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映画感想 「NOPE」

2回目の映画感想の記事はジョーダンピール監督最新作「NOPE」です。


私はSF・ホラーにカテゴライズされる映画を劇場で鑑賞したことが一度も無いので、そういった意味では初めての体験となりました。
なぜホラーを観たことがないかというと、単純にびびりだからです。
お化け、脅かし、バイオレンス、特に苦手です。

なぜそんな私が映画館に1人で足を運んだかというと、AmazonPrimeで観た同監督作「ゲット・アウト」がとても面白く衝撃を受けたからです。
特に、まだ状況が明かされていないシーンにおける理由はわからないけどなんとなく不安になる不気味な演出がとてつもなく好きでした。そして伏線回収後の「そういうことだったのか……」という感覚。
それを劇場で味わえるのではないか?そんな期待感を予告からも覚え、ずっと楽しみにしていました。

観たばかりで正直咀嚼できていない部分がありますし、そもそもよく分からなかったところもありましたが。以下、感想などを自分なりに書いていきます。めちゃめちゃネタバレ有りですのでご注意ください。

ちなみに「ゲットアウト」の言及に伴いそのネタバレも含みます。

あらすじなどは書かずに気になったところだけかいつまんで書きます。



観る前の予想と比較

観る前に予告などからざっくり予想していた点として、SFホラーと見せかけた陰謀系(ゲットアウトやアスのような人種差別絡み)ではないか?というものがあります。

そもそもあの雲が動かないとか家の真上にいるとかは予告で流れていたシーンなので、素直に考えるなら人間業ではなさそうなところあったでしょというのはあるんですが、ゲットアウトも黒人の体に白人の上流階級の高齢者の脳みそ入れて乗っ取るという凡人にはとても思い付かない設定だったし、なんかしら驚くようなことやっている組織があるんじゃないか?みたいな。

これは大外れでした。そのまんまSFでした。
あのUFOみたいなやつが生き物だったのは驚きですが、未確認生物系というのは逆に予想を裏切られました。私が考えすぎだったのでしょうか、絶対人間がらみの話だと思っていた…!!!

かき乱すキャラクターがそんなにいない

余計なことをしない主人公はストレスフリーでいいですね。
馬と農場を大切に思っているのも高ポイント。妹も振る舞いが主人公目線では「おいおい…」なところがありますが、イライラするほどでもないし、
エンジェル(うろ覚え)も普通にいい協力者。

そういう観点では、ノイズがなく対未確認生物という構図だけを意識できるのが良かったと思います。

自作のカメラ持ってきてくれた凄いおじいさん(細かい設定忘れてしまいました)が勝手に行動して食べられてしまいますが、「あ〜〜ちょっと!!……ほら〜〜……。」というスピード感でやられてしまいましたのでムズムズする隙さえなかったです。


好きなシーン

ゲットアウトもなんかよく分からないけど不安になるシーンの演出がとても好きだったんですが、NOPEはどちらかというと「なんかよくわからないんだけど、とにかくやばいことはわかる」というシーンでした。
それでも、前者に近い感覚を味わえたのは馬小屋にグレイ(オーソドックスな宇宙人)がでるシーン(正体は子供達の悪戯)
その不気味すぎる演出はめちゃくちゃ好きでした。

まあ正直「まさかあのUFOにグレイがいるなんて安直な展開ないだろう」と思う気持ちがあり、一体が姿を表したときは「妹のエメラルドが悪戯してるんだな」なんて思いましたが二体、三体と出てきた時は流石に一瞬「うわ!!!ガチじゃん!!!」と思ってビビってしまいました。

もう一つは、ショーを襲った後に主人公OJ達の家を襲うシーン。
食べられた人々の悲鳴などが聞こえるのもそうですが、暗い車の中で身動きを取らずにいるOJの絶望感あふれるがどこか冷静な表情が良かったです。

あとは映画を通してですが、未確認生物が近づいてきて電気系がダメになるシーンは非常に不安をあおる演出で素晴らしかったです。
ブツっと切れるのではなく音楽などがフェードアウトするので、一瞬不協和音ぽくなってとても良かった。
最後の方の空気を入れてる人形(?)が倒れていく感じも絶妙でした。カラフルでポップなものだけど、それが急にグニャ〜と倒れて「きたぞ…」ってなる感じ。
脅かしじゃない怖さの表現ってとても味わい深いなあと思いました。

よく分からなかった点

理解力がなさすぎるのと、少し脅かし要素やバイオレンス要素があるシーンは薄目で見てしまったせいか、よく分からなかったところがいくつか…。

  • 猿のゴーディーの件は結局何が言いたかったのか

  • 最後なんでラッキーとOJは助かっていた?

特にこの二つです。

※追記  助かっていなくて、エムが見た幻想のようなものという解釈もあるそうですが、私は初見では助かったという風に解釈したのでそのまま書きます
(他の考察見ると助かっていない説の方が有力な気もしています……)

ゴーディーのシーンから映画も始まったので結構核となる存在なのかと思ったら主人公達とは別に関係ない…?ゴーディーの件は結局、動物との関わり方の重要性について説得力を持たせるエピソードの一つということでしょうか。

この解釈で正しいとするならば、動物(生き物)との正しい接し方を徹底した結果、主人公(一緒にいたラッキーも含め)結局食べられずに済んだよというふうに考えます。

ちなみにゴーディーの件、本当にほとんど薄目で見ていました。
めちゃバイオレンス。

まとめ

とりあえず、面白かった!!!
こうやって文章残す過程でもう一度映画を噛み砕き、感じたことを言語化するのは私にとって大切な作業だと改めて思わされた次第です。

そして、今から考察サイトなどをみようと思いますw
映画を見てこれを書き終えるまで何にも見ないように徹底できて良かった〜〜〜
サイトを見てまた色々考えを深められたらいいなと思います。

終わり

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