ともに旅する時間
私たちはお互いに
笹の小舟に乗っているから
ともに旅する時間は
ほんの束の間
いつしか互いの舟は
違う流れに沿って走りだし
離ればなれに流れてゆく
どれだけ苛立たされる縁でも
どれだけ名残惜しい縁でも
永遠のように続くと思っていても
いつ相手の舟を見失うかなんて
誰にも分からない
けれど
私たちはそのことを時々忘れる
わざと忘れようとする
愛を表現することをためらっている時間も
腹立ちをぶつけて相手を操作しようとする時間も
もったいないというのに
いずれは誰もが立ち去ってゆくのだ
そのことだけを心にとめていれば
ちゃんと生きてゆける
今日も
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