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就職活動支援記録その6

今回は地方出身の女性。

「地方創生」を就職活動の軸としています、という自己PRにさっそくの黄信号です。

「地方創生」は、今年度の学生さんでアピールされる方は3人目・・・。それぐらい、今年のテーマであり、そして数が多いことで、記憶に残りにくい気がします。(年によって、キーワードは違うものの、こういう体験は良くあります。)

と、いうのも「地方創生」のような言葉の意味が広い言葉を何の説明もなく使われても、何をイメージされているのかが、こちらにはわからないのです。

IoTを使って養殖の生け簀やビニールハウスを管理するソリューションような一次産業の支援や、人口導線を分析してスマートシティを企画するお仕事や、若手のUターンを支援する公的なサービスや、

「地方創生」なんて言葉には、色々な業界や色々なプレイヤーの様々な関わり方があって、その手法としても、人的サイドなのか、金融サイドなのか、ITサイドなのか(人・カネ・モノ)、守備範囲が広すぎて、その方が本当に志望されている業界や職種、そしてその真因にある動機というのが、掴みにくいのです。

この方がイメージされていたのは、高齢の方が運営されているショップにシステムを入れて、商圏調査ができれば地方のお店もつぶれなくて済むのではないか、という仮説を実行したい、というのが真の想いだったようです。

そこまで出れば、さらにもう一歩、「なぜそう思ったのか?」「それをするためにはどうなりたいのか?」をしっかり具体的に伝えられるようになることが大切であると思います。(だいぶ掘り下げて聞くことで、最終的には「田舎に戻り、職のない地域でもコンサルタントとして活躍したい」というところが真のウォンツだったようです)

「地方創生に携わりたい」と、「田舎に戻り、職のない地域でもコンサルタントとして活躍したい」では、だいぶイメージが違いますよね。

今回は、たまたま「地方創生」でしたが、他にも「グローバル」とか「マーケティング」とか「企画」とか、意味の広い言葉を自分なりに解釈して、ついつい使ってしまう学生さんは多いように感じます。それが悪いわけではないですが、「真因が伝わりにくい」ことには、ご注意頂けると良いかなぁと思います。


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