公認会計士試験〜答練・模試の位置付けについて〜

こんばんわ!

本日のテーマは

「答練と模試」です。

今回の記事は一つ前の記事に読者のトビウオさんから頂いたコメントを基に書かせていただきます。

まず初めにいつもの如く、本記事の結論について申し訳あげます。

それは

「答練や模試を神格化するな」

と言う事です。

答練や模試と言うのは言わば日々インプットした勉強内容をちゃんとアウトプット出来るかどうかの確認教材です。

例えば財務会計論の論点であるリース取引を例に出します。

リースと言えば短答論文共に重要度が高い論点であり、費用対効果やその重要性の観点から時間を割くべき優先順位が高い分野です。

ここで計算問題で

「当期におけるリース取引に係る費用を求めよ」

と言う問題があったとします。

この問題に対する解答フローを言語化すると以下の通りです。

①まずリース関連の費用には利息費用と減価償却費があったな

②と言うかそもそもこの取引は"ファイナンス"リースか?

③仮にオペレーティングリースなら支払リース料だけだよね

④念のため、2要件のチェックをしよう

⑤この取引はファイナンスだから①の費用を集計すればいいな

⑥この取引は所有権移転外で残価保証の指示もないから残存価額は0でおっけー、もし残価保証があったら移転外だけど残存価額は0にならないから注意だね

てな感じです。

この①〜⑥は日々の勉強を通じて自分の血肉としてインプットするもの。

そしてこのインプットした知識を組み合わせて実際に初見の問題でアウトプットしていくのが答練や模試。

要は答練や模試、もっと言えば"本試験"で、戦う為のパーツを揃え、それをしっかり使いこなせる様に普段からインプットしておくのが普段の勉強です。

また、本試験では大抵の場合、計算科目も理論科目も初見の問題が出題される事が殆どです。

にも関わらず、同じ問題が出題される可能性がほぼない答練等を何回もやったとて、本試験で点数を確保出来る期待値はかなり低いです。

つまり、私のnoteでは口酸っぱく申しておりますが、日々のテキストを中心に添えた勉強で、本試験で戦えるパーツを1つ1つ増やしていく作業をするのが1番合理的であり、結果的に得点の最大化に繋がるのです。

ここで実際に私が昨年9月〜11月に受けた直前答練と模試について書かせていただきます。

実際のデータは保存していないのですが、各回の総合判定は覚えておりますので以下に記載します。

短答直前答練
第1回 B判定
第2回 B判定
第3回 A判定
第4回 C判定

模試(CPA) A判定
模試(TAC) A判定(全国ランキング掲載)

総合判定のみ見ればボチボチと言った感じですが、内訳は安定していませんでした。

特に前半の直前答練の時期は理論科目の問題集を全く触っていない状態で受けていた事が総合A判定に届いていない原因です。

また模試の成績と本試験合格に関してはある程度の相関関係もあると思っています。

模試は各予備校がより本試験の雰囲気に合わせた作問を行なっており、またさまざまな予備校の受験生も母集団に入り混じるので、より本試験のレベル感に近いのです。

一方で直前答練の後半では各予備校がリスクヘッジとしてC論点の出題を多めに出すので、"ちゃんと本試験を見据えて勉強している人"ほど成績を落としがちになりますが、これは全く問題ないです。

結果的に"本試験"のみを見据えていた私は、とにかく重要性が高い論点を各科目とも勉強していたので、本試験でも総合点は過去最高のものでした。

つまり答練や模試と言うのは、日々の勉強の副産物にすぎず、結果の良し悪しで一喜一憂するものではないという事です。

だからと言ってE判定連発で受かるか?と聞かれれば、それは残念ながら厳しいと言うのが本音でしょう。

いくら本試験に照準を合わせた勉強をしていたとしても、C判定くらいには得点の分布を保っておきたいです(メンタル的にも)。

どうでしょうか。

「答練や模試を神格化するな」

と言う真意が読み取れたでしょうか?

皆さんのゴールは"本試験で合格ボーダーを超える"こと。

決して答練等で良い成績を取る事ではありません。

だからと言って答練が壊滅、と言うのであれば、それはそもそもの"勉強法"が間違っているのか、物理的に勉強量が足りていないかの2択です。

この記事を読んで頂いた方が1人でも多く、間違った方向に進まず、"本試験"で合格点を取れる事を切に祈っています。

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