見出し画像

軽くっていいんだ

猫がトトンッと軽やかにソファに飛び乗る。そのささやかな気配に耳を澄まして束の間の昼寝。
猫の立てる物音はすべて尊い。
あと、ポスンと鳴るパンチもかわいいね。痛くないやつ。

退職予定の仕事のストレスがいよいよ極まって、PCを起動しただけで、わかりやすく胃がしくしくと痛みだす。暑い最中にホットミルクを飲んで、なんとかやり過ごす。いやなものはいやなのだ。

新調したカメラをガッツリ使う機会があって、やっぱり操作に慣れるには撮りまくるしかないし、そうこうしてるうちに勘が戻ってきて、没頭感もあって、気持ちがよかったな。

あと、何より軽くって、その快適さが爽快だった。
重たくっていかついレンズをつけたやつじゃないと、かっこがつかない、負けてしまう、認めてもらえない、認められたい。ちょっと前までは、そう思ってた。
そうか、そういうリングから降りたんだ、私は。
振り返れば馬鹿みたいな誇示の仕方だったけど、そうせずにはいられないいろいろなものに取り憑かれていたんだろうな。

今度の旅にも連れてくぞ。何せ軽いんだから、どこまでだって連れていける。もう一度、かろやかに美しいものをとらえていきたいな。