振られた

バレンタイン直前、君がこの間曖昧にしたままの言葉の続きが気になって、付き合って初めて電話。
本当は君が何を言いたかったのかはわかっていたけど。
ずっと前から君が別れたいって思ってるだなんて嘘だって自分に言い聞かせてきたけど、やっぱり本当のことだし、僕の心が自分に嘘をつき続けることにもう耐えきれそうになかった。

「君は優しすぎるから、きっと君から別れ話を切り出してくることはないだろうなって思って、電話したんだ。もうやっぱり冷めちゃってるよね。もうお別れした方がいいかな?」

君は、「私ももう前から別れたいって思ってた。もう終わりにしたい。理由はちゃんと伝えたいから明日ゆっくり会って話したい」

きっと僕は直接会って理由聞いたらきっと泣いてしまうだろうし、最後に泣き顔は見せたくなかったから、このまま電話で終わらせてしまいたかったけど、もう君からのお願いを断れるほどの心の強さは残ってなかった。

あ、もうこのまま終わっちゃうんだ。明日でこの関係は最後なんだって思うと悲しくて、悔しくて、このままいっそ消えてしまいたかった。

その日の夜は、ずっと泣いた。

君との沢山の思い出が、鮮明に浮かんでくる。
付き合ってすぐ行った花火大会の君の横顔。来年は2人で浴衣を着ようねって約束したのに。
美術館まで少し遠出した時の、君の無邪気な笑い声、帰りの電車での寝顔。ユニバで僕のことを見つけて一目散に駆け寄ってきた時の楽しそうな目。
ちょっとオシャレなイタリアンで、慣れてないせいで、上手く食べられなくて恥ずかしそうに照れている君。
ディズニーランドで誰よりも1番はしゃいで、ずーっとニコニコしていた君。大学生になったらミラコスタに泊まって、ランドとシー両方行きたいねってキラキラした目で訴えてきた君。
クリスマスに食べたチキンがびっくりするくらいおっきくて、でもおいしくて、最後にはアイスクリームまで食べちゃって満足そうな君。

僕の記憶の中での君はずっと笑っていたけど、沢山我慢させてきちゃったのかなって、幸せじゃなかったのかなって。

でもね、ちょっと前から君の友達から君がもう冷めてるって話は聞いていたから、君にこれ以上無理はさせたくなかったんだ。君のことが大好きだから。
いくらこの関係を続けたいからって、君の気持ちを無視し続けるのは違うって思ったし、それはただの僕の自己満足でしかない。

このタイミングで僕から話を切り出したのは優しさのつもり。きっと、冷めた相手にバレンタイン渡すのなんて絶対に嫌だと思うから。

また続き書きます。
気持ちの整理がまだついてません。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?