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性癖のハッピーセット

彼氏のことを「神」だとか「推し」だとか例える人は少なくないと思う。

でも私は元彼のことを「性癖のハッピーセット」だと思っている。


そう言ってしまえるのは彼に対してフィルターがかかっているからこそなのは言わずもがななのだが、だとしても彼のスペックの高さには短期間しか付き合ってなかったものの未だに感服してしまう。

好き!!!(ちょっと黙ろうか)


まず、なんと言ってもベーシストなのだ

ベーシストとはわたしが愛してやまない存在であり、将来絶対ベーシストと結婚すると決めていた。

大大大大大好きだったベーシストが去年結婚した時は友達と別のバンドのライブのために遠征中で、しかも記念すべき横浜アリーナでの初ライブだったのだが、その後に晩御飯を食べていたガストで結婚の報告を見た瞬間のテンションの急転直下たるや凄まじいものだった。

『推し』『結婚』この二文字が頭の中をひたすら駆け巡り、友達の前だったからとかではなく本当に泣くこともできなかった。

しかしその瞬間でさえ「やっぱりベーシストと結婚したい!!!!!!」と思ってしまった。


まあ話はそれくらいにしておいて、バンドのライブも大体ベーシストの前にスタンバイするし、前にはライブを見て新たに好きになったベーシストの余韻が抜けきらず、次の日にバイト代を握りしめて中古のベースを買いに行ったこともある。

バンドはもちろん好きだけど、ベースは、ベーシストは格が違う存在だと勝手に思ってる(ギタリストが推しのバンドもあるけど!)。


そこまでベーシストに対する執着がやべえ私。

しかし彼を好きになった当初はそのことを知らなかった。

でも趣味で音楽を作っていることは知っており、その話をしていた時に「これこの前弾いたベースの動画なんだけど〜」とさらっと見せてきた瞬間、かつての推しの結婚の時に匹敵する、いやそれを上回るくらい『結婚』の二文字がわたしの頭の中に降ってきた。


ベース以外にも彼の音楽分野の才能は素晴らしく(当社比)、趣味と言いつつもDTMで曲作りもできるし、「練習中だけど…」と言いつつ私の部屋にあるギターをぴろぴろ弾き始めた時は一周回ってドン引きした。

ピアノも、ドラムもできるし歌も上手い。

彼から聞こえてくる音や、彼が作る曲が好きだし、私が料理を作ったりお風呂に入っている間に彼が弾いているベースやギターが聞こえてくる空間が好きだった。


そんな彼は今年の頭にボカロに手を出しPデビューした。

『付き合っていた頃は「俺が作る曲歌って欲しい」って言ってたのに…。』とついに二次元の存在にまで嫉妬するようになってしまったのだが、『じゃあ私は逆に歌い手になってやんよ』と歌い手活動を始めることにした。

しかし機材も何から買えばいいのかわからない私は早々に彼にSOSを出した。

マイクなどは定番のものを買ったのだがオーディオインターフェースやDAW、ミックスのソフトなどなど、他にも必要なものは沢山あるのだが、どれを買ったらいいのかを彼に聞いたら快く教えてくれた。しめしめ。


彼がタバコを吸う横顔も私は大好きだった。

昔から喫煙者が好きな私にとって、彼にアタックしまくっていた期間に彼が喫煙者であると分かった瞬間、その日は心の中で永遠にスタンディングオベーションをしていたし「喫煙者やって…ウフフ…やっべ…」とキモヲタ全開で友達に興奮しながら報告しまくった。

付き合ってからは私の部屋のベランダや換気扇の下、一緒に行った居酒屋でタバコを吸う彼を眺めている時間がとてつもなく幸せだったし、タバコを吸った後にしてくれるメンソールの味がするキスが好きだった。

そのキスを忘れたくないがために、真似して同じ味のタバコを吸っていた時期もあったっけ。


次に、服装の趣味がどタイプなのだ。

顔はそんなにタイプではないし背も私より低くてスタイルもお世辞にもいいとは言い難いのだが(disりまくってほんとにごめんなさい)服がほんっっっとに好き!!!!!!!

去年の秋ごろにほぼ毎日パーカーを着ていたのも一周回って可愛いし何より私の大好きな黒のタートルネックとスーツが似合う顔なんですよね…多分ブルベ冬

どちらも着てた日を今でも覚えているぐらい見た時は衝撃的だったし、またまた友達にも大騒ぎしまくったし、兄にも報告した。

私の隣でタキシード着てくれる日が待ち遠しいね!!!


そんな彼にも服装のダサい日は少なからずある。

一回紺色のセーターに淡いブルーのアンクル丈のジーンズを履いていた時はショックでその日は挨拶することもできなかった。

ただでさえ足が短いのに(暴言)、他のジーンズが全部燃えたとかの理由がなければ履かないで欲しい…むしろあのジーンズを燃やしてやりたい。


そこそこまたdisってしまったところで話を戻そう。


以前にちらっと書いたかもしれないが、彼は剣道経験者。

そのおかげかいつも姿勢がいいし、人混みの中でもいつもすぐに彼を見つけることができる。

だけどそんな彼が私の横で猫背になりながらお酒を飲んでいるのが心底可愛くて愛おしかった。


剣道は小学生の頃から社会人になるまで続けていたらしい。

しかしそれは彼の希望ではなく親に強制させられていたり、兄妹で比較されながら続けていたり、高校の頃には他の部員とのやる気の違いから部内で揉めることもあったらしい。

それらの話をぽつりぽつりと話す彼の様子から、あまり触れてほしくない話なのだとぼんやり思っていた。


他にも、彼のSっ気のある態度が私にはたまらない。

付き合いたての夜、私が「耳弱いから…」とぽろっとこぼしたところ、両手首を掴まれ、「これで声我慢できひんな」(関西弁)(ここ重要)と耳と首を執拗に責められ、そこから彼に対してだけ私のドMスイッチが入りっぱなしになってしまった。


この出来事以外にも「やめて下さいご主人様って言い!」と命令されながらひたすらくすぐられた時(なんでも昔お父さんと妹さんがこんな遊びをしていたらしい)は『どんなプレイ?』と思いつつも内心興奮しすぎて逆に何も言えなかった。

ど変態な元カノでごめんなさい。


好きな食べ物が可愛いところ。

寝るときに狭いシングルベットの隅まで寄ってくれていたところ。

私がベットの上に置いているぬいぐるみを枕がわりに寝てしまうところ。

すぐにバレるようなしょうもない嘘をついてくるところ。

私が頑張っていることに気がついてくれるところ。

些細なことまでたくさん褒めてくれるところ。

男性経験の無い私の反応を見ていちいち楽しんでいるところ。

他の人からしたらどうでもいいような彼の一挙一動までもが大好きでたまらなかった。


別れてからも好きなところは増え続けてしまっている。

私が口籠ってもちゃんと言葉にできるまで待ってくれるところ。

深夜に急に電話をかけた後でも「風邪ひかんように布団かけて寝るんよ」と一言かけてから電話を切ってくれるところも。

彼の好きなところだったら余裕で100個は言えてしまう。


でもわがままな私はもっと、もっと彼のことを知りたい。もっと彼のことを好きになりたい。

私が好きなのと同じくらいまた彼にも私を好きになって欲しい。

罪悪感なく一緒に居られる関係になるまで待ちたい。


ひたすら彼の好きなところを書き連ねただけだったが、正直めちゃくちゃ楽しい

他の人にいくら彼のことを否定されても、こうやって彼への想いを爆発させられる場所があれば平気なのかもしれないと最近は思えるようにもなった。


人の気持ちに絶対も永遠もないことを私は一番よく知っている。

だから私は彼を好きだった証拠を残したいと思ってしまう。

思っていることをひたすら文字に起こし、読み返したときにもうその時の気持ちとは違ったとしても、それでも好きだったことや、付き合っていたことは嘘ではなかったんだなと思えるから。

実際に好きな人のことを他のブログでも書いていたのだが、彼以外の人にも、今抱えているような相手への「好き」の気持ちをひたすら書いていた。

たまに読み返してみると今と負けず劣らずヘラっていたのだが、自己肯定感が終わっててちょっと草だった()。


だから私は明日も、明後日も、時間の許す限り(就活もあるしね)彼への想いをぶちまけていく。

復縁したら復縁までの経緯のエッセイも書きたいしひたすら惚気る記事も書きたい!!!!

とりあえず!!!!!!!!復縁したい!!!!!!!!!!!!!!!!!

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