声の印象…自分の“魅せ方”

「…すごい声ですね」

本社にいた頃、内線を取った時に
一瞬の間の後に、受話器の向こうの人に言われた言葉。

初めて話す人で「びっくりしました〜」と言われ、
「そうですか?」と笑いながら答えたけど
やっぱりなのかーとも思ったり。

わたしは声に特徴があるらしい。

昔から、親や妹たちにもネタ?にされたり。
三姉妹でわたしだけ異様に声が高い。
妹二人は、むしろ低くてよく似ている。
妹たちの声はよく親にも間違われていたけれど、
わたしだけはすぐにわかると。

いつだっただろう。

ある時、ホームビデオか何かを見ていて
初めて自分の声が流れてくるのを聞いた時、
ひどく衝撃を受けた。

「え…こんな声で喋ってるの…?」

みんなそうだと思うけど、
自分で聞こえている自分の声と
周りが聞こえている自分の声は違う。

わたしが聞こえている自分の声は、少し低くて鋭い声質。
周りが聞こえているわたしの声は、高くて少し舌ったらずな声質。

舌っ足らずなんて、自分では苦手な喋り方なのに!
最悪だ……!!

特に、電話での声は相手によく聞こえるように
普段よりもワントーン上げて発しているので、
普段の声よりもさらに高くなっているということで…

日常生活を録音したものを聞かされたら
やめてー!って叫んじゃいそう。。

よく「アニメ声」とも言われるけれど、
自分で聞こえてる声は全然そんな感じじゃないから
本当に、もう、なんだかなぁ…と思う。

でも、彼をはじめ、友だちや職場の人たちが
「声好きだよ」と言ってくれるので、
心底安堵するし、ありがとう〜〜〜(泣)と思うし、
生まれつきなんだから、もうどうしようもないし
この声でもまぁいいか!と最近では思えている。

あと、歌うときに高音が難なく出るのはよかったところ。
もちろん同じような人も数多いるだろうけど、
わたしは地声とファルセットの境目がわからない。
音階をなぞっていると、いつのまにかファルセットになってる。
ボイストレーニングの先生とふたりして、???となっていた。笑
中途半端な音階はミックスボイスになっているのだと思うけど。
よく、「どこまで高いの出るの?」と聞かれるけど、
今まで歌っていて高い方では出なかった音はないかも。

逆に、低い方はからっきし出ない。。。
生まれつき低い声の方が、低いのも高いのも出せていいなって
それはいつも思ってる。

でも、地声でハイトーン出すのはスッキリするし楽しいので、
この声でよかったかなぁ。なんて。

とかなんとか、自分の声について書いてきたけれど、
声に触れようと思ったきっかけは
仕事でのお客様との電話対応にて。

わたしが電話を受けて、初めて話したお客様だったのだけど
10分弱話してお客様から
「じゃあお店行こうかな。明日はあなたいらっしゃる?」
と言っていただけた。
単に、違うスタッフに再度説明するのが面倒だから、
という理由もあるかもしれないけれど
わたしが、明日はいないんです。と伝えると
「あなたがいる日に行くわ、とても感じがいいから。」
と仰ってくださった。

声と話した感じの印象で、顔も見たことのないわたしに対して
そのように言っていただけるのは、とても嬉しい。

また別の日、こちらは直接ご来店された老夫婦のお客様で、
30分ほどお話しさせていただいたところ
「実は、家のすぐ近くにここの系列店があるんだけど、
もしお願いすることがあったら、こちらの店舗にきますね!」
「すごく感じがいいから。良い人に出会えたわぁ。」
と、言っていただけた。

わたしは自分の成績とかにはまったく興味がなくて(営業なのに)、
お客様が「よかった」と思っていただけることがとても嬉しくて
何よりも達成感を得られる。

だから、「出会えてよかった」と思ってもらえることは、
わたしにとって何よりの喜び。

話していてそう思ってもらえるということは、
少なくとも、わたしの声に対しての不快感は
特にないということだと思うので…

“声”というよりも、話し方の部分も大きいのかもしれないけれど、
特に顔が見えない電話越しでの対話は、
やはり“声”の印象も多少あるのではないかな、と。

わたしはこれまで、
自分の容姿や性格のおかげで
いろいろなご縁をいただけているということを
自覚している。

昔は「魔女」って呼ばれたり、仲間外れにされたこともあって
自分の容姿が整っているとは全然思えないし、
性格も良いなんて未だに思えない。

それでも自分は自分だし、他の誰かにはなれないのだから
周りの人が認めてくれるところは、
しっかり活かして伸ばしていこうと思っている。

周りの人がわたしの容姿や性格や声を「好き」だと言ってくれるのなら
それを最大限に使って、上手く立ち回ることを選んだのだ。

自分でも重々承知しているけれど、わたしはずる賢い。

でも、たった一度の人生、
目の前にあるチャンスを生かさないなんて、もったいない!

やらないで後悔するよりも、やって後悔をする。

人生成るように成る。

だって、いままでなんとかなってきた!

自分の容姿や性格、声に自信を持つことなんて
まだまだ到底無理だけど。

人生をより充実させていくためにも、
“自分の魅せ方”を会得することは大切だよね。

ピンチをチャンスにするように、
コンプレックスを長所にできたらいいなぁって思うのです。

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