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大学受験のリベンジがしたくて、公認心理師受験してみた

先日、ようやく公認心理師として正式登録されました。登録番号第43449号。

なんで公認心理師の資格を取ろうと思ったかや、これからの所信表明などなどなど、堅いお話しはこちらで書いておりますので、ご関心がある方にはお読み頂くとして。

要は仕事上、この資格は取らねばならなかったということなのですが(なので記事タイトルは若干煽りぎみ)、せっかくやるのであれば、何かもうプラス1つ、モチベーションが上がるような裏テーマを掲げたいと思っておりました。何でも一石二鳥以上にしたがる悪いクセです。

で、決めたのが「大学受験のリベンジ」という裏テーマ。

いやいや、大学もね、中央大学に入れて、当時まだ少なかった心理学を学べたことは幸運以外の何物でもないし、当時の私なりにまぁよくがんばった、と思っているんですけど。でもね、大学入って心理学を学ぶにつけ、むくむくと、湧き上がってきてたんですよ。

「なんでこれらを、もっと早く教えてくれなかったんじゃい」

という怒りに似た気持ちが。

心理学の知見を生かして大学受験やってたら、もっと楽に、効率よく、受験できてたやないか。それ先に教えとかんかい、と。

その気持ちが鮮明に思い出されましてね、せっかくだから「心理学を活かしたら本当に受験は楽になるのか」を実践してみよう、と思ったのです。幸か不幸か、公認心理師試験の範囲は果てしない荒野のごとき広さ。敵に不足はありません。

ということでこのnoteでは、心理学(主に学習心理学)の知見をベースに私がどんな風に試験勉強に取り組んだかをお伝えします。公認心理師のみならず、あらゆる試験勉強に活かして頂けるはずです。ではいってみましょー

受験は自分との戦いである

公認心理師資格は、その年ごとに合格点が定められてそれを満たせば合格というシステム。合格人数が予め決められていて上から順に・・・・・・というわけではないので、文字通り他者との戦いではなく、自分との戦い、という試験です。

ただ、こうしたシステムに関わらず、やはり受験は自分との戦い。つまり、自分の特性を知ってそれをいかに制御・活用できるかというところが非常に重要です。

私の場合には、大学時代から今に至るまで、様々な心理検査を受けてきたため、かなり自己理解ができている状態です。そんな今の私から、大学受験している「全く自分を知らない私」へ伝えたかったことはこの1点に集約されます。

「ひどい点数取りたくないからって、全部覚えてからアウトプットしようと考えるのやめい!!!」

私はかなり競争心が強い人間です。模試では平均点以上はもちろん、できるだけ上の順位になりたいと思うし、競争相手がいなければ過去の自分と競争をおっぱじめます。ちょっとした確認テストでも、低い点数を取ること、過去の自分の点数より下がることが許せません。

この性質を野放しにするとどうなるか? 確実に勝てるときしか勝負しなくなります。模試も確認テストも、自信が付いてからしか受けたくなくなるんです。

でもこれは本当に危険。なぜなら、模試などのアウトプットなしに「完璧に覚える」というのは不可能に近いからです。

ということで今回の公認心理師資格の勉強では、とにかくアウトプットをしました。

負け続けても、過去問やる。ひどい点数取っても、模試を受ける。殴られても殴られてもそれでもファイティングポーズを取るのだ!!!

そんな気持ちでやったところ、負けるほど強くなれることを体感しました。頭ではわかっていたことでしたが、それを実践して体感できたことも、私にとっては実に有意義なことでした。

暗記の本番はインプットではなく、アウトプット

この、「ひどい点数を取ろうが、アウトプット中心の方が学習効率が良い」というのは、学習心理学における「テスト効果」の理論に基づきます。

これは、何かを覚えるときに、それを「思い出す」というステップが非常に重要で、それがあることで記憶が定着していくという理論です。

だから、ちょっと覚えたら、出す。むしろアウトプットこそが勉強時間だと考えて、覚えている時間は勉強の「準備時間」と捉える方が正解です。そうなると、効率よく勉強するには、アウトプットの機会をできるだけたくさん確保することが必要ということになります。

ということで、私の場合には、

  • 受けられる模試は全部受ける

  • 過去問は問題の順番シャッフルして何回も何回もやる

  • 発売されている予想問題集もできるだけやる

を実践しました。受けた模試や買った予想問題集については、需要がありそうなら別途記事にしようかな・・・・・・

これはスキマ学習ではない。「分散学習」だ。自信を持て。

大人の試験勉強。仕事やら家事やら育児など生きていく・生かしていくための雑事に追われてまとまった時間なんて取れやしません。ですから否応なしにスキマ時間に学習するしかないんですが、そもそも、「まとまった時間で勉強しよう」と思うこと自体が効率の観点から言うと間違いなのです。

そう断言させてくれたのが、学習心理学における「分散学習」の理論。

エビングハウスの忘却曲線、ってご存じでしょうか? 公認心理師試験では頻出ワード、学習心理学では避けて通れないヤツですね。

これは、無意味な単語を記憶させたとき、人は時間と共にどれくらいのスピードで忘れていくかを表したグラフですが、これがなんと20分後には42%、1日後には67%忘れちゃうんですね。まぁ無意味な単語を覚えたときのデータですから、有意味なことであればもう少し覚えていられるでしょう。が、しかし、人というのは忘れる生き物だ、と思っておいた方が良い。

ただ、復習を繰り返すごとに、この「忘却曲線」は緩やかになることも知られています。つまり復習すればするほど、忘れにくくなる。

だから、まとまった時間を取って「しっかり覚えたぞー🙌」と思って復習しないくらいなら、ちょこちょこ覚えてこまめに復習した方が遙かに記憶は定着するわけです。

大人の皆さん、スキマ時間にちょこちょことした学習できないことに不安を覚えますよね。安心して下さい。それはむしろ効率の良い方法なのです。自信を持ちましょう。

そんなわけで、試験勉強に臨んだ態度はこんなところです。
次は、これらを実践するために、私の大学受験時代にはなかったデジタルツールをフル活用したお話しでも書こうかな、と思います。

リアクション下さったら、書く励みになりますので、ぜひ!!


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