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第2回学習会レポート 若者の影響力とはなにか?

書き手:吉井俊樹(運営スタッフ)

「若者についての議論を、若者がしよう」の第2回学習会を7月9日(土)に行いました。
今回のテーマは「若者の影響力とはなにか?」。県内外から15名の高校生が参加してくれました。

事前に高校生に考えてきてもらったことは2点です。
① あなたの強みや弱み、成長したい分野はなにか?
② 学校で違和感のある校則はあるか?それを変えるためにはどうしたらいいのか?

【 ① あなたの強みや弱み、成長したい分野はなにか? 】

アイスブレイク的にミニゲームを行ってから、2つのグループに分かれて①について対話をしました。強みを人に伝えることで、役割分担がスムーズになります。弱みを伝えることで、お互いに配慮ができ、生きることが少し楽になります。

人に強みや弱みを伝える機会はあまりありませんが、社会の中で助け合い生きる上で「自己理解」と「相互理解」は、とても重要なことだと思っています。

このプロジェクトも参加者みんなで作り上げているものです。子どもも大人も関係なく、みんなで助け合ってプロジェクトを進めていきたいと考えています。ちなみに私も、方向音痴と忘れっぽい部分があるという弱みを共有しました。参加者の皆さん、迷惑をかけていたらごめんなさい。

相互理解が進んだところで、グループを再編成し、今回のメインテーマである②について対話を行いました。

【 ② 学校で違和感のある校則はあるか?それを変えるためにはどうしたらいいのか? 】

前回の学習会では「社会」について考えましたが、今回はより身近な「校則」について考えました。校則を変えるためには一体どうしたら良いのでしょうか?参加した高校生達も、意外と校則について考えたことがなかったようで、新鮮だったようです。多様でユニークな意見がたくさん出ました。

● 高校生が感じる違和感のある校則

・靴下の色やヘアゴムの色が決められている。
・校外活動を推進しているが、アルバイトは禁止されている。
・部活の服装では帰宅できない。制服に着替える必要があり、非効率的
・制服での寄り道禁止
・スマホの利用禁止
・制服を着るのが苦手で、制服着用の理由を聞いたが「決まりで決まっているから」と言われた。

● 校則を変えるためにはどうしたらいいのか?

・先生の許せないラインを知り、少しずつ変えていく。
・一度お試しで校則を変えることを提案する。
・生徒会に提案する。
・校長先生に提案する。
・学校内だけではなく、学校外の人にも協力してもらう。

80年代や90年代は実際に荒れていた学校もあり、校則による縛りが必要だったのでは?そういった歴史を経験した先生達の価値観を否定せずに提案ができると良いかもしれない。なぜこの校則が必要なのか?と先生に質問をして、別の解決策を考えられると良いのでは?など、別の角度からも深堀りして議論を行いました。

実際に校則を改正した高校の生徒も参加しており、校則改正のその後について意見をくれました。

・制服が選択制になったが、結局今までの制服を着用してしまう。
・髪染め禁止が撤廃されたが、実際に髪を染めた生徒に対しては遠回しに「染めるな」と言っていた。

どうやら校則を改正したからといって解決しない風潮もあるようです。「ジェンダーレス制服を着用すると一目で性別が分かってしまうので、着用に抵抗があるのでは?」「男性らしさ」「女性らしさ」といった固定観念が強いからではないか?と、ジェンダーについての話も促進しました。

参加した高校生からは「生徒会の体質をまず生徒主体に変えたい」「校則を変えるには時間も労力もかかるが、うまく働きかけていきたい」といった感想がありました。

第2回学習会では「若者の影響力とはなにか?」について「校則」を通して考えてみました。生徒である高校生の意見だけでなく、先生たち学校側の視点もできるだけ考えてみたつもりです。参加した高校生たちが多面的に物事を捉えられたのであれば幸いです。

また、今回から導入されたルールとして、ルーレットで当たった人が意見や感想を言うことになりました。この”ルーレット制”は参加者の高校生が提案してくれたものです。このプロジェクトには以下のようなルールがあります。

【立場に関係なく意見を言う 
年下、年上、女性、男性関係なく、全ての参加者が、このプロジェクトや自分にとって良いと思うことを発言できます。プロジェクトの進め方から学習会の方法まで。「これはわがままじゃないか?」と思うことでも、是非言ってみて下さい。】

ルールの改善があればみんなで話し合います。変化はとても些細なことかもしれませんが、身近なことから変えていく経験が「若者の影響力」に繋がると私は信じています。

次回のテーマは「若者の影響力を高めるにはどうすれば良いのか?」。校則以外のことも含めて、様々な角度から突き詰めていく予定です。どんな意見が出るのか、とてもワクワクしています!

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