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どんでん返しにつぐ、どんでん返し・・・だけどスッキリしないモヤモヤ・ミステリー「ライアー」

ある娼婦がバラバラ死体で発見され、容疑者として富豪の息子ウェイランド(ティム・ロス)が浮上。刑事のケネソウ(マイケル・ルーカー)とブラクストン(ショーン・ペン)はウェイランドをポリグラフ(嘘発見器)にかけるが、IQ150以上の頭脳を持つウェイランドの言動と行動に二人は翻弄され・・・。猟奇殺人、ポリグラフ、TLE(側頭葉てんかん)、アブサンとゴッホ…などキーワードは面白いのだが、中盤以降から展開や設定に少しずつ無理が出始め、ラストのオチに至ってはただ観客を驚かせたい為だけにくっつけた感じにしか見えず、終盤の展開は何だったの???というモヤモヤを抱えたまま終了。鑑賞後「どういうこと?」と混乱したので、他の人の評論を見て何となく筋を把握。恐らく「ユージュアル・サスペクツ」のようなどんでん返し系のミステリーをやりたかったのだろうが、展開が上手く整理されていないので、筋を理解しても「そうきたか!なるほど!」ではなく「あ、そういえばそうかー。ふーん・・・?」という釈然としない気持ちになってしまった。というか登場人物の心境を考えると不自然だったり、投げっぱなしで終わってる部分もあったりで結局最後までスッキリしない・・・!娼婦役のレネー・ゼルウィガーを含め、演技派揃いの役者達の熱演は素晴らしかったのが何とも惜しい一本だった。

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