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就職支援活動記録その10(祝10回!)


 そういえば、志望動機に関する記事が続いているので、今回はガクチカに関するお話。
 今回の方は、有名私立大学! ですが、なぜかESの通過率が良くないということで、ES添削をお手伝いさせて頂きました。

 この方の最初のガクチカのイメージは、こんな感じです。
「私は、ガッツと努力で成果を出すことができます。サークルでは学生団体に所属しており、自分がリーダーとなって新歓で学内のサークルを紹介する映像制作をしました。映像制作は初めてのことであり、また学内に大小100近くのサークルがあり、先輩からのノウハウの引継ぎもない状態で、とても苦労したのですが、持ち前のガッツと努力でなんとか前日ぎりぎりに映像を作り上げ、新歓でのサークル紹介を成功させました」

 どうでしょうか。この方が、何が得意で、どんな考え方を大切にしているか、伝わりましたでしょうか?
 なんとく、「ガッツ」はあるんだな、とか、100近くのサークルをまわった経験から交渉力はありそうだな、とか、映像の編集ってどれぐらいのスキルを持っているだろうか? といった点が、伝わったのではないでしょうか。
 
 でもその後のセッションで、この方がこのエピソードの中で伝えたかったことは、映像制作チームのリーダーとして、なかなか思ったように手伝ってくれないチームメンバーに不満を覚え、納期がせまる中、プレッシャーで押しつぶされそうになりつつも、1人1人と丁寧に話を聞き、個々の役割の重要性や危機的な状況を伝え、何とか手伝ってもらい、最後は徹夜で映像を作り上げた、というプロセスの部分だったそうです。

 後者の内容を聞くとどうでしょうか。
 責任感であったり、協調性だったり、人間関係を大事にされている人柄が「ガッツ」以上に伝わってきませんでしょうか。

 こういうパターンが、私が良く出会うESと本人とのギャップです。
ESをなんとなく書いてしまうと、自分が本当に伝えたかったことまで辿りつけていないのです。こうなると、面接官をミスリードしてしまうことにも繋がります。もちろん、面接官が上手であれば、面接の中の深堀りされる中でギャップは修正はされますし、ESに書いてあることが全てにはならないのですが、面接官もプロばかりではないと思いますので、気をつけておいて損はないかと思います。

 例えばのESの修正例です。
「私は、100近いサークルの紹介映像制作のリーダーを務めた経験から「人を動かすこと」の重要性を経験しました。映像制作の中で、チームメンバーがなかなか私の思い通りに成果を出してくれず、計画が大幅に遅れ、完成できるか、間に合うか、毎日プレッシャーと戦う日々でした。そこで私自身が徹夜をすることはもちろん、チームメンバーにもなぜ動いてくれないか、やりがいをもっと生み出せないかをヒアリングし、心から協力をお願いすることで、メンバーをモチベートし、何とか完成させました。」


 いかがでしょうか。細かな巧拙はともかく、この方が、何が得意で、どんな考え方を大切にしているか、という点について、最初のESと受ける印象が変わっていませんでしょうか。
 
 整理のポイント(コツ)としては、
・事実や背景は可能な限り簡潔に
・課題や苦労した点を盛り込む
・課題や苦労に対する工夫や解決策を盛り込む
といった点を意識しています。

あくまで一例ですが、参考にして頂ければと思います。

この方も「少し」は、ESが通過してきたそうです。実践は難しい・・・、汗。

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