐに乗ってきました
このパターン、よくあります
なぜか道で
困ってるお年寄りによく会います
1時間に一本のバスに乗り遅れて
しょげてるおじいさんを
電車の駅まで送って行ったり
お買い物に頑張って行ったけど
帰り道で足が痛くて動けなくなったおばあさんを
自宅まで送ってったり
病院に行こうとして
迷子になってるおじいさんを
病院まで送ってったり
転んで頭から血を流してるおじいさんを見つけて
救急車を呼んだり
みんな知らない人だけど
声をかけてみます
同意されたら手を貸します
声をかけて断られたことは
一度もありません
で、今日のおばあさん。
聞くと、家は結構近くでした
買い物が好きでね
今は便利で
家で色々頼めるけどね
自分で行きたいのよ
自分で歩いて、見て、選んで
お店の人と話したりして
それが楽しのよね
と仰るおばあさん
そうなんです
お年寄りは
自分で「行きたい」んです
んだけどね
歳をとって
だんだんいろんな無理がきかなくなって
忘れちゃったり
痛くなったり
転んじゃったり
そうしてるうちに
行ったら何か起こるんじゃないかしら
とか
何かあったら
みんなに迷惑かけるんじゃないかしら
とか
考えて、
出るのを控える人が
結構いらっしゃる
近くても
遠くなっちゃうって言う人、多いです
私の意見としては
気にしないで
出かけてください、と言いたい
何かあったら
あった時に
助けを求めればいいんですよ
手を貸せる人が貸せばいいんです
いつから日本は
人を見たら怪しまなきゃ、とか
人に迷惑をかけないように、とか
たぶん、みんなが
持たなきゃ持たないで済むような思考を
持たなきゃならなくなったのか
また、そんな思考を
持つ必要がなくなって
安心安全平和な日本がくるといいですなぁと
思うような出来事でありました